9のつく年が節目!来る69歳で何をするか計画中
萬田久子!「年齢なんてただの数字」おしゃれを楽しみポジティブに生きるヒント
萬田久子!「年齢なんてただの数字」おしゃれを楽しみポジティブに生きるヒント
更新日:2025年10月17日
公開日:2025年09月13日
萬田久子さんのプロフィール
まんだ・ひさこ。1958(昭和33)年、大阪府大阪市生まれ。短大在学中にミス・ユニバース日本代表に選出され、80年にNHK連続テレビ小説「なっちゃんの写真館」で俳優デビュー。以来、主演を含む数多くのドラマに出演し、映画、舞台でも活躍。2023年ドラマ「グランマの憂鬱」で主演。長年さまざまな雑誌やメディアでファッションアイコンとして注目され、近年は自身のインスタグラム(@hisako.manda_official)で披露している私服ファッションが人気を集めている。
「一つ買ったら一つ手放す」じゃなく「一つ買ったら一つ生き返る」

母親が洋裁の仕事をしていた影響で、幼い頃から洋服が大好きだったという萬田さん。66歳の今もファッション熱は衰えず、クローゼットにはあふれるほどの服やバッグ、帽子があるそう。
「60歳になる前に私も服を整理しようと思って、片付けの本を読んだりしたんですよ。『ときめかないものは手放す』『4年着なかった服は捨てる』とか、どれもなるほどなと思うんですけど、いざクローゼットから服を出してみると、全部ときめくんですね。結局、私には捨てられない!となりました」
そう笑う萬田さん。捨てることは潔くあきらめ、古い服も自分らしく着こなす工夫をしています。「私の場合、新しい服を買うときは“家にあるあの服に合わせよう”と考えます。だから『一つ買ったら一つ手放す』じゃなく、『一つ買ったら一つ生き返る』。断捨離にはなりませんが、リユースしてエコにはなっているので、それも自分流でいいんじゃないかと思っています」
そんな萬田さんが愛する私服をたっぷり紹介しているのが初のファッションブック『萬田久子 オトナのお洒落術』です。
「50代、60代と年を重ねても私はおしゃれに飽きることなく、むしろ年々、好奇心や遊び心は強くなっています。まわりの目にとらわれて、年齢とともにおしゃれをあきらめる人もいるけれど、大切なのは自分が満足すること。年齢なんてただの数字ですから、“いい年して”は禁句! みなさんにもおしゃれを楽しんでほしいですね」
「去り際を美しく」をテーマにきつい運動もがんばっています
これまでの人生を振り返り、「9のつく年が節目になってきた」という萬田さん。19歳でミス・ユニバース日本代表になり、29歳でニューヨークで出産、39歳で初舞台、49歳で英国留学、そして59歳のときはホノルルマラソンを完走しました。
「来る69歳で何をするか、恥ずかしくてまだ言えませんが、今まさに計画中です。そこに向けて体調を整えるためにも、健康的な体型をキープするためにも欠かせないのが体づくり。今は週1~2回、ジムでパーソナルトレーナーと筋トレをしています。あるとき、あまりに苦しくて『何のためにしているかわからない!』と口走ったら、トレーナーが『去り際を美しく、ですよ』と。それがすごく腑に落ちました。以来、『去り際を美しく』をテーマに、きつい運動もがんばっています」

109歳まで生きると決めているんです
萬田さんは2011年、30年近くをともにした事実婚のパートナーを亡くしました。「彼は60歳、私は54歳。スキルス性胃がんとわかったときには余命3か月でした」。葬儀で喪主を務め、周囲からも励まされ、その死を受け入れようとしましたが、「どうしても納得できなかった」と萬田さん。そのとき、会いたいと思ったのが、滋賀県にある月心寺の庵主、村瀬明道尼(むらせ・みょうどうに)さん(※)でした。
「明道尼さんは精進料理の達人で、テレビの番組で取材して感銘を受けたことがあったんです。入院中の明道尼さんにお会いできて苦悩を打ち明けると、穏やかな顔で『自分のものになりはりましたな』と。その一言で彼は私の心の中にいると納得できました」
2023の十三回忌は家族や友人たちと明るく故人を偲んだといいます。「私は9のつく109歳まで生きると決めているんです。それまでの人生を前向きに思い切り楽しみたいですね」
※村瀬明道尼(1924-2013)。幼い頃に仏門に入る。39歳のとき交通事故で右半身不随となり、左手で精進料理に打ち込む。時間をかけて作るゴマ豆腐が人気に。NHK連続テレビ小説「ほんまもん」のヒロインの師のモデルになった。
『萬田久子 オトナのお洒落術』

萬田久子著/講談社刊/1980円
「ずっとお洒落を楽しむ秘訣」「年を重ねたら黒を“まやかし”に」「私を育ててきた永遠の名品」など、年齢を重ねたからこその萬田さん流のお洒落ルールを、長年愛してきた私服を使ったご自身のスタイリングでたっぷりとご紹介。ファッションだけでなく、よりおしゃれを楽しむために必要な「美と健康」についても深掘りします。
取材・文=五十嵐香奈(ハルメク編集部)、撮影=中西裕人、ヘアメイク=黒田啓蔵(Iris)、スタイリング=森元 優
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年2月号を再編集した記事を再掲しています。




