春の「季語」を楽しむ ~言霊のススメ~
2024.03.162021年11月24日
南信州を巡る
未知と神秘の扉をひらく
長野県飯田市の南部に位置する遠山郷(とおやまごう)は、【日本のチロル・下栗】だけではありません。不思議な魅力ある場所を訪ねました。知らなかった事を知る、初めて見る、楽しいですね。未知の扉がいっぱいありました。一つずつ扉を開いていきましょう。
災害の痕跡を今に伝える埋没木
以前紹介しました、「流宮岩」(ながれみやのいわ)や「おちん岩」、2つの岩を横目に通り過ぎ、下栗方面に上らず国道152号を直進します。ほどなく道沿いに、“埋没木” (長野県・天然記念物)が見えてきました。
河床が低下して現れた“埋没木” は50本以上もあったとか。約1300年前の、遠江(とおとうみ)地震714年による河川の氾濫で土砂に埋もれたのだとわかったそうです。
立ったままの状態で埋もれていた木もたくさんあったようです。災害遺産です。
展示の埋没木はヒノキで、長さ13.5m・直径1m・根回3.4m・重さ7t・ 樹齢1000年。このような大木が埋没するなんて、恐ろしいことです。
近寄って見ると、映画『ネバーエンディングストーリー』に出てくる白い龍にそっくりです!
反対側からみると、ゴジラ? 自然の力はスゴイです。
欲に目がくらみ、自然を無視した無茶な土地開発などによる、大災害のニュースを、最近耳にします。果てしない欲、愚かな事を繰り返しているように感じます。自然からの教訓を生かしてもらいたいものです。
旧木沢小学校
昭和7年建立の木造校舎。懐かしい感じです。小学生の頃、ヌカ袋で床を磨いて、廊下をピカピカにしていた事を思い出しました(※ ヌカ袋:ヌカを布袋に入れて床を強くこすると、ヌカから油分が出て、ワックスの働きをする)。
見学は無料です。バイクに乗った若者が何人か訪れていました。昔の学校の様子を見て何を感じたのでしょうか。2階には、霜月祭り(煮えたぎる湯釜を囲み、万物の生命の再生を祈るまつり・湯立神楽)の様子の展示もありました。
この、木澤小学校は、絵本の挿絵で知られる、北島新平先生(福島県出身1926年~2021年3月5日96歳)が、赴任されていた学校です。懐かしい絵本も展示されていました。
子供たちの声が聞こえてきそうです。
圧巻!霜月祭りの面
和田城・遠山郷 郷土館は、秋葉街道の宿場町、和田の高台、和田城跡にあります。林業で栄えた遠山郷の様子などがわかりやすく展示されています。
霜月祭りの面の展示は、圧巻です。約200面(南信濃の分のレプリカ)、「400の目に見られている」と言った方が良いかもしれません。
神々しい威圧感を感じます。雰囲気が伝わってきます。
観音霊水・平成の名水百選
劉淵寺は遠山氏の菩提寺で、今は和田城の横にあります。
この水(平成の名水百選)は、南アルプスの雪解け水が濾過されて、流れ出ています。
南アルプスは石灰石質のために、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれているそうです。
何人もの人が水を汲んでいました。ご利益がありそうです。もちろん飲んできました。
さあ、次なる扉を探しましょう!
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