音楽に癒される

広島にもストリートピアノ登場

公開日:2021.09.21

更新日:2021.09.20

数年前でしたでしょうか、NHKの番組「駅ピアノ・空港ピアノ・街角ピアノ」を見ました。場所はオランダのアムステルダム空港、誰でも自由に弾けるピアノがもたらす癒しの空間と時間の紹介でした。

広島市「紙屋町まちかどピアノ」に耳を傾ける

広島市「紙屋町まちかどピアノ」に耳を傾ける

爆心地に近い広島市の中心部の地下街「シャレオ」(名称は全国より公募。「おしゃれ」の前後を入れ替えたズージャ語とか)の東通り広場にピアノが登場したのが、2020年7月。

「音楽で街に活気を」と、音楽喫茶で使われなくなったピアノを「紙屋町まちかどピアノ」として市が設置したのです。ピアノには花のイラストが描かれていて、見るだけでも愛らしく、ロマンチックな華やかさで楽しい気持ちになります。

私は市内へ出るときは、必ずこのシャレオ地下街を通ります。ピアノの心得のない私ですが、誰かピアノを弾いていないかと、時折、広場をのぞいてみます。買い物途中や帰宅途中に足を止め、気楽に耳を傾けて、弾き手の人を眺めながらさまざまに想像するのも楽しい。

「この人は音楽で身を立てている?」「何歳ぐらいから弾き始めたのかしら?」「ピアノの先生?」「楽しそうだね」……

広島市「紙屋町まちかどピアノ」に耳を傾ける

8月初め頃、夏休み中とあって、女子高校生や男子中学生、音大生らしい人たちがピアノを弾いていました。小学生らしい男の子の「演奏」に出合ったこともあります。少し離れたところから母親らしい人が優しく見守っていて、そのほほ笑ましい光景に温かい気持ちになりました。

音痴の私でも

私はフダ付きの音痴なのです。そのエピソードは数知れず。

中学校時代に、自分が音痴であることを意識しました。音楽の先生にはかわいがってもらいましたが、実技テストになると半音ずれるらしく、先生も不思議がっていましたっけ。そんな私でも、通りすがりにピアノの音を聴くとしばらく耳を傾けます。

被爆ピアノ

被爆ピアノ

広島には、原爆と深く関わっているピアノもあります。

原爆で被爆したピアノは、広島に9台、長崎に1台、仙台に1台(広島で被爆)。爆心地から約3km以内で被爆したピアノに限定されるそうです。昨年(2020年)の8月6日の平和記念式典では、この被爆ピアノが登場し、女子高校生による演奏と合唱が披露されました。

喪中のようなピアノ

喪中のようなピアノ

昨年(2020年)から始まったコロナ禍。広島の3回目の緊急事態は8月27日からと宣言され、9月12日宣言解除のはずが9月30日まで延長となりました。

その間、「紙屋町まちかどピアノ」は黒のカバーをかけられていて、とても寂しく感じます。コロナが収束して、自由にピアノの音色を楽しめる日が待ち遠しいです。
 

■もっと知りたい■

とし古

祖母は60歳の頃、針仕事や寺参りを日課にしていました。母は70歳の頃不自由な体で家族のために働き趣味の書道教室にも通っていました。そして私はいま八十路を歩いています。体力・知力は衰えを感じますが考える事・感じる事は昔と変わらないと思っています。死ぬまでにやっておきたい事に色々チャレンジしたいです。

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