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SDGsのため「自分たちができること」って?地球規模の壮大な目標であるSDGsですが、個人でも簡単にできることはたくさん!今日から、今この瞬間からスタートできます。SDGsとは何か、なぜ必要か、そして日常生活でできる取り組みを紹介!
SDGsとは?
SDGsとは、貧困や格差・不平等、気候変動の影響など世界のさまざまな問題を解決し、持続可能でより良い世界を目指すために設定された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載の国際社会共通の17の目標です。「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、「エス・ディー・ジーズ」と読みます。
SDGsでは、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
SDGsをわかりやすく簡単にいうと「世界中すべての人が人間らしく、安全な場所で安心して地球に暮らせるよう、社会問題や環境問題も含めて解決・改善していくための目標」ということになります。
【SDGsの17の目標】
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤を作ろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任、つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
上記のSDGsの17の目標は、以下のように5つのカテゴリーに分けると、よりイメージしやすくなります。これは頭文字の5を取って「5つのP」と呼ばれます。
【5つのP】
- People(人間)
人が人らしく生きていくために、確実に保障されるべき項目 - Planet(地球)
地球を破壊から守る項目 - Prosperity(豊かさ)
すべての人が充実した生活を送れるよう、自然と調和する経済・技術・社会の進展を目指すための項目 - Peace(平和)
恐怖や暴力がなく、平和で公正で、すべての人が参加できる世界を目指す項目 - Partnership(パートナーシップ)
国や企業、団体、一人ひとりなど世界中のあらゆる人の参加と協力し、目標実現を目指すための項目
SDGsはいつから始まった?
SDGsは2016年から2030年の15年間に達成すべき世界共通の目標として、2015年9月に開催された国際連合サミットで、加盟している全193か国によって採択されました。
SDGsはなぜ必要?どうして誕生したの?
SDGsは「このままでは地球がもたない!」という危機感が世界全体で高まったことで誕生したといわれています。
気候変動の影響で、産業革命前に比べると世界の気温は1度上昇しました。海面上昇によって強制移住しなければならなくなった国もあります。
気候変動と貧困化の速度は相関関係にあり、貧しい地域が気候変動の影響を受けると、貧困はさらに悪化します。そして格差が拡大すると不平等感が生まれ、社会は不安定になっていきます。そこに過激な思想が入り込むと、紛争が起こり、紛争が起これば、必ず誰かが被害を受けます。
これらを「人類が抱える大きな課題」として捉え、地球を次の世代につなげるためにSDGsは生まれました。
SDGsのような目標が設定されたことは初めてではなく、前身として2000年の国連サミットで採択された「MDGs(エム・ディー・ジーズ/ミレニアム開発目標)」があり、これをさらに改善したのがSDGsです。
大人女性はSDGsへの取り組み意識が高い!
ハルメク 生きかた上手研究所が行った「SDGsに関する意識と実態調査」によれば、SDGsの認知は全世代で8割超え。
さらに、ミドル~シニア世代は、他の世代よりも「今すぐ取り組む」という意識が高いことがわかっています。
みんなが今、SDGsのために実践してることって?
