災害時の“逃げ切る力”を底上げ!
階段20階+5km歩けますか?50代から備える“逃げ切る体力”とは
階段20階+5km歩けますか?50代から備える“逃げ切る体力”とは
公開日:2025年12月08日
なぜ“50代”こそ減災体力が必要なの?
最近耳にすることが増えた「減災体力」とは、災害が起きたとき、自分の力で安全な場所まで“逃げ切るための体力” のこと。
避難には、階段を上り下りする脚力、暗闇や瓦礫の上で倒れないバランス、長い距離を歩ききる持久力など、日常ではあまり意識しない“総合的な体力”が必要になります。
実は、この“減災体力”が低いと、
- 避難が遅れる
- 階段や段差で転倒する
- 荷物を持って動けなくなる
など、命に関わるリスクが高まります。
さらに50代は、筋力やバランス力の低下が始まり、普段の運動不足が“いざというとき身を守れない状態”になっているかもしれない年代。「疲れやすい」「階段がつらい」「つまずきやすい」——これらの小さな変化は、災害時には大きな差になります。
だからこそ、減災体力は50代からこそ整えておきたい“命の備え”なのです。
階段20階+5km歩ける?「逃げ切る体力」の基準とは

このプログラムは、災害時の動きを分析し、体力を5つの能力に整理しています。
◆災害時に必要な「5つの体力」
1:脚力(椅子立ち上がり)
2:バランス力(片足立ち)
3:筋持久力・運搬力(物資搬送)
4:敏捷性・判断力(四方向ステップ)
5:全身持久力(低姿勢移動)
総合的な基準の一つが、B級(自立避難可能)=階段20階+徒歩5km。
まずは「今の自分がどのレベルか」を知ることが第一歩です。
50代からでも遅くない!今日からできる“減災体力”の整え方
運動不足が気になる50代でも、今日から始められる“逃げ切る体力”の育て方があります。道具不要・家でできる簡単な動きばかりなので、「運動は苦手」という方にもおすすめです。
椅子立ち上がり10回(脚力・瞬発力)
椅子から腕を使わずに、立つ・座るを10回。階段昇降に必要な太ももとお尻を鍛えます。
片足立ち30秒(バランス能力)
歯磨き中に片足立ち。暗闇や瓦礫の上で体勢を保つ力に直結します。
買い物袋3分ウォーク(物資搬送)
5〜10kgの水を運ぶ想定。買い物袋の重さで代用できます。
四方向ステップ(敏捷性・認知判断力)
左右→前→後ろへ一歩ずつ踏み出す動作。障害物を避けながら素早く動く場面を想定。
低姿勢ウォーク10歩(低姿勢移動)
膝を軽く曲げて腰を落とし、前に10歩進む。煙が充満した場所を“低い姿勢で避難する”動作の簡易版です。
続けるほど体が軽くなり、日常生活の安心感もアップします。
実際にやってみたら…50〜60代から続々「気付き」の声
地域防災訓練で行われたパイロット実施では、参加者から“体力の現実”に気付く声が寄せられました。
「自分がこんなに動けないと思っていませんでした。普段の運動不足と、災害時のリスクを痛感しました」(60代・男性)
「従来の防災訓練より楽しく参加でき、体力が命綱だと実感」(50代・女性)
「測定結果を見て、日頃の運動の大切さを再認識」(40代・男性)
年齢や性別を問わず、“今の体力で本当に避難できるのか”に気付くきっかけになっていることがうかがえます。
もしもの日に自分を守る。“体力の備え”を今日から
災害は、いつ、どこで起こるかわかりません。だからこそ、今日の体の状態が、未来の自分を守るカギになります。
- 防災バッグを整える
- 家具を固定する
- 避難経路を知る
それに加えてもう一つ、「体力を整えること」も“命の準備”の一つ。
50代からの体力づくりは、災害対策だけでなく、
- 日常の疲れにくさ
- 転倒予防
- 介護予防
- 老後の安心
にもつながります。
“逃げ切る力”は、50代からでも確実に伸ばせます。今日から、あなたのペースで始めてみませんか?
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。痛みや体調不良のある方は医師等にご相談のうえ、ご無理のない範囲で行ってください。環境の安全を確認し、違和感を覚えたらすぐ中止してください。




