玉置妙憂さんの心穏やかになる言葉と瞑想#5

「融通無碍」の意味と1分間の瞑想で心穏やかに生きる

公開日:2020.08.17

更新日:2022.09.28

「ハルメク」の連載でおなじみ、看護師で僧侶の玉置妙憂さん。今回は「融通無碍(ゆうずうむげ)」の言葉の意味からわかる、心穏やかに暮らすための知恵を教えていただきました。1分間の瞑想で自分の感情と向き合い、心の平安を保ちましょう。

玉置妙憂(たまおき・みょうゆう)さんのプロフィール

東京都生まれ。看護師であり、僧侶。非営利一般社団法人「大慈学苑」創設者で代表を務める。夫の看取りをきっかけに、その死に様があまりに美しかったことから、開眼。高野山真言宗にて修行を積み、僧侶になる。現在、スピリチュアルケア活動を行う。著書に『まずは、あなたのコップを満たしましょう』(飛鳥新社刊)。

「玉置妙憂さんの心穏やかになる言葉と瞑想」を動画で

6週にわたり、玉置妙憂(たまおき・みょうゆう)さんに仏教由来の四字熟語を毎週1語ずつ教わり、その後1分間の瞑想を行います。5回目は「融通無碍(ゆうずうむげ)」。マインドフルネスとして注目される瞑想のやり方、作法も教わりましょう。ぜひ動画でご覧ください。

第5回の言葉は「融通無碍(ゆうずうむげ)」。その教えとは?

融通無碍(ゆうずうむげ)

今回は「融通無碍(ゆうずうむげ)」という言葉です。あまり耳なじみのない言葉かもしれません。融通は、「融通が利かない人だ」というように使われる、要するに自由だ気ままだというような意味。では、無碍(むげ)はどんな意味でしょうか。玉置さんに教えていただきました。

「碍という字、これは「がい」とも読みますけれど、妨げるという意味なんです。それに無がつきますから「無碍」。妨げるものがないという意味になります。この言葉は華厳経(けごんきょう)という仏教の経典が由来の言葉です」

融通無碍には、二つの意味があるそう。

「一つ目は行動が何事にもとらわれず自由気ままであるという意味。融通無碍な人だ、みたいな言い方をするんですね。ちょっと昔で言ったら寅さんみたいな人でしょうか。二つ目の意味は仏教でいう融通無碍という意味ですけれども、これは、この世にあるものはすべてつながっており、互いに影響を与えているんだよという意味なんです」と玉置さん。

「つまり、自由気ままに動き回って、そして、妨げるものがない。それは、私とあなたの間もそうなんです。人と人、人と動物、人と自然、すべてのものが融通、自由に行き来をして、そして、妨げることなくこの世の中に存在しているものなんだっていうことなんです。本来でしたらね。

ところが、中々にそう思えなくて、枠を作って、境を作って、これはあなたの問題、あなたが解決する問題。というような、何となく境を作ってますよね。そして、自由に行き来するようなことが制限される。そういう場合ももちろんあります。でも、本来はこの地球に生まれて、同じように命を育んでいる者同士、自由に、そして境を作ることなく、行き来をして、そして支えあって、交わりあっていった方がいいよというのが、この言葉の教えであるという訳なんです。ただ現代社会、中々そうばかりいかないこともありますけれども、でもみなさま方の許される範囲で、この融通無碍、境がなく、そして自由に心穏やかに関わり合う。そのような日々がもてるといいですね」

瞑想のやり方とは?

いすに座っている方は、しっかりと足の裏が地面に着くようにしてください。椅子の背に寄りかからず浅く腰掛け、体を前後左右に振って、ご自分の真ん中の線を探します。骨盤の上に背骨が真っすぐ上に積み上がって、頭を一番上にポンと乗せるイメージ。手の先は上向きでも下向きでもOKです。静かに目を閉じ、呼吸は大きく、鼻から吸って、口から吐きます。吸うよりも吐く方が3倍は長くなるように、細く長く吐いていきます。

玉置妙憂さんの瞑想方法

今週の曼荼羅の意味は?

玉置さんが描いた曼荼羅(まんだら)をご紹介。今週は「瑠璃光(るりこう)」。真ん中にある五芒星(ごぼうせい)は疫病を退散させる力を持つと言われています。青い光で一日も早く、この世の中が正常になりますように。

五芒星の曼荼羅

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