あつ森の虫取りはアメリカ人にとって不思議な遊び?
2020.07.272020年08月12日
アメリカの事情を現地からお届け!
かわいい孫から何と呼ばれたい?
アメリカ・ニューヨーク州に在住のライター黒田基子さんが、アメリカの暮らしを伝えます。 最近、孫から「グランマ」と呼ばれたくない女性が増えているそう。あなたは何と、呼ばれたいですか?
Granma(おばあちゃん)は、年寄りくさい?
英語の「おばあちゃん」はGrandma(グランマ)ですが、いかにも年寄りくさくて型にはまっていて自分らしくないからと、グランマ以外の呼び名を選ぶ女性が増えています。私の義姉、バーバラもその一人で、初孫の誕生に備えてグランマ以外の呼び名を一生懸命考えていました。親しい友人で孫にグランマと呼ばれている人は一人もいないそうで、バーバラの友人たちは、Bushki/ブシュキ、Gram/グラム、 Nanna/ナンナなど、実に多種多様な名前で呼ばれています。
移民の国であるアメリカには、出身国の言語の「おばあちゃん」や「おじいちゃん」を使っている家庭が昔から存在していました。そしてそこから派生した呼称を家族代々使っていたりします。よく知られているところでは、イタリア語のおばあちゃんNonna/ノンナから派生したNana/ナナがあります。また方言もあり、アパラチア山脈南部ではMamaw/マーマ(グランパはPapaw/パーパ)がよく使われます。その他、地域を限らずMimi/ミミ、Grammy/グラミーなどバリエーションは数えきれないほどあります。
アメリカでは子どもは両親や祖父母を名前で呼ばない
意外に思われるかもしれませんが、孫に自分をファーストネームで呼ばせる人はめったにいません。大学教授でも上司でもファーストネームで呼ぶアメリカですが、子どもが両親や祖父母を名前で呼ぶのはdisrespectful(失礼)だという感覚が一般的なのです。ですから「グランマ」も家族で代々使われている呼称も嫌となると、残るはクリエイティブ路線ということになります。
例えばHappy/ハッピー、Salsa/サルサなどグランマとは何の関わりもない言葉を、自分のイメージに合っているという理由で呼び名にしたり、GoGo/ゴーゴーやYahYah/ヤーヤーなど語感が気に入った呼称を適当に作ったりする人もいます。要するに何でもありです。
バーバ、ジージはウクライナ語にもある
さて、試行錯誤の末、バーバラが選んだのはBaba/バーバ。日本人にもおなじみの呼び名ですが、この由来はウクライナ語。バーバラ自身の祖母が東欧出身で自分の名前がバーバラだからという理由です。ちなみにウクライナ語でおじいちゃんはGigi/ジージです。子どもが発音しやすい名前というのは世界中の言語で似たようなものが存在するようです。
一方男性もGrandpa(グランパ)以外の呼称を選ぶ人が増えてはいるのですが、こちらはグランマほどのこだわりはないようです。バーバラの夫が選んだのはPop/パプ、もう一方の祖父母はDenny/デニー(祖母)とPapa/パパ(祖父)、曾祖父はGrandpapa/グランパパ。グランマサイドの凝りように比べて、グランパサイドにはぐっとお手軽感が感じられます。
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