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生き方は顔に出る。これは住職をしている伯父からもらった言葉。折り返しを過ぎた残りの人生をどう生きるか。そのヒントをもらえました。
喫茶一隅での出会い
戸塚安行駅からなら徒歩20分、東川口駅からならバスで15分、草加駅からならバスで30分という少し不便な立地。
埼玉県川口市安行出羽、閑静な住宅街の一角に、ご自宅を改装して作った「喫茶一隅(いちぐう)」というギャラリー喫茶があります。
知人から「描いた絵をお店に飾ってみない?」と声をかけて頂いたのがきっかけでの訪問です。店主の高塩さんという女性に、話を伺うことができました。
定年退職からのリスタート
教員をしていた旦那様の趣味は陶芸、ご自身の焼いた器で料理を提供する店を開きたいと。そして、学童保育の職員だった奥様の夢は喫茶店。
お二人の夢が見事マッチングして、10年ほど前、旦那様の定年後にご自宅を飲食店に改装したそうです。
料理の学校を出たわけでも、修行したわけでもない高塩さん夫婦。ゼロからのスタートだったといいます。
店全体が真っ白な壁、せっかくだからと近くに住む方の絵を飾ることに。これをきっかけに、さまざまな方の絵を2か月ごとのローテーションで飾っているそう。
やりたいことは生きてきた延長線上に
2年前に旦那様が他界して、一旦店をクローズ。再開したとき、子ども食堂を始めました。
毎週水木金の11時半~16時半は通常のカフェ、毎土曜の11時~13時に子ども食堂として店を開いています。
「周辺の子ども食堂は、月に1度イベント的に開催しているケースが多い。でも、学校給食のない土曜日こそ食事に悩む親と子どもたちがいます。学童に勤めていた私にとって、子ども食堂こそ本当にやりたいこと。喫茶店という夢は、学童職員の延長線上にありました」
一隅で提供される丁寧にこしらえたおかずは、生前ご主人が焼いた器に盛られています。再開に際してはご苦労も多かったでしょうが、一隅のことを楽しそうに話す高塩さんは、とてもステキな顔をしていました。
■もっと知りたい■
晴間千妣絽
はるまちひろ。老舗旅館を閉館して2023年より電子小説「大人だって友だちが欲しい」を配信中。女性の人生の悲喜交々を小説に綴り暮らしています。ハルトモ倶楽部を通して、日常のあれこれを楽しくほっこりとお伝えできればいいなと思っています。ブログ『普通の主婦のこだわり日記』『私の見ている世界』
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