SDGsに対して「一人ひとりが取り組む」「小さくてもできることを続けることが大切」という意見は全世代共通で見られ、実際、多くの人がSDGsのための取り組みを実践しています。
SDGsへの取り組みに対するアンケート結果では、20〜30代は「何をすればよいのかよく分からない」という意見が多くみられました。
一方、40代以降になると「自然を守りたい」「地球を次世代につなぎたい」「子どもや孫を守りたい」など、私たちが暮らす地球や、自分の大切な子どもや孫を守りたいという意見が多くを占めるようになり、年を重ね知識や経験を深めていく中で、自分のやるべきこと・やりたいことが明確化していくことがわかりました。
このことが、大人女性のSDGsへの取り組み意識の高さにつながっているのかもしれません。
気軽に取り組める!SDGsのため自分たちにできること
「フードロス(食品ロス)」「ゴミ問題」「フラワーロス(ロスフラワー)」など、SDGsの実現に向けて取り組むべき課題や問題はいくつもあります。
しかし、SDGsは世界全体で取り組むべき壮大な目標であるため「個人ではどんなことができるんだろう?」と、何から始めればいいかわからないという人も少なくないようです。
そこでここからは、SDGsの実現のために私たちにできることをご紹介していきます。
また、国連が公開している「持続可能な社会のためにナマケモノにもできるアクション・ガイド」を参考にするのもおすすめ。ガイドでは日常生活の中で簡単に取り組める行動をレベル1〜レベル4までで紹介しています。
水や電気、資源の節約
すぐ始められて、そして簡単にできるのが、水や電気の節約です。電気製品を使わないときは完全に電源を切る、必要ないときは照明を消すなど、簡単なことで大切な資源を節約できます。
また、水を出しっぱなしにしない、風呂の残り湯を洗濯や掃除に使うことも個人でできるSDGsへの取り組みです。
近年は企業でペーパーレス化が進んでいますが、個人でもムダな印刷はやめてスマホのメモ帳などデジタルを活用すると紙を節約できます。
家庭のフードロスを減らす
フードロス(食品ロス)は深刻な問題として度々ニュースでも取り上げられています。フードロスを減らすために家庭でできる取り組みは、数多くあります。
- 食べ残さない、作り過ぎない
- 買い過ぎず、食べ切れる量だけ買う
- 利用予定と照らし合わせて可能な限り食品を手前(賞味期限の早いもの)から取る
- 長持ちする正しい保存方法で保存する
- 食べ切れない食品は腐らせないよう早めに冷凍する
- 残っている食品から使う
- 冷蔵庫にあるものの使い切りレシピなどを活用する
- 飲食店では食べられる分だけ注文する、フードロス削減に取り組む店を選ぶ など
また、買い物はなるべく地元で行うといいでしょう。そうすることで長距離トラックや飛行機による輸送の必要がなくなり、さらに地域の雇用を守ることにもつながります。
マイバッグ・マイボトル・マイ箸を使う
日本でも2020年7月1日からレジ袋の有料化が始まりましたが、これもSDGsのための取り組みの一つです。実は日本は、プラスチックゴミがとても多い国です。
2018年6月発表のUNEP(国連環境計画)の報告書「シングルユースプラスチック」によれば、日本のプラスチックゴミの廃棄量は人口1人当たり換算で32kg。これは、アメリカに次いで世界第2位の量です。
レジ袋は、私たちの生活の中でもとても身近な使い捨てプラスチックです。レジ袋ではなくお気に入りのマイバッグを使えば、おしゃれに楽しくSDGsに取り組めて、一石二鳥。
エコバッグは形・大きさ・素材・デザインなど種類豊富です。一度エコバッグを使う習慣が付くと、手間やストレスを感じることもなくSDGsが達成できますよ。
SDGsに取り組む商品・詰め替えできる製品を選ぶ
企業の多くも、SDGsに取り組んでいます。消費者として、環境に配慮する企業の製品を選ぶことも日常的にできるSDGsへの取り組みの一つです。
例えば、時短コスメシリーズとして知られる「サボリーノ」は、「サステナブルアクション」のスローガンのもと、数量限定&企業限定で環境に配慮したシートマスクを販売していました。
- 廃棄されるフルーツやサトウキビの搾りカス、環境に還元される素材を原料に使用
- 包装フィルムを通常の4層から3層仕様に変更し、プラスチック使用率を15%削減
- 販売店舗ごとに使用済みパッケージの回収ボックスを設置するリサイクルプログラムの実現 など
