血管力を上げて心疾患を寄せ付けない!#2
見直したい「心臓を老化させる」生活習慣
見直したい「心臓を老化させる」生活習慣
公開日:2024年11月08日
教えてくれた人:池谷敏郎(いけたに・としろう)さん

1962(昭和37)年生まれ。88年東京医科大学医学部卒業後、同大学病院第二内科で血圧と心機能に関する研究を行う。医学博士。東京医科大学循環器内科客員講師。専門は内科、循環器科。『60歳を過ぎても血管年齢30歳の名医が教える「100年心臓」のつくり方』(東洋経済新報社刊)など著書多数。医療法人社団 池谷医院
あなたは大丈夫?心臓を老化させる習慣をチェック
「心臓を守るには、動脈硬化の原因になる“血圧や心拍数、血糖値、中性脂肪などの急上昇”を避けること。その他、下記のリストに当てはまる項目がある人は改善を心掛けましょう」と話すのは、心臓の専門医で池谷医院院長・理事長の池谷敏郎さん。
まずは今、心臓を老化させる習慣になっていないかチェックしてみましょう。
一つでも当てはまる人は要注意!
□塩分の強い食事を好む
□BMI=体重(kg)÷(身長[m]×身長[m])が25以上
□毎日強いストレスを抱えている
□睡眠時間が短い、よく眠れない、すぐに起きられない
□生活が不規則
□夫婦仲が悪い
□高血圧、脂質異常症、糖尿病のいずれかを指摘されたことがある
□趣味がない
□運動不足だと思う
常にイライラ、せかせかしている人は血圧や心拍数が上がりやすく心臓病を発症しやすいので要注意です。ストレスをためず、笑いの多い生活が心臓を守ります。
そして、特に高血圧の原因になりやすいのが 塩分の多い食事と肥満です。「日本人の食事摂取基準」の食塩摂取目標値である女性6.5g未満、男性7.5g未満を目安に塩分を控えましょう。
座りっぱなしとトイレを我慢も厳禁
さらに、減塩や肥満の改善と同じく重要なのが、冬の室温を全室18度以上に保つことと寒暖差の解消です。
トイレを我慢する、朝風呂、座りっぱなしは特に心臓に悪いので避けましょう。早歩きなどの有酸素運動は、自律神経を安定させ心肺機能を高めます。
また、高血圧、糖尿病、脂質異常症は、動脈硬化を進行させ心臓の健康を脅かす大敵。自覚症状がないのが恐ろしいところです。
「市区町村や職場のメタボ健診は心臓や血管の病気を防ぐためのもの。年1回は健康診断を受け、体のメンテナンスをすることも忘れないでください」(池谷さん)
心臓を守る食事と運動のひとワザ!
ベジファーストで血糖値の乱れを防ぐ
心臓病の原因になる動脈硬化を防ぐには、血圧だけではなく血糖値の急上昇を防ぎ、糖尿病にならないことが重要です。
血糖値を上げるのは米飯やパンなどの炭水化物ですが、野菜を先に食べるベジファーストなら、たとえ早食いしても食後の血糖値の急上昇を防げることがわかっています。
【食べる順番別の食後血糖値の変化】
心臓に「悪い油」と「いい油」を知っておく
肉の脂身、ラード、乳脂肪分などの飽和脂肪酸、マーガリンなどのトランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし動脈硬化を進行させます。
「心臓にいいイチオシの食べ方は、サラダ油は控えめにし、必須脂肪酸であるDHAやEPAが豊富な魚を、オリーブオイルで調理して食べること。カルパッチョやホイル焼きにして、心臓にいい油をたっぷりとりましょう」(池谷さん)
座ってできる“イヤイヤ体操”で心臓のポンプ機能をアップ!
血管を刺激し、自律神経を整えて心臓をいたわる体操です。朝、昼、晩1セットずつを習慣に。

【やり方】
- いすに深く腰かけ、イヤイヤをするように肩を左右交互に前後に30秒間振ります。
- 腰の位置はそのまま上体を後ろに倒し、背もたれに背中をつけ片足ずつ太ももを上げる動作を、左右交互に3回繰り返します。
最終回では病気に負けない強い心臓を作る、7つの習慣についてお伝えします。
取材・文=福島安紀、イラストレーション=ながのまみ、構成=新井理紗(ハルメク編集部)
※この記事は、雑誌「ハルメク」2024年2月号を再編集しています




