28年の会社人生をリセット(6)

50代から日々是挑戦 ~学びで得られる達成感~

公開日:2021.04.22

2020年3月、新卒入社の会社を早期退職した私。半年の充電期間を経てご縁をいただいた会社に再就職し、50代になって初めての資格を取得しました。久しぶりに受験の緊張感と小さな達成感を味わったことで、また一つ思考が前進したようです。

実は知らなかった資格にチャレンジ

 

実は知らなかった資格にチャレンジ

「今度、この資格を取ってもらえませんか?」と、入社3か月で取得を促されたのは「第一種衛生管理者」という資格。それって何? 難しいの? 今は忙しいし、50歳を過ぎて今さら勉強なんて面倒だな……。これが私の心の中の第一声でした。

しぶしぶ調べてわかったそれは、労働安全衛生法に基づき、職場の安全衛生業務を担う、需要な役割を持つ国家資格だということ。従業員50人以上の会社は、その規模に応じて一定数を選任する必要があり、「取得はほぼマスト」という軽いプレッシャー付きでした(笑)。

前職では、人事や総務部門で複数が選任されていたことも初めて知りました。一人で何役もこなさなければならない今の職場では、私が取得するしかない。そう観念すると、当初の消極姿勢は一変、50代最初の資格取得を目指して、いきなりエンジンがかかりました。

記憶力低下との戦い

まず向かったのは書店の資格試験コーナー。こういう場所に来るのは数年前の宅建取得以来です。気になる教材を物色したり、単語帳を買い込んだりと、まずは形から入ります。勉強の中心はひたすら過去問を解き、間違ったところを書き写す、解説部分にマーカーを引きまくるという、超のつくアナログスタイル(笑)。

難易度はそれほど高くないと踏んでいたのですが、いざ手をつけてみると、有害業務に関する薬品名や職業性疾病の詳細、人体の仕組みなど医学的な知識も絡んできて、なかなか覚えられません。改めて記憶力の低下を痛感しました。

それでも、試験会場は遠いし、この会社から受験するのは自分一人と思うと、何としても一発合格したい。そんな程よい使命感も、直前期の吸収力を高めてくれた気がします。

果たして結果は……。無事合格! と、大げさに言い立てるほどではありませんが、この小さな達成感には、若い頃とは違う満足感が含まれていました。

ネットでの合格発表も、久々に緊張しました

学びを更新することの大切さ

学びを更新することの大切さ
気分を変えて、たまにはこんな場所でも勉強してみました

結局のところ、国家資格か民間資格か、難易度は高いか低いか、50代の私にはどうでもいいことでした。年齢を言い訳にせず、目標を決め、小さな努力を重ねて結果を出す。最近の自分に欠けていたのは、こういう意欲だったのかもしれません。その気になれば、やる気と元気次第で、まだできることはあるという小さな自信が生まれました。

私が尊敬する女性の一人に、退職前に通ったスクールの恩師がいます。70歳を超えてなお現役で、スクールの企画や運営をされ、コロナ禍では自らオンライン授業の手法を習得。大学院で経営を学び直し、食通で芸術にも造詣の深い、バイタリティーの塊のような方です。「人間、学びを更新しなくなったら終わりよ」と常々おっしゃっていたことを思い出しました。

今回のプチ受験は、これからも貪欲に学ぶ姿勢を持ち続けようと思う好機になりました。もう若くはないので、努力は期待を裏切ることもあるかもしれません。それでも、学び続けることが人生の力になると感じています。この勢いで、5月から手話の講習会に通うことにしました。このお話は、またおいおいお伝えします。

 

■もっと知りたい■

ソレイユ子

2020年、新卒で28年勤めた会社を早期退職。思いきってセカンドキャリアに踏み出したら、新たな視界がひらけました。副業ライター、キャリアコンサルタント、手話学習に時々ボランティア…。やりたいことをやれる範囲で、ユルく楽しく歳を重ねようと、今も日々模索しています。

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