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- 注目のサステナブランド8選!衣服廃棄禁止令とは?
ファッションの本場フランスにおいて「衣服廃棄禁止令」が施行され、ますますサステナブルに注目が集まっています。今回は、フランスと日本のサステナブルな取り組みを行っているファッション企業、ブランドを8つご紹介します!
フランスの「服廃棄禁止令」って何?
2022年1月、ファッションの本場フランスにおいて、売れ残りの新品の衣類を、焼却や埋め立てによって企業が廃棄することを禁止する「衣服廃棄禁止令」が施行されました。
フランスでは、サステナビリティ、SDGs に対する消費者の意識が高く、廃棄物をリサイクルした素材を使うアップサイクルファッションや、環境に配慮した製造工程を重視するエシカルなファッションに、多くの人々が注目しています。
日本のアパレル企業やブランドでも、大量生産・消費・廃棄型の社会構造に疑問を持ち、サステナブルな取り組みを行っているところが増えています。
そこで今回は、本場フランスと日本のサステナブルな取り組みを行っているファッション企業、ブランドを8つご紹介。早速、見ていきましょう!
【フランスのサステナブランド1】BOSABO(ボサボ)
1890年に誕生した、フランスでサボ、サンダルを生産している5代続くファミリー企業「BOSABO(ボサボ)」。13
ボサボは環境への配慮を重視しています。長持ちする素材、エシカルに扱われた素材など、特に納入業者の選択には目を光らせており、こうした配慮は全生産工程に及びます。製品はすべて自社生産で、ソールに使っている木材は近隣の森林(100km未満)から、皮革も国内かイタリア、スペインといった隣国からと、現地調達を心掛けています。生産で出る木くずやおがくず、革の端切れも有効活用しています。
例えば、パリの有名百貨店「Le Bon Marché(ボン・マルシェ)」でも販売実績があり、「agnes b.(アニエスベー)」といったアパレルブランドともコラボするなど、定評のあるメーカーです。
【フランスのサステナブランド2】Thalie Paris(タリー・パリ)
2020年にパリで設立された、フランスのエコラグジュアリーなハンドバッグブランド「Thalie Paris(タリー・パリ)」。革新的なマリンレザーやフランスやイタリアの高級レザーをアップサイクルしたもの、またサボテン由来のヴィーガンレザー、食品リサイクルから生まれたフィッシュレザーを使った「SUSHI コレクション」を展開しており、まさにサステナブルなブランドです。
食品廃棄物を高級素材にアップサイクルしたフィッシュレザーは、フランスの食の中心地、リヨンのスタートアップ企業が開発しました。リヨンは、先進的なライフサイエンス研究施設が集積する、研究環境の整った地域としても知られています。スタイルと品質に妥協せず、かつ低インパクトな素材を使用することの重要性を理解しているタリー・パリは、多くの人々から支持を受けています。
【フランスのサステナブランド3】Lolo Chatenay(ロロシャトネ)
フランス発バッグブランド「Lolo Chatenay(ロロシャトネ)」。バッグは形の決まった完成したものではなく、カスタマイズによっていろいろな形に変わることができるものと考えているブランドです。リバーシブルのカバー、交換可能な持ち手やストラップなど、自身の好みに合わせて持つことが可能です。レザーをはじめ、素材には最高級のものを使用しています。
SDGsの取り組みとして、廃材の再利用、レザーのカット方法の工夫による廃棄物削減、アップサイクル、フランス国内に11の農場をもつ「Orylag(オリラグ)」社の毛皮を使用、そしてフラップ部分用に必要な毛皮の端切れの購入を行っています。
ロロシャトネのバッグは、フランスのラグジュアリーブランドの製品を作っている国内にある同じ工房で作られているので、その品質はお墨付きです。
【日本のサステナブランド1】GOLDWIN(ゴールドウイン)
アウトドア事業を中心に展開するスポーツアパレルメーカー「GOLDWIN(ゴールドウイン)」。
2019 年の国連貿易開発会議 (UNCTAD) によって「世界2位の環境汚染産業」としてレポートされたアパレル産業は、生産途中に多くの二酸化炭素を排出するなど、気候変動への影響などが問題視されています。また、2017年の国際自然保護連合(IUCN)の調査によると海中のマイクロプラスチックの35%は、ポリエステルなどの化学繊維を洗濯したことで海に流れ込んだと推測されるなど、海洋汚染にも影響を与えています。
そんな中、新プロジェクトとして始動した「Goldwin 0(ゴールドウイン・ゼロ)」は、「第3の繊維」であり化石資源や動物素材に依存せず、植物由来の糖類をエネルギーにする微生物によって作られる次世代のタンパク質素材「ブリュード・プロテイン™素材」によって作られたデニム製品・フリース製品を生み出しました。
