菅沼薫さんに聞く、今の自分に合う美容法(1)

40代の延長でスキンケアしていませんか?

公開日:2018.08.02

更新日:2023.11.08

50代に入り、肌悩みが加速している人も多いのでは? 40代からのスキンケアを続けている人は、一度「今の自分に合うスキンケア」を見直してみませんか。ビューティ&ライフ サイエンティストの菅沼薫さんが提唱するのは、「引き算のスキンケア」です。

最近肌の調子がイマイチ…スキンケアの見直しどきです

効果がイマイチ実感できない……。でも、現状維持できているのはこのおかげかも? このように、「50代を過ぎて、スキンケアに自信がもてなくなった」という声をよく聞きます。

その答えは、肌に直接聞くのが一番。今使っている化粧品を全部やめてみてください。

若い頃に習得した概念でスキンケアを続けている人が多いようです。ですが、肌は季節や環境、年齢によって変わります。40代の延長でケアしていれば、効果を実感できなくなったり、違和感が出るのはごく自然なことです。特に、50代を過ぎるとシワやシミなどの増える肌悩みに、あれもこれもと足し算のケアになりがち。肌に過保護になる傾向があるようです。

いっそ全部やめる引き算のケアをしてみませんか? 自分の肌に足りないものが見えてきますよ。

肌が足りないと感じたものを補う、これが基本のお手入れ

化粧品

全部やめるといっても、いきなり何もつけないのは抵抗があると思いますので、

まずは化粧水だけつけて寝る、からはじめましょう。

洗顔後に化粧水だけつけて寝て、翌朝に鏡で見て、肌を触ってみてください。うるおい不足などがなければ、そのまま化粧水だけのケアを継続。乾燥していると感じたら、保湿用の乳液やクリームなどを一つ足します。それを続けて、目元の乾燥やシワが気になるようならアイクリームを足せばいいし、くすみを感じたら、美白用の化粧品に変えてみる。

こうすることで、今の自分の肌に合うケアをみつけていきましょう。1年前に必要だったケアが今も必要とは限りません。逆に、1年前は足りていたのに今は不足している、ということもあります。肌が足りないと感じた“今必要なもの”を補う、これが“ハルメク”世代の基本ケアです。

化粧品選びは、スマホではなくビューティーアドバイザーに相談

足りないものがわかったら、あとは化粧品を選んで足すだけ。それには店頭で直接聞くのが一番です。

スマホ全盛ネット時代の今こそ、化粧品カウンターに行きましょう。

肌の性質は、人によって千差万別。だから使う化粧品も“誰かにいいから私にいい”とは限りません。インターネットで紹介されている商品情報や口コミは、あくまでも一般的な参考。化粧品の合う合わないは、結局使ってみないとわからないのだから、実際の商品を試せるカウンターに行くべきです。

ビューティーアドバイザーは、インターネットよりも的確な情報を持っていて、何より肌を見てアドバイスしてくれます。必要なサンプルも提供してくれるし、押し売りしたりしません。買わなかったら悪いなんて気にしないで、どんどん相談しましょう。

スキンケア歴が長いと、化粧水、乳液、美容液をまんべんなくつけるのが習慣になってしまいます。でも、スキンケアに大切なのは、自分の今の肌に合ったお手入れをすること。やめるって、足すよりも勇気がいるかもしれませんが、「あれ?」と思ったらまた始めればいい、くらいの気持ちで試してみてください。

次回、1年前の日焼け止めを使っていませんか?

※    この連載中の「化粧品」とは、医薬部外品も含めたスキンケア・メイク商品のことです。
効果には個人差があります。試してみて合わない場合はおやめください。

取材・文=田中優子

※この記事は2018年8月の記事を再編集して掲載しています。


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菅沼 薫

ビューティ&ライフ サイエンティスト、武庫川女子大学客員教授、sukai美科学研究所代表。日本顔学会会長をはじめ、化粧品成分検定協会理事、日本香粧品学会学術委員などを務める。美容雑誌「VOCE」における化粧品比較実験を長年手掛ける。化粧品と肌のスペシャリストとしてメディアでも活躍中。

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