山本ふみこさんのエッセー講座 第9期#1
2024.10.312024年08月31日
エッセーの疑問・お悩みに答えます
山本ふみこさんのエッセー講座 第8期#5
随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座 第8期の第5回。今月のテーマは「言葉えらびは、あなたの美学」。今回は参加者皆さんが書いた「100字エッセー」を、おひとり1遍ずつ掲載します。
解説番組・コトコトラジオ 「言葉えらびは、あなたの美学」
<参考リンク>
第7期#3「“わかりやすい文章”とは?」(≫コトコトラジオ 23:27ごろ~)
第8期#2「新婚時代の日記を発見!」(≫コトコトラジオ 32:14ごろ~)
第8期#3「お便り:日記、私も書いてます!」(≫コトコトラジオ 37:06ごろ~)
<便利な再生方法>
再生画面の右下に「チャプターマーク」があります。クリックすると、今回のトピックが一覧で表示されます。
聞きたいトピックをクリックすると、その位置から番組を再生することができます。
今回、参加者の皆さんにお書きいただいたのは「100字エッセー(随想)」。句読点や括弧も含めて、96字以上100字以下で書く短いエッセーのことです(通常は800字~1000字)。
それを5本提出いただくので、本講座では「100字5本ノック」とも呼んでいます。
山本さん:100字エッセーの「めあて」のひとつに、「言葉の採集」があります。
100字に収まるように書きながら、描きたい思いを言い当てる言葉を探す。いつも使っている言葉を辞書で引いて、改めて意味を探り、類語を捕まえ、自分の言葉の畑を耕していくというのは、楽しいことですよね。
それでは、100字エッセーに挑戦した皆さんから寄せられた質問にお答えしましょう。
質問:いつもはひらがなで書くところを…
いつもはひらがなで書くところを、100字に収めるために漢字で書きました。このような書き方をしてもよいものでしょうか? 例:「すごし“易い”」「“為”になる」
文字数を調整するために、いつもはひらがなで書くところを漢字にするのは、実はおすすめできません。
「いつもはひらがななのに、今回は漢字で書かれているのはなぜだろう?」と、読者は案外敏感に気が付くものです。
漢字の閉じ開きについては、ご自身としてのルールを決めるとよいですよ。
「いつもこんな感じで、言葉選びをしているんだ」という作家の約束みたいなものは、守るといいんじゃないでしょうか。そうすることによって、あなたならではの文章のスタイルが生まれますね。
いつだったか、文章をファッションになぞらえてお話したことがありました。
参考:第7期#3「“わかりやすい文章”とは?」(≫コトコトラジオ 23:27ごろ~)
ちょっと極端な言い方ですが、「文字数が足りないから、今回はブラウスを着ないで下着のままで」なんてことは起こらないわけです。
あなたのスタイルは崩さないことをオススメします。いつも通りに、そしていつもより少し短い100字の世界を築いてみてくださいね。
言葉の扱い方をご自分で決めること…それが作家の美学です。ぜひ貫いてください。
お便り募集「大好きな詩を教えてください」
次回の『コトコトラジオ』では、山本さんとともに「詩の世界」を探ります。そこで皆さまからの「詩に関するお便り」を募集します。
あなたの大好きな詩の一遍は? あなたにとって詩とはどのような存在ですか?
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山本ふみこさんが選んだ今月のエッセー
クリックすると、 第7期5回目のテーマ「100字エッセー」と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。
随筆家・山本ふみこさんのプロフィール
1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。講座の受講期間は半年間。
エッセー作品一覧
エッセー講座担当のシマナカです。今回もお聞きいただきありがとうございました。 「詩」についてのコメントをお寄せください! あなたの大好きな詩はなんですか? あなたにとって詩とはどんな存在ですか? コメントお待ちしております♪