身近に存在する詐欺から身を守るために
心理学のプロに学ぶ!金融詐欺から身を守る“さ·し·す·せ·そ”
心理学のプロに学ぶ!金融詐欺から身を守る“さ·し·す·せ·そ”
更新日:2025年08月23日
公開日:2025年08月21日
教えてくれた人:西田公昭(にしだ・きみあき)さん
社会心理学者。立正大学心理学部対人・社会心理学科教授。詐欺や悪質商法など、気付かないうちに他人に誘導される心理操作について研究。講演会などを通して啓発活動を行う。
詐欺の手口は巧妙化している

「今どきの金融詐欺は専門家や警察でも防ぎようがないほど、日々進化しています」と西田さん。
インターネットを使った貯蓄や投資などをしていないとしても、日常的にネットやSNSを使用していたら、金融詐欺につながる個人情報の漏洩は知らないうちに起きてしまっているといいます。だからといって、常日頃からまわりの人を疑って生活するのも疲れてしまいます。
そこで西田さんが提案するのが、詐欺被害に遭わないための「さ・し・す・せ・そ」。お金にまつわる話をされたり、個人情報を聞かれることがあったら、ぜひ「さ・し・す・せ・そ」を思い出して、詐欺に遭うのを防ぎましょう。
お金の話が出たら警戒モードに「さ」っと切り替える

友人やSNSで知り合った人など、仲良くしている人でも「お金」の話が出たら要注意です。これまで通りに付き合うのは避けて、個人情報を言わない、話をうのみにしない、誘われてもすぐに行かないなど、警戒して付き合うようにしましょう。
「そんなに悪い人ではないはずだ」という思いや「相手に悪いから話だけでも聞こう」というやさしさがあだになることも。気持ちと態度をさっと切り替えることがあなたを守ります。
まずはインターネットで検索!「し」っかり調べる

発信元が不明のあやしいメールやショートメールが届いた、知らない番号から電話がかかってきた……そのような不審な番号やメールアドレスは、インターネット上に情報が出ていることがほとんど。
同じような体験をして詐欺だとわかった人たちが、注意喚起をしているからです。これは文面の場合でも有効です。送られてきたメール やSNSに違和感を感じたら開く前にインターネットで検索しましょう。
相手はどんな手口を使っているのか?「す」ぱっと見抜く
もしかして詐欺かなと思ったら、どんな心理的法則を使った手口か推測しましょう。
詐欺の心理的法則とは、相手が手に入れたくなるような「あと一つ」「今しかない」などの誘い文句を使う、相手が断りにくいタイプと知って親切心に付け込む、相手の好みに合わせた著名な専門家になりすますなどがあります。
事前に法則を知っておき、メールや電話が来ても冷静に手口を見抜けば、詐欺かどうかの判断もつきやすく、だまされるのを避けられます。
甘い言葉や脅し文句に「せ」いいっぱい耐える

前述したように、詐欺はさまざまな心理的法則を使ってだまそうとしてきます。
そんなときこそ自制心を保つことが大切。甘い言葉に誘惑されても、不安をあおるような脅しにあっても、相手にほだされても、我慢して耐えるようにしましょう。とにかく話を打ち切る、家族など第三者に相談すると告げるなど毅然とした態度をとることも有効です。
躊躇することなく、すぐ「そ」うだんする
詐欺に遭ったとき、つい自分の失敗を隠したいという心理が働きがちですが、決して一人で抱え込まないこと。もし詐欺に遭ったと思ったら、すぐに誰かに相談しましょう。
家族や親族など身近な人でも、警察や消費者ホットラインなどの公的機関でもいいので、自分の中にとどめないことが大切です。また、被害に遭う前に詐欺だなと思ったら、仕掛けられた段階で遠慮なく相談しましょう。警察の生活相談課では被害がなくても相談を受け付けてくれます。
取材・文=三橋桃子(ハルメク編集部)、イラストレーション=伊藤ハムスター
※この記事は、雑誌「ハルメク」2024年12月号を再編集しています。




