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- 山本ふみこさんのエッセー講座 第8期#3
随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座 第8期第3回。解説番組「コトコトラジオ」、今回のテーマは「どこに向かって、何を書く?」。参加者の作品から山本さんが選んだ2本のエッセーとともに、お楽しみください。
解説番組・コトコトラジオ 「どこに向かって、何を書く?」
<参考リンク>
山本さんのブログ「ふみ虫、泣き虫、本の虫」は≫こちら≪
第7期#1「エッセーを書くときは機嫌よく、そして丁寧に」(≫コトコトラジオ 06:05ごろ~)
第8期#2「新婚時代の日記を発見!」(≫コトコトラジオ 32:14ごろ~)
※再生画面の下に、お話しの内容をまとめたテキストもございます。
過去の『コトコトラジオ』は≫こちら(YouTubeが開きます)
<便利な再生方法>
再生画面の右下に「チャプターマーク」があります。クリックすると、今回のトピックが一覧で表示されます。
聞きたいトピックをクリックすると、その位置から番組を再生することができます。
作品に批判を書く?書かない?
今回の参加者の皆さまにお書きいただいたテーマは「反面教師」。言葉の持つ、少しネガティブな響きに引っ張られて悩んだという声を多くいただきました。
質問:「反面教師」というと、悪い見本となる人物や事柄を批判してしまいがちで難しいです。 批判せずにエッセイを書くコツを教えてください。
山本ふみこさん:なんて難しいやっかいな課題を出してしまったんだろうということをまず思いました。ごめんなさい。皆さんいつもより少し暗かったり、寂しかったり…そういう感じでしたね。
さて「何かを批判せずに書くコツ」…そのようなものは、実はないのですよ。ただ、作品にあからさまな批判を書かない、嫌なことを延々と書かない、という姿勢をとることが大事なんだと思います。書き始めたらキリがないですし、作品で批判された相手は、言い訳もできませんからね。
やっぱり深呼吸して、機嫌よく書くのがいいと思います。
参考に、過去のコトコトラジオでお話しした「エッセーを書くときは“機嫌よく”」ということについて、もう一度お伝えしたいと思います。
エッセーを書くときは「機嫌よく」そして「ていねいに」
「機嫌よく書く」というのは、「気楽にのんきなことを書きましょう」という勧めではありません。
ときに難しいテーマに挑戦したり、長く自分のなかで温めてきた考えを綴ったり…そんなときこそ、心穏やかに冷静に、少し柔らかい気持ちで作品に向かいましょう。
第7期#1「エッセーを書くときは機嫌よく、そして丁寧に」(≫コトコトラジオ 06:05ごろ~)
では次の質問です。
質問:ひらめいたことをメモしても、その後文章にまとめようと思うと難しいです。
山本さん:読み手は誰も、結論とか素晴らしいオチを期待していないの。書く人だけが、そこを一生懸命考えている。
「なんとなく私、このことが気になってしょうがない」「こんなことが起こったから、書きたい」…そう思ったら、結論など作らず、行く先も見ずに書いてみるとよいですよ。
そうすると、思わぬ方向に文章が向かっていくことがあります。それがかえって面白いものです。
文章って、やっぱり生き物です。自分から動いていくところもあるので、書き手は並んで歩くような気持ちでいるといいと思いますよ。
そんな気持ちで一度書いてみてください。書きあがったら、今度は読み手の気持ちになって、音読をする。それから、邪魔なものを削る。足りないところを足す。
削るのが苦手な人と、足すのが苦手な人とに分かれるのですよね。自分がどちらのタイプなのか、書いているうちにわかってくると思います。
……『コトコトラジオ』本編では、「何度清書しても、新しい考えが出てきて書き終えることができません」「日記は書けるのにエッセーは書けない。執筆の習慣をつけるには?」などの質問にお答えしています。ぜひお聞きください!
山本ふみこさんが選んだ2つのエッセー
クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。第8期第3回で取り組んだエッセーのテーマは「反面教師」です。
「○○教師」梨岡知佐子さん
シニア世代とはいえ、体力も気力もまだある。まあまあ機嫌よく毎日を過ごしている。
人のお世話をすることがあったとしても、人のお世話になることはないだろうと思っていたわたしに、思いもよらぬ事態発生……
「おかずがおどる」横山利子さん
息子が中学1年のときだった。朝、いつものように弁当を詰めたり目玉焼をつくったりとバタバタしていた。息子が入ってきて言う。
「弁当のおかず、おどるんだよ」……
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随筆家・山本ふみこさんのプロフィール
1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。講座の受講期間は半年間。
次回募集については、2024年8月頃、雑誌「ハルメク」誌上とハルメク365イベント予約サイトのページでご案内予定です。
エッセー作品一覧
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