同素材は、数十年から数百年にわたって環境中に蓄積される化学繊維から発生するマイクロプラスチックと比べ分解が早く、そのほか動物倫理の観点にも配慮したものとなっています。
【日本のサステナブランド2】UpDRIFT(アップドリフト)
「UpDRIFT(アップドリフト)」は、海岸等で回収したペットボトル等をリサイクルし、環境負荷の低い新しい製品として甦らせる取り組みです。ペットボトル等の回収は、地域活動団体や地方自治体、企業等と連携して行うビーチクリーンアップ活動により実施され、分別や洗浄を行ってから資源化・製品化されています。
海洋プラスチック問題の解決を目指すことを通じて、豊かな自然環境を守り、有限な資源の有効利用を実践。クリーンアップ活動で回収した漂着ペットボトルを資源として、UpDRIFTファイバーを作ります。
回収した漂着ペットボトルからできた再生樹脂とペットボトル由来の再生樹脂を混合し、糸や中綿、アイテムを生産しています。異なる種類のファイバーなどをブレンドするときには、環境に配慮されたものを選定。UpDRIFTファイバーを用いた製品の売上の一部を、自然環境の保全・復元のために活動する非営利団体(NPO)へ寄付していくといいます。
【日本のサステナブランド3】FOOD TEXTILE(フードテキスタイル)
廃棄予定食材を染料として再活用するプロジェクトブランド「FOOD TEXTILE(フードテキスタイル)」。フードロス問題は、世界的に深刻で、日本においては年間632万トンを超えています。フードテキスタイルでは、従来捨てられてしまっていた規格外の食材や、カット野菜の切れ端、コーヒーの出涸らしなどを、食品関連企業や農園から買い取り、食品に含まれる成分を抽出し、それを染料として生地や糸を染め上げ、新しいアイテムを生み出しています。
ただ捨てられていくものを生まれ変わらせ、衣・食・住の生活シーンをファッショナブルに楽しんでいただくことの価値を提案しているフードテキスタイル。現代の人々の心に充足感を与えると同時に、持続可能な社会の実現に向けたメッセージを発信し続けてくれることでしょう。
【日本のサステナブランド4】土屋鞄製造所
アパレル業界では今、国連のSDGs(持続可能な開発目標)への関心が急速に高まっています。革製品の鞄や小物を製造販売する老舗「土屋鞄製造所」は環境に配慮し、リユースとリメイク、リペアを柱とするサステナブルなプロジェクトを2021年10月に新たに立ち上げました。
11月から12月にかけて期間限定で、 古くなった土屋鞄製造所の革製バッグをきれいに修理し、リユース品として店頭販売を実施。価格は定価の最大で半額程度に抑えました。リセールするアイテムは、トートバッグやショルダーバッグ、ボストンバッグなど豊富な品揃えです。すべて、経年変化で革の風合いなどが異なる“一点物”。中には、限定生産品や廃番品といった希少なものも販売しました。「土屋鞄」の歴史を感じていただけるようなラインアップ。引き続き、店頭でのリユース品の販売を計画中とのこと。
また、今後はリユース対象製品の幅を、財布やキーケースなどバッグ以外にも広げるほか、引き取った製品を職人が新たな鞄や小物、雑貨などにリメイクして販売する“アップサイクルビジネス”と、店頭でのリペアサービスを検討しているそう。製品をより長く使い続けていただける環境を整えていくといいます。
【日本のサステナブランド5】liflance(リフランス)
婦人服の縫製大手、小島衣料の子会社であるHLコーポレーションは、リカバリー(疲労回復)ウエアのブランド「liflance(リフランス)」から、木材繊維を使った“SDGsパジャマ”など春夏向けの新商品4アイテムを発売します。商品はいずれも一般医療機器で、着るだけで血流を促し、疲労軽減や安眠へと導きます。
木材パルプを原料として環境に優しい製造工程でつくった“木材繊維”「モダール」を使った初のパジャマは、アパレル業界で浸透するエシカル消費のニーズに応えてくれるアイテム。モダールは一般的な化学繊維と異なり、「土に返る」という環境負荷の少ない、自然と共存する地球に優しい素材として知られています。
HLコーポレーションはこれまでも、紡績工程で出るCO2の排出量を約17%削減した糸を使った商品を開発しており、今後もSDGsに配慮したリカバリーウエアを他社に先駆けて展開していくといいます。
以上、本場フランスと日本のサステナブルな取り組みを行っている企業、ブランドを8つご紹介しました。子どもたちの未来のためにも、私たち一人一人が意識を高く持ち、積極的にサステナブルなアイテムを日々のコーデに取り入れていきたいものです。
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