また、洗剤やシャンプー、ボディーソープ、消臭剤などは詰め替えできる製品を選んだり、プラスチック・紙・ガラス・アルミなどをリサイクルする、簡易包装の品物を買うなどでゴミを削減できます。
スーパーの精肉売り場でも、白いプラスチックトレーはやめ、透明の袋で販売しているところも多くなってきています。
フェアトレード商品を買う
貧困をなくすため、「フェアトレード商品」を購入することもSDGsのための取り組みになります。
フェアトレード商品とは公正な取引のもとで販売されている商品のことで、購入することで開発途上国の生産者や家族をサポートできます。
現代は、安くて質のいい商品が簡単に手に入る時代です。しかし、安価な商品の中には安さを生み出すために正当な対価が生産者に支払われないケースも発生しています。この機会に「手に取った商品が作られるまでの過程」に目を向けてみましょう。
本、古着、食器、ぬいぐるみや人形などの寄付
読み終わった本を「リユース文庫」に提供したり、まだ十分きれいに着られる古着を売ったり買ったり、寄付したりすることも個人ができる環境への取り組みです。自治体によっては、「リユース文庫」として図書館や役所などで本の受け入れを行っています。
また、読み終えた本で子どもたちの未来を応援する「こどものみらい古本募金」という取り組みも内閣府が推進しています。
本や古着の他にも、食器やキッチン用品を開発途上国へ寄付できる「ワールドギフト」、古着の寄付で開発途上国の子どもたちにワクチンを届けられるサービス「古着deワクチン(古着でワクチン)」、着物やおもちゃ・人形やぬいぐるみなどを寄付できるサービスもあります。
「まだきれいなのに捨ててしまうのはもったいない」「思い出の品を処分してしまうのは気が引ける」と衣替えや大掃除でなかなか物を捨てられずに悩んでいる人は、ぜひ寄付を考えてみましょう。
なるべく公共交通機関を利用する
一人ひとりが車を使って移動するより、公共交通機関を利用した方が、一人当たりの温室効果ガスの排出量を減らせます。
なるべく徒歩や自転車で移動するようにすると、健康にもつながり一石二鳥です。
ファッションの本場フランスでは「衣服廃棄禁止令」が施行されるなど、ファッション業界でもサステナブルが注目されています。
ロスフラワーでおうちを彩る
新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響により多くのイベントが中止・縮小となった影響で、人知れず捨てられてしまうフラワーロス(ロスフラワー)が問題となりました。
せっかく咲いてもお客さんの手に渡らず、美しいまま捨てられてしまうロスフラワーを活用したイベントに参加したり、捨てられてしまうロスフラワーを購入して飾るのもSDGsへの取り組みの一つです。
空き瓶を再利用した花瓶にロスフラワーを飾るだけも、おしゃれなインテリアになります。古くなった生花はドライフラワーにすると、また違った楽しみ方ができます。
周囲の人にSDGsの取り組みを知らせる
SDGsを達成するためには、一人ひとりの取り組みが欠かせません。しかし、中にはSDGsの取り組みについて知らなかったり、知っていても何をしたらいいかわからない人もいます。
そんな人に、自分が日頃関心を持っていることや日常生活で取り組んでいることを伝え、知ってもらうことも大切です。世界で起きている問題を知り、それに取り組む人が増えれば、その度にSDGsの実現に一歩近づけるはずです。
塵も積もれば山に!コツコツ楽しくサステナブル生活
SDGsには17の目標がありますが、忙しい生活の中ですべてに一気に取り組むことは簡単ではありません。まずは難しく考えず、誰でも簡単にできることを一つだけでもいいので、やってみることが大切です。
たった1枚のレジ袋削減でも、1億人がやれば1億枚のレジ袋削減になります。個人単位では些細なことに思えても、それを多くの人が行えば大きな効果が生まれるのです。
無理をすると苦しくなってしまい、続けるのも難しくなるので、小さなことから自分のペースで始めて、「詰め替え商品を使うのが当たり前」「いつもマイバッグ・マイボトルを持ち歩く」など習慣化すると継続しやすいでしょう。
マイバッグやマイボトルは、選ぶ楽しみもあります。長く使えるお気に入りのものを見つけて、コツコツとサステナブル生活を楽しみましょう。
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