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- 紙漉きから春の訪れを告げるはだか祭へ
古くから手漉き和紙で知られる、長野県・飯田市下久堅(しもひさかた)で紙漉き体験をしてきました。紙漉きは寒い季節の仕事です。そして、【時又 初午 はだか祭】が4年ぶりに通常開催されました。天竜川への、きおい込みは見物(みもの)です。
初めての紙漉き(かみすき)体験
シニア大学の仲間で行きました。
和紙の材料は、楮(こうぞ)とトロロアオイです。紙漉きの準備は、楮の刈り取り(11月末までに)から始め、3~4時間も蒸したり、熱いうちに黒皮を剥いだり、干したり、さらしたり、煮たり、たたいたり……など、幾通りもの工程があるそうです。
材料が用意されていました。私たちは、『紙漉き』の方法を教えてもらってから、一人ずつやってみました。
何回も説明を聞いているのに、なかなか思ったようにはいきません。繊維を均一にするのは、とても難しかったです。
下久堅小学校の卒業式では、生徒が自ら漉いた和紙の卒業証書です。深く思い出に残りますね。
この和紙の特徴は、丈夫なことです。縦・横に動かし繊維を絡ませるため、丈夫な紙ができるのだと聞きましたが、技術的に熟練が必要と感じました。
乾かし出来上がった和紙をもらいましたが、両手で思いっきり引っ張っても、破れませんでした。
この和紙があったからこそ、『飯田元結』が考えだされ、飯田元結の拡販に務めた桜井文七は、『文七元結』としてその名を高めました。人情噺『文七元結』は、歌舞伎や落語で楽しまれています。
現在飯田では、元結の技術が【水引】に活かされています(元結は力士の髪に使われています)。
春の訪れを告げる、時又 初午(はつうま) はだか祭
「時又 初午 はだか祭」は、長野県飯田市・時又(ときまた)で鎌倉時代から続く神事、伝統的な祭です。3月12日、私は祭のクライマックス、天竜川へのきおい込みを楽しみに出かけました。
幼い頃、母に連れられて飯田駅から時又駅まで電車で来ました。それは大変寒い日で、小雪まじりであったような気がします。
この日は気温が割と高く、少し安心な気持ちで待っていました。
ここ天竜舟下り・時又港周辺は、夏には灯篭流しのメイン会場にもなります。
いざ天竜川へ『御水 おんすい』
太鼓のリズミカルな音!
神輿を担ぐ掛け声は『ワッショイ』ではありません。『御水 御水』です。神輿が集まり、会場は盛り上がりました。
神聖な雰囲気の中、厄年の男性が天竜の水で身を清めます。そして、次々と水温5~6度の天竜川へ。
何回も行ったり来たり。
水量は、それほど多くないようでしたが、互いに水を掛け合ったり、全身が濡れています。ちょうどその頃には、風が出てきましたので、早く温まって欲しいと思いました。
裸でこの時期に水に入るなんてと心配しましたが、無事に終了しました。この祭りが終わると、桜の季節!
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