我慢しないで続く「食べ方」習慣
血糖値を上げない食べ方がカギ。新脂肪肝を改善する4つの習慣
血糖値を上げない食べ方がカギ。新脂肪肝を改善する4つの習慣
更新日:2026年02月28日
公開日:2026年02月14日
教えてくれたのは、2人の専門医
栗原毅(くりはら・たけし)さん
1951年、新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。前東京女子医科大学教授、前慶應義塾大学大学院教授。現在は栗原クリニック 東京・日本橋の院長を務める。日本肝臓学会肝臓専門医。治療だけでなく予防にも力を入れている。
栗原丈徳(くりはら・かたけのり)さん
1982年、東京都生まれ。歯科医師。鶴見大学歯学部卒業。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科中退。日本抗加齢医学会、日本咀嚼学会、日本摂食嚥下リハビリテーション学会などの会員。栗原ヘルスケア研究所所長。「予防歯科」「食と健康」をテーマに活動をしている。
※この記事はお2人の共著『新脂肪肝 代謝復活ダイエット』より一部抜粋して構成しています。
新脂肪肝を治すカギは「血糖値を急上昇させないこと」
これまで、新脂肪肝が痩せにくさと関係している理由と、当てはまる人の特徴とセルフチェックを見てきました。今回は、今日から無理なく続けられる“痩せ体質づくり”の習慣を紹介します。
新脂肪肝を治す方法は、「糖質を食べない」ことではありません。大切なのは、いかに血糖値を急上昇させず、ゆるやかな状態をキープするかです。
血糖値が急激に上がると、余った糖が中性脂肪として肝臓にたまりやすくなり、新脂肪肝が進行します。逆に、血糖値の上昇をゆるやかにできれば、肝臓の負担は減り、代謝機能も回復しやすくなります。
栄養となる食事はしっかりとりながら、血糖値を上げない工夫をしていく。それが、 新脂肪肝改善の基本方針です。
食前のひと工夫で変わる。血糖値をゆるやかにする2つの習慣

習慣1:食前の「酢大さじ1」
内臓脂肪を減らす調味料として知られるお酢には、脂肪の合成を抑え、燃焼を促す働きがあります。
大手醸造メーカー・ミツカンの調査では、「肥満気味の人が大さじ1のお酢を含む飲料500mlを、朝晩2回に分けて12週間摂取したところ、中性脂肪が平均約18%、内臓脂肪が平均約5%減少した」という結果が報告されています。
この効果のもとになっているのが、お酢の主成分である酢酸。脂肪燃焼を促すだけでなく、血糖値の急上昇を抑える作用や、高血圧を改善する効果もあります。
飲み方のポイント
- お酢は大さじ1
- 水や炭酸水で5~10倍に薄める
- 食前に飲み切る(ながら飲みはしない)
※砂糖や甘味料、はちみつ入りの「飲むお酢」はNG。アミノ酸が豊富な黒酢がおすすめです。
習慣2:食前の「高カカオチョコレート」
甘いお菓子の中で、唯一おすすめできるのがチョコレート。中でもカカオ70%以上の高カカオチョコレートです。
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、肝臓内の活性酸素を除去し、肝機能の低下を防ぐ働きがあります。さらに、インスリンの働きをよくし、血糖値の上昇を抑える効果も。
加えて、食物繊維が糖の吸収をゆるやかにするため、相乗効果で血糖値の急上昇を防ぎます。
食べ方のポイント
- 食前に5gずつ
- 1日5回、合計25gが目安
- 朝・昼・夕の食前+食間に分けて
少量でも効果が期待でき、小腹満たしや過食防止にもつながります。
痩せたいなら「たんぱく質ファースト」の食べ方に変える
食事のときに、何をどの順番で食べるかは重要。それによって太りやすくなったり、太りにくくなったりするからです。
例えば、食物繊維が豊富な野菜などを最初に食べる「ベジファー スト」。食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにする働きがあるので、後から食べる糖質による血糖値の上昇を抑えてくれます。血糖値をコントロールできるので、糖尿病の傾向にある人は、この方法がおすすめです。
けれども、筋肉を増やして「痩せる体」をつくるためには、たんぱく質が最も必要です。食物繊維はお腹がふくれるので、先に食べてしまうと十分な量のたんぱく質を摂取できません。
そこでおすすめなのが、たんぱく質 → 食物繊維 → 糖質の順に食べる「たんぱく質ファースト」
たんぱく質は消化吸収に時間がかかるため、あとから食べる糖質の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を防いでくれます。満腹感も得られやすく、自然と食べすぎ防止にもつながります。
丼にして食べる、おすすめテクニック♪
肝臓の「脂肪燃焼丼」

肝臓の「脂肪燃焼丼」とは、盛りつけに気を付けることで、代謝力&筋力アップに欠かせない栄養素を適切な順番でバランスよく摂取できる食べ方のこと。実際は丼スタイルにする必要はないのですが、この方法だと、増やしたいたんぱく質をしっかりとることができ、糖質をベストな量に抑えても物足りなさを感じません。
よく噛むだけでOK。血糖値も食べすぎも防げる習慣
早食いは、血糖値を急上昇させる大きな原因の一つです。よくかまずに食べると、糖質が腸で一気に吸収され、中性脂肪が増えやすくなります。
そこで意識したいのが、「いつもより10回多く噛む」こと。
理想は30回ですが、まずは今より10回多く噛むことを目標にしましょう。慣れるまでは、ひと口食べるごとにお箸を置くのがおすすめです。
ゆっくりよく噛むことで、
- 血糖値の上昇がゆるやかになる
- 満腹感を感じやすくなり、食べすぎを防げる
- 基礎代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすくなる
といった効果が期待できます。唾液の分泌が促され、歯周病予防にもつながります。
食事時間の目安
- 朝食:20分
- 昼食:25分
- 夕食:30分
4つの習慣を続けると、痩せスイッチが入る
新脂肪肝を改善するために必要なのは、特別なことではありません。
- 血糖値を急上昇させない
- 肝臓についた余分な脂肪を落とす
- 代謝機能を回復させる
この流れが整うと、肝臓が本来の働きを取り戻し、がんばらなくても痩せていく体へと近づいていきます。
制限や我慢を重ねるのではなく、できることから、無理なく続けていく。
それが、新脂肪肝の改善と、痩せにくさから抜け出す一番の近道です。
もっと詳しく知りたい人は
『代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)』を"新脂肪肝"と定義し、誰でも簡単に新脂肪肝を改善し、何もしなくても痩せていく体が手に入る方法を紹介。




