28年の会社人生をリセット♪(2)

50代から日々是挑戦~「5年日記」のススメ~

公開日:2021.02.18

2020年3月、新卒で入社した会社を早期退職した私。人生の節目となった年から新たに始ためこと、再開したことの中から、思いがけない気づきが得られたものをご紹介します。その1つが「5年日記」。どんなところがおススメかというと……。

「5年日記」との出会い

ずっしりと重い黄色い箱から出てきた、茶色くてちょっと厚めの渋いヤツ。それは、新卒で入社した会社からの退職を決意した2019年の終わり、学生時代からの親友が真っ先にプレゼントしてくれたものでした。

ページをめくると、左上に大きめの日付、その下に2020~2024年までの西暦と曜日が縦に5段並んでいます。インクが乗りやすい紙質、記入の自由度が高そうな方眼仕立ても気に入り、「続くかな?」という不安はすぐに消えました。

一方で、「これからの5年はどうなっていくのだろう?」と思いをめぐらせていました。 

自分の健康や家族や新しい仕事のことなど、50代で考える5年先って、ちょっと複雑ですよね。でも、自分も周りも元気でいればそれで十分。そんな思いで翌2020年の元旦、最初のページを開き、実家で一緒に過ごした弟一家のこと、余白の右ページには、母の手作りお節の品目も記してみました。

日々を綴ることの意味

何気ないことも記録しています

それから1年と約2か月。なんと、飽きっぽい私が、無事2周目に突入しています。続けられた最大の理由は、「振り返る楽しみ」でした。

ときどき、ランダムに開いては過去を見返します。2019年の1月はまだ、退職記念としてのNYへの卒業旅行を嬉々として計画していて、2月の前半は送別会が増えていました。

3月になって頻出する「コロナ」の文字と、退職日当日の想い。4月からは退職後手続きの日々が始まると思った矢先に、急事態宣言からの自粛期間突入。その後は、ちょっとした解放感と社会的な停滞モードが重なり、気がついたら2020も終わり……。と、今までの私なら、こんな調子で年末を迎えていたことでしょう。

ところが、日記を読み返すと、自粛を理由に無為に過ごしてしまった日々でさえ、それなりに何かを考え、思うことがあって積み上げてきた大切な1日であり、単なる「あっという間」ではなかったと思えます。これが「日々を綴ること」の最大の収穫でした。

過去は振り返ってもいい

気が向くと、右半分の余白に下手なイラストを描くことも
気が向くと、右半分の余白に下手なイラストを描くことも

1年式ではなく、「連用」の日記を使うと、前年と同じ日の出来事が一目瞭然です。最近はFacebookにも同様のリマインド機能がありますが、アナログな日記では、毎日がその連続です。時に、その日一緒だった友人がいれば、「覚えてる? あれからもう1年なんて」と連絡して、懐かしいやり取りが再開することも。

過去は振り返らない方がいいときもありますが、「連用日記」は過去の積み重ねで今があることをあらためて気づかせてくれるツールです。

もはや「残す」より「処分」を意識する年代になったとしても、1年書き続けた結果、日記は「残す行為」である以上に、「日々を大切に積み上げるための儀式」になっています。

「連用日記」、おススメです。

 

■もっと知りたい■

ソレイユ子

2020年、新卒で28年勤めた会社を早期退職。思いきってセカンドキャリアに踏み出したら、新たな視界がひらけました。副業ライター、キャリアコンサルタント、手話学習に時々ボランティア…。やりたいことをやれる範囲で、ユルく楽しく歳を重ねようと、今も日々模索しています。

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