川邉サチコさん・美木ちがやさん母娘に学ぶ

暮らしもおしゃれも「少ないもので豊かに」する知恵

公開日:2020/09/07

5

コロナ自粛で家時間が増え、暮らしをすっきり見直したいと考える人が多い昨今。美容家の川邉サチコさんと美木ちがやさん母娘は、まさにおしゃれと暮らしで好きなものを厳選し、「少ないもので豊かに」暮らしている達人です。ポイントは何なのでしょうか?

川邉サチコさんと美木ちがやさん母娘

川邉サチコさん、美木ちがやさんのプロフィール

川邉サチコ(かわべ・さちこ)
1938(昭和13)年生まれ、82歳。国内外のコレクションでヘアメイクとして活躍した後、広告・舞台などに活動の場を広げる。その後サロン運営を経て、現在娘のちがやさんと予約制のトータルビューティーサロン「KAWABE LAB」を開設。雑誌「ハルメク」に連載中の「マダムのつくり方」や著書『カッコよく年をとりなさい』(ハルメク刊)を通じ、女性の総合的な美しさを伝える。

美木ちがや(みき・ちがや)
1963(昭和38)年生まれ、57歳。母・川邉サチコさんと一緒に、「KAWABE LAB」を主宰。ヘアメイク、ファッションなどトータルな提案を行い、雑誌や広告などで幅広く活躍している。雑誌「ハルメク」の連載「マダムの作り方」では撮影を担当し多才さを披露。ハルメクWEBではコラム「キレイはこれから。」が好評連載中。

 

季節ごとの衣替えや購入のタイミングで、本当に必要なものを厳選

サチコさんとちがやさんが運営するトータルビューティーサロンは、いつ伺っても心地いい空気に包まれています。それは、選び抜いたものだけの空間だからこそ。そんな二人の暮らしについて伺うと、サチコさんは言います。

「私は物をため込まず捨てるタイプ。特に、季節ごとの衣替えは必ず行います。春夏と秋冬で年に2回。たとえ大きなクローゼットがある豪邸に住んでいたとしても、それは変わらないと思う。迷ったものはとっておくけれど、次の年に、やっぱり着ていなかったらお別れするとか。厳選した少ない服の数ならば、自分のワードローブを把握できるし、心の中の整理にもなります」。

川邉サチコさん
「シャツやスーツなどのスタンダードな洋服は、ずっと変わらず好きなもの。時間をかけて受け継がれてきた定番の服には、何物にも代えがたい良さがあります」(サチコさん)

娘のちがやさんも、同じく衣替えは習慣と言います。「でも、私はなかなか愛着があって捨てられない。その代わり、選ぶときに、すごく厳選します。買うときは本当に悩んで、悩んで。買ったときのシチュエーションや香りまで、はっきり覚えているくらい(笑)。選ぶときにじっくり考えて買うと、その分、大事に扱う。長い時間その服と付き合うことを考えると、結局無駄遣いにもなりませんよね」。

 

「よそゆき用」「普段用」と分けず、どんどん使う

「この自粛生活を経て『いつか使おう』『今度着よう』という考えをやめて、今日を特別にしたいと思うようになりました」と、ちがやさんは言います。

ちがやさん
「服を選ぶときはとにかく“素材“にこだわります。小さい頃にお気に入りだったコートの肌ざわりやあたたかさを、いまだに覚えているくらい」(ちがやさん)

「例えば『今度誰かと食事に行くときに着よう』ってとっておいたお出掛け用の服や靴も、雨の日だろうとなんだろうと、どんどん着ちゃう(笑)。明日どうなるかわからないからこそ、今日一日を大切に過ごしたいなと思います」。

「そう考えれば、無駄なモノは、より必要なくなってきますね」とサチコさん。

「モノは言葉を発さないけれど、それぞれに命がある。例えば器などもそうです。食器棚にしまったままより、使ってあげた方がうれしそう」とサチコさん。「いい食器も大事な服もどんどん使う。そうすることで、一日一日をより豊かに過ごせると思います」。

 

自分が主役。「今の自分」が心地いいものに目を向けて

サチコさんは、こう付け加えます。「自分が本当に好きなものを選ぶと、忘れた頃にふとそれを見ても『ああ、きれいだな、素敵だな』って心が癒やされる。生活の中にそういうものを取り入れるのは、必要なことだと思います」。

