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- 語り部さんから被爆体験のお話を聞きました
人生100年時代を迎え、「美鈴カレッジ」を立ち上げたのは2019年の暮れ間近の頃でした。「まだまだ・これから」と、後期人生を充実させるため、皆で模索しながらがんばっています。
怖くて悲しい被爆の話
広島に住んでいる人の多くは、親族からの話、小中学校での平和学習、テレビ・新聞などで被爆当時の様子について多少の知識を得ておりますが、語り部さんから直接お話を聞くことはあまりなかったようです。
そこで、今回(2021年7月12日)の「美鈴カレッジ(人生後半の生き方をテーマに、ごきげんな老活と題し、生き生きとした人生を送るヒントやきっかけづくりの場)」では、8月6日を迎える前に、原爆資料館の語り部さんからお話を聞くことにしました。
原爆投下
広島に「ピカドン」が落とされた、と小学生の頃、生まれ故郷の北陸で聞いた記憶があります。空でピカッと光ってとてつもない爆音をともなったので「ピカドン」と当時言ったのだそうです。爆風は台風の10倍位(秒速100m)、熱線による地表温度は3000〜4000度だったようです。
語り部の小泉喜代子さん
今回お話を伺った語り部の小泉さんは、2歳で被爆しました。平成11年より被爆証言活動をしています。
「黙っているだけではいけない。広島に落とされて3日後に、長崎に落とされた。3回目に落とされる都市を作ってはいけない」と訴えておられます。今年(2021年)の8月6日の平和記念式典では、被爆者代表として献花をされることになっています。
松原美代子さんの体験を継承
小泉さんは、原爆投下の状況説明に加え、松原美代子さんの被爆体験を話して下さいました。松原さんは被爆体験の証言者の先駆けのような人で、日本国内外で広く活動されたことで知られています。昭和の時代にTVでよく拝見していました。
「勤労動員に出向く途中に”ピカドン”にあって倒れ、何時間後かに気づくと両手がグローブのように腫れ、胸のあたりに布が少し残っている状態だった。腕は肉がはずれ、血が出て骨が見えた。何度も転びながら学校に戻る途中、人々のうめき声を聞き、川の中に生死不明の人が筏のように並んで浮いていた」そうです。
12歳で被爆した松原さんは、顔や腕などにかなりのケロイドを負い、10数回の整形手術を受けました。被爆の悲惨さを身をもって、世界に訴え、問い続けたのです。「人間は忘れやすいから伝えんといけんのよ」が口ぐせだったとか。
小泉さんのお話を伺いながら、松原さんの不屈の精神に感服すると同時に、「ピカドン」による怖くて悲しい光景に言葉をのみ、平和のありがたさを噛みしめました。
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