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- 父の遺品と私の終活
父の遺品を整理する機会がありました。そこで思い出しました、雑誌『ハルメク』で終活特集をやっていたのを。引っ張り出して再読し、「がんばらない終活」開始です。
父の作品を博物館に寄贈

1974年に亡くなった父は、地方俳人でした。2002年に故郷富山県の小都市の市立博物館で「郷土の俳句と俳画展」が開催された折、父のことも取り上げてもらえることになり、父の作品とともに、父と交流のあった有名俳人の作品ややりとりした書簡を寄贈したことがあります。
そして今年(2021年)8月にもまた博物館で展示されたと聞き、残りの遺品は娘にと思っていたのですが、娘が逝ったら紙屑になるようなので、再び父の遺品を博物館に寄贈することにしました。

父の思い出
父は寡黙でしたが、気心の知れた人とはエンドレスに話が続く面もありました。子どもの私を寝かせる物語は「源平の倶利伽羅峠(くりからとうげ)の合戦」のみでした。父とは対照的に父の弟妹は活達でしたので、嫁いだ母はずいぶん苦労していました。
父は口癖のように、一人っ子の私に「職業婦人になれ」と言っていました。大学まで出してもらい、卒業して高校教員になって、父の言葉に応えることができました。
父の祖母の写真があります。ちょっと美人で、私と誕生日が同じなのに似ていないのが残念です。その弟は将棋大好き人間で、それで身を持ち崩したそうです。その無縁墓(父の祖母の実家)を私の祖母と母が嫁という立場で代々墓守りをしていました。私が故郷に残っていれば私の仕事になっていたかもしれません。

父は9月に逝きましたが、その夏は父にとって楽しい夏だったようです。次女が小学2年生の夏休みを、私の両親と暮らしたのです。自転車の荷台に孫を乗せて国宝瑞龍寺まで走って、途中お巡りさんに注意を受けたとか。
その8月の末、広島に戻った次女は新聞社主催の将棋大会に参加し、小さな女の子は当時珍しかったのでしょう、新聞に大きく報道されたことがありました。それを見た父は、自分の大叔父のようになりはしないかと心配したようです。
遺品整理は心の整理
父の遺品を整理しながら、子どもの頃からの父の思い出が私の頭の中に浮かんでは消え、消えてはまた浮かんでくる、という日々をしばらく過ごしました。博物館への寄贈の手続きを済ませ、「遺品の整理」というより「生家の整理」を成し遂げたという思いで、心の安堵感を覚えました。

女・子どもだけの家族写真、私にとって「不思議な写真」です。「ママ友」の原型でしょうか
これを機に私の終活作業のスタートとし、雑誌『ハルメク』の2019年(9月号)と2020年(9月号)の終活特集を参考に考えてみました。
「お金の整理」「入院・介護の備え」「物の整理」……。やはり、これは一朝一夕にできるものではありません。「できるところから始めよう」「ゆっくりやろう」「少しずつ」をモットーに、取り組んでいこうと思っています。
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