さらに、ちがやさんは言います。「みなさん洋服選びに自信がないと言って、私たちのところに相談に来てくださいますが、決してそんなふうに思わなくてもいいと思う。その証拠に、新しいファッションやメイクを提案すると、『私ってこんなのが好きだったんだ!』とか『私、これは違うわ』って、自分の思いや考えが自然と出てくるものです」。

悩んでいるように思えて、案外、自分が「いい」と感じるものは限られているのかもしれません。

「今の自分」が心地いいものに目を向けて

「中には、『母親になったから、ちゃんとしなきゃ』とか『年を重ねたから、目立たないようにしなくちゃ』とか、自分の役割や周囲の目を気にして、これまでモノを選んできた方も多くいらっしゃいます。あらためて自分の満足に目を向けてみると、新しい視点が生まれるかもしれません」とちがやさん。

特に、コロナ禍の自粛が続く今の生活で、自分の内側に目を向ける機会も多くなっているように思います。「誰が何と言おうと、一人一人が主役! そう思って選べば、暮らしに必要なもの、必要じゃないものが見えてくるのではないでしょうか」。


川邉さん母娘が「これなら一年中着たい」と作ったシャツ

「これなら一年中着たい」と作ったシャツ

厳選されたワードローブの中でも、特にサチコさんが「一年中欠かせない」と愛用しているのが、シャツ。「ジャケットにしたりインナーにしたり、何通りもの働きをしてくれる。だからこそ素材や縫製が肝心なの」と、サチコさんは言います。

2020年春、サチコさん、ちがやさんと相談しながらハルメクが一緒に作った大人のためのロングシャツは、大好評でした。そこで、この9月に新しい色を加え、再びご紹介することになりました。

「品格を出すには、何より素材が重要」との言葉から、ハリと光沢ある綿を厳選。顔まわりをシャープに見せてくれる襟や、折り返すとおしゃれなアクセントになるカフスなど、大人をカッコよく見せてくれる工夫を詰め込みました。

「定番のアイテムなのに、主役になれる存在感があって、羽織るだけで雰囲気が出ます」とちがやさん。

二人のこだわりが詰まったシャツは、コートとして、インナーとして、時にはチュニックとして……と変幻自在。まさにこれ一枚で、豊かな暮らしが広がるシャツ。「一年中、クローゼットの一番前に掛けておきたいです」(ちがやさん)。

ゆったりロングシャツEX
ゆったりロングシャツEX

秋はシックで着回しやすい3色でご紹介!

ゆったりロングシャツEX

1.リリー(白)
黒の上下にサッと羽織るだけで、一気におしゃれな装いに! 色名は百合の花を意味する「リリー」。白の中でも大人の柔らかさと上品さを備えた品があります。

ゆったりロングシャツEX

2.ネイビー
着回しがきく定番のネイビーは、まさに必需品。デニムと「ネイビー」をコーデしてカッコ良く。シャツの光沢が、カジュアルな中に大人っぽさをプラスしてくれます。

ゆったりロングシャツEX

3.ボルドー
女性らしいエレガントさを引き出してくれる、深いボルドー。やさしいアイボリーのインナーやボトムスとも好相性。ボタンの留め方次第で、スカートやワンピ―スにも合います!


取材・文=峯積抄公子(ハルメクおしゃれ編集部) 撮影(川邉サチコさん・美木ちがやさん)=中西裕人 撮影(物)=佐藤彩 撮影(モデル)=回里純子 モデル=廣田恵子 スタイリング(モデル)=大貫まりこ ヘアメイク(モデル)=福沢京子 

川邉サチコさん母娘と作った「ゆったりロングシャツEX」は、ハルメク通販「少ないものと豊かに暮らす」から購入できます

ハルメク通販

 

■もっと知りたい■

峯積 抄公子

みねづみ・さきこ 2005年入社。高知県出身。「ハルメク おしゃれ」編集部、ファッション部門担当。身長は150cm前後を行ったりきたり。小さい頃から背が低く、整列すると前から2番目までが定位置。裾上げしたデニムの余り布で、ポシェットが作れます。

この記事をマイページに保存

\この記事をみんなに伝えよう/

ページ先頭へ