- ハルメク365トップ
- カルチャー
- 時事コラム
- 風邪数万、盲腸数百万!アメリカの医療費の仕組みとは
アメリカ・ニューヨーク州に在住のライター黒田基子さん(60歳)が、アメリカの暮らしを伝えます。誰しも、若々しさを保ちたいものです。そのためには、美容整形という手段もあります。アメリカでは、シニア世代の利用者が増えていると黒田さんは言います。
整形手術は、ダイエットと同じぐらいの感覚
まだアメリカに来て間もない頃、アメリカ人の友人の家に飾ってあった10代の頃の写真を見て「今とずいぶん感じが違うね」と言うと「そりゃそうよ、nose job(鼻の整形手術)したから」と言われて慌てたことがあります。が、本人はいたって普通に「ダイエットしたから」くらいな感覚で話していました。
nose jobは鼻を高くするのではなく、いわゆる鷲鼻といわれるカーブした鼻を削って真っすぐにするもので、アメリカでは最も一般的な整形手術です。整形というよりも調整くらいの感じで行われていて、蓄膿症などの手術をするときに一緒にやってしまう人もいるくらいです。ちなみにアメリカでは「鼻が高い」というのは誉め言葉にはなりません。
65歳以上にはまぶたの手術が人気
整形手術(plastic surgeryまたはcosmetic surgery)が調整感覚で行われるのは年齢が上がっても変わりません。鼻の手術に代わって、50歳前後から主流になるのは若く見せるための手術です。中でもポピュラーなのは年齢とともに下がってきたまぶたのたるみを切り取って、若い頃のような目を取り戻す手術(cosmetic eyelid surgery)。
あるとき、ママ友の目が腫れぼったいなと思ったら「昨日、目の整形手術をしたの」と言われて驚いたことがあります。イケイケのセレブ妻みたいな人ではなく化粧っ気のないアウトドア派の人だったので、驚きもひとしおでした。本人いわくずっとまぶたのたるみが気になっていたのだそうです。
それ以来親戚から友人まで、眼瞼手術をしたという話をあちこちで聞くことになり、整形手術といえば芸能人かよほど外見にこだわる人だけのものという、私の思い込みは見事にくつがえされました。今では久しぶりに見掛けた近所の奥さんの顔が変わって急に目がぱっちりしていたら、ああ整形したんだな、と普通に思えるようになりました。
美容整形市場で、シニア世代が一番伸びている
アメリカではシニア世代が今、美容整形市場で最も伸びている利用層です。65歳以上でまぶたの整形や、たるみやシワを取る手術を受ける人の数はこの20年で倍以上になり、特にここ5、6年の増加が顕著だそうです。手術に限らず、ボトックスなどのメスを使わない注射による施術や肌のピーリングも人気があります。あまり一般的ではありませんが、中には70代や80代になって乳房を形よくする手術をする人もいるそうです。
私の周囲のまぶたの整形をした女性たちは、皆一様にまぶたの下がった顔は自分の顔としてなじめなかった、手術をして自分の顔を取り戻した気がするといいます。
70代に突入したアメリカのベビーブーマー世代は「forever young」(永遠の若者)といわれる世代。自分の老いを受け入れることの難しさをしみじみと感じさせます。
新型コロナの影響で、セレブが老けこむかも?
新型コロナウイルスの影響で、緊急を要さない手術はすべて延期となっている今、美容整形手術はすべて中止。病院によっては美容形成外科医もコロナ対応に駆り出されています。
手術だけでなく美容目的のトリートメントを行う施設すべてに休業命令が出ているので、一部の富裕層がパニックになっているのが数か月ごとに注入が必要なボトックス。効果が切れて、がくっと老け込んだルックスになったらどうしよう、というわけです。
地獄の沙汰も金次第を地で行くアメリカで、ありふれたトリートメントがお金を積んでもどうにもならない事態になるとは誰もが予想もしていませんでした。
■もっと知りたい■
- 「人を見たらコロナと思え」ニューヨークの状況は
- 風邪で数万円!アメリカの医療費の仕組みとは?
- 新型コロナのフェイクニュースを見分ける方法は?
- コロナ禍を乗り切るフランス式セラヴィ思考とは?
- ロックダウン中のドイツ市民に学ぶ!自粛生活の工
- 黒田基子さんの連載は、不定期掲載!更新は、ハルメクWEBメールマガジンでお知らせします。他にもメリットたくさん!ハルメクWEB会員登録はこちらから。
-
人生で1度は訪れたい場所
熊本・宮崎・鹿児島の3県には温泉、グルメ、絶景など、心もからだも癒やされる魅力が盛りだくさん!人生で1度は訪れたい名所がいっぱいです! -
生前親に●●聞き忘れると
老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは… -
60日で英語が話せる!
英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは? -
おひとり様の備えはOK?
この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生! -
スマホで医師に健康相談
24時間365日OK!30秒以内に医師・看護師・薬剤師などの医療チームがあなたの「健康相談」に応答してくれる♪ -
最高のワイナリーツアー♥
東京から2時間!家族・友だちと行きたい富士山を一望できる絶景ワイナリーでワインのテイスティングはいかが?お得なクーポンも! -
やばっ、冬の尿モレ
寒い冬、なぜ尿モレが増える…?3つの原因&4つの「効果的な尿モレ対策」を専門医に教えてもらいました! -
体験談:50代やって正解
銀行は断然「紙の通帳」派!そんな「デジタル嫌い」の私が 銀行アプリを使ってみたら想像よりもはるかに便利すぎて… -
年金生活…まさかの大出費
年金に頼った生活は、突然の出費によって耐えられなくなる恐れが。退職後も、老後資金を確保する3つの方法とは? -
認知症リスクに40%も差
最近、驚きの研究結果が…!「犬を飼っている人」は「飼っていない人」に比べて認知症リスクが… -
今なら無料でお試し!
将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます! -
最近、視力測定してる?
視覚情報は脳の刺激になるので、最近は視力と認知症の関係も注目されています。「みえにくい」と感じながらそのままにしていると…