移住して半年。山形県・酒田「晩秋歳時記」
心のメンテナンス、土を楽しむ
こねて、切って、重ねて、自分で作る器
ずっとやりたかった陶芸体験。作る楽しみ、待つ楽しみ、使う楽しみという3つの楽しみを味わいました。初めての体験、器はどうなったでしょうか。
はじめての練り込み
相乗効果でリフレッシュタイム
昨年(2021年)末、茨城県まで足を延ばし陶芸体験をしました。
子どもが幼稚園に通っていた頃「どろんこ遊びが好きな子は、マイナスイオンを吸収して情緒が安定するそうですよ」という先生の言葉が頭の片隅にあり、土の感触を楽しもうと練り込みに挑戦。今思えば大胆なチャレンジです。
白と黒の質感の違う土は、こねるほどねっとりと指にまとわりつく滑らかな触感で、加えて耳に入る「いいね、うまいね」という先生の声は、何とも心地よい響き。
ひたすら土をこねる私の脳内は『この器で何を食べようか』と妄想を巡らせていました。
こんなはずでは……後悔も醍醐味
練り込みは、四角く形成した二色の粘土を薄い板状に切り、それを重ねてまた薄い板状に切り、またそれを組み合わせるという作業。何重にも重ねたわずかな隙間が割れを起こすため、想像以上に難しい作業です。
先生曰く、「私たちでも完成しないとちゃんとできているかわからない」とのこと。
あれから2か月、私の携帯に先生から連絡が入り、桜舞う中、ワクワクを抱えて私は車を走らせました。
教室の中へ入ると、何重もの新聞紙にくるまれた器を手にした先生が、「すみません、やっぱり割れができてしまって。食器として使うには『継ぎ』が必要ですが、インテリアとしてならどうにか……」
確かに器としては成り立たないですが予想よりも形になっていて、申し訳なさそうな先生とは対照的に私はわりと満足でした。
「ちょうどよい」を見つける楽しみ
家に帰り、娘ふたりと共に自作の器をどう使おうかと会話が弾みました。
悩んだ結果、娘の提案で、シンプルに私専用鍵トレイに決定しました。私の車、自転車、事務所の鍵だけを乗せ玄関に。これなら確実に毎日目にします。

今回の練り込みは、私なりに上出来、何しろちゃんと使えていますから……。完成までわからないのも陶芸の魅力と知り、次回は花器を作りたいと思っています。
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晴間千妣絽
はるまちひろ。老舗旅館を閉館して2023年より電子小説「大人だって友だちが欲しい」を配信中。女性の人生の悲喜交々を小説に綴り暮らしています。ハルトモ倶楽部を通して、日常のあれこれを楽しくほっこりとお伝えできればいいなと思っています。ブログ『普通の主婦のこだわり日記』『私の見ている世界』
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