山本ふみこさんのエッセー講座 第9期#1
2024.10.312024年09月30日
エッセーの疑問・お悩みに答えます
山本ふみこさんのエッセー講座 第8期#6
随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座 第8期第6回。解説番組「コトコトラジオ」、今回のテーマは「あなたの言葉をもっと聞かせて!」。参加者の作品から山本さんが選んだ4本のエッセーとともに、お楽しみください。
解説番組・コトコトラジオ 「あなたの言葉をもっと聞かせて!」
<参考リンク>
「言葉の品格について」(≫第8期#4 | 44:37ごろ~)
「わかりやすい文章とは?」(≫第7期#3 | 17:45ごろ~、25:49ごろ~)
「!や?のあとは1マス開けましょう」(≫第8期#3 | 34:03ごろ~)
参加者の作品「島」(≫こちらから)
<便利な再生方法>
再生画面の右下に「チャプターマーク」があります。クリックすると、今回のトピックが一覧で表示されます。
聞きたいトピックをクリックすると、その位置から番組を再生することができます。
「便利な言葉」には気をつけて
「すでに出来上がった言葉」を使うと、風合いを削ぐ、ということがあります。
例えば「意気投合」とか「意気消沈」とか…その状態を一言で表す、便利な言葉のことです。そんな便利な言葉をぽんとおいて、表現をその言葉任せにするのは良くありません。
あとは最近の流行りなのかな。「感動しました」という意味合いの「刺さる」という言葉がありますね。「この作品、刺さりました」というふうに使われるようです。
「悲しみ」や「痛み」を伴う場面でもない限り、私は少し強く感じるのです。
「この便利な言葉を、本当に使ってもいいかな?」という神経を働かせたいものですね。
まさにこの「感動」という言葉も同じです。一言で「感動しました」と書いてしまうのではなく、自分の今の心の、この湧き立つ思いをどう書くか。どう書いたら、その「感動」みたいな感情を描けるか…ということを考えるのが私たちの歩く道です。
どうか、自分らしい言葉の使い方を模索してみてください。そして、自分らしい心の動きを表現してください。
山本ふみこさんが選んだ4つのエッセー
クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。第8期第6回で取り組んだエッセーのテーマは「コンビニエンスストア」です。
「翡翠煮」大井洋子さん
「なっ、何これ」畑にある白瓜をとろうとしたとき、ゾクッとして、わたしは手を引っ込めた……
「夜のドライブ」栞子さん
「そろそろいこか。」父の声掛けと同時にすぐに出発。いつ呼ばれるかわからないけれど、はやく準備しないとおいていかれてしまう……
「この暑さから逃げよう!」前場勢津子さん
朝食に、みそ汁の出汁を取ったあとの昆布。冷凍保存しておいたのが十分にたまった今日、昆布の佃煮を作ろうと決めた……
「さつまいもの天ぷら」横山利子さん
「きょうはいもの天ぷらだから油買ってきて」と母が言った。小学3年生の時である。さつまいもの天ぷらは家族皆大好物だ……
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随筆家・山本ふみこさんのプロフィール
1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。講座の受講期間は半年間。
エッセー作品一覧