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- 住宅確保困難者とは?不動産屋が見た社会問題
2017年に業界未経験で不動産屋を開業。まだまだ未熟な私ですが、今回は仕事を通して考えるさまざまな社会問題についてお伝えしたいと思います。
単身高齢者の家探し
誰にとっても住む場所は必要なものですが、コロナ禍においてさらにその必要性を感じています。そんな中で住宅確保困難者と呼ばれる人たちがいます。
まずは身寄りのない高齢者です。ある事情で今住んでいるところを出なければいけない、80歳の単身男性の賃貸物件をお世話させていただいたときのことです。元気で見た目もどう見ても70代前半、年金も生活に困らない額を受給されていたのですが、希望される物件を案内しようと物件を管理している不動産業者に電話しても、「80歳の単身男性なんですが」とこちらが切り出した途端「80歳? 無理です!」と取り付く島もなく断られるのです。
断られること数十件、最終的に何とか引越し先を見つけることができました。2025年には4人に一人が75歳以上になると言われている日本で、高齢者が全員持ち家であるはずもなく、家族がいない高齢者にとって家を借りることはとてもハードルが高い問題です。
外国人の家探し
二つ目は外国の方です。今まで知人名義のところに住んでいたのですが、やはり事情があり初めて自分で家を借りようということになりました。その方は日本滞在歴も長く、日本語も読み書きはできないけれど、日常会話は問題ありません。見た目が外国人で連帯保証人になる家族が日本にいないということで、なかなかOKが出ませんでした。
勤め先の社長にお願いして連帯保証人になってもらい、この方も最終的には新しい部屋を確保できましたが、今の職場で勤続10年というのに「前職は何をしていた?」など、まるで犯罪者のように細かく聞かれとても嫌な思いをしました。少子化でこれからは外国人を受け入れていかないと立ち行かないと言われている日本なのに、外国人に対する偏見はまだまだ強いと感じます。
DV被害女性の家探し
三つ目はDV被害者の女性です。これが一番難しい問題です。DV被害者の女性というと、大家さんはまず嫌がります。加害者の男性が乗り込んできたら、他の住人に迷惑がかかるかもしれないからという理由です。それにDV被害者の方は経済的にも苦しい状態であることが多く、ましてや小さい子どもがいる人は本当に八方塞がりです。
残念なことにお客さんだけでなく、私の身近な知り合いにもDV被害者は数人います。コロナでますます増えていると聞いて胸が痛みます。DV被害者の女性の家探しは、私一人ではどうしようもなく、行政や支援団体と協力しながらになります。東京などはもっと間口が広いと思いますが、地方都市では住宅確保困難者の家探しは容易ではありません。
不動産屋を始めてから、この国の抱えるさまざまな問題について考えるようになりました。次回は私の進むべき道についてお話させていただきたいと思います。
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