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- 8月:夏、涼やかさをくれる、青々とした水鉢
料理研究家・横山タカ子さんの季節のしつらいをお届けする連載企画。今回のテーマは「水鉢」。横山タカ子さんは、暑い時期、青々とした緑が生い茂る水鉢で涼を取り、元気をもらうそう。底に泥を敷いて雨水を入れた水鉢の中では、メダカが元気に泳いでいます。
さわやかな緑と水辺を眺めて、涼やかに
暑い季節は、さわやかな緑、水辺を眺めると涼やかな気持ちになりますね。この水鉢は、30年ほど前から我が家にあるものです。
水鉢の底には、実家の田んぼからもらってきた泥を敷き、水草や、オモダカという白い花などを植えています。雨水を入れていて、メダカも泳いでいます。
水が減ったら雨水を加えていますが、一度も水の交換をしたことはありません。ときどき、メダカの身動きがとれないんじゃないかと思うほど(笑)、緑が元気に生い茂っています。
私は昔から、自然の生態系を身近に感じられる空間“ビオトープ”に憧れがあり、水鉢を置くようになりました。
寒い時期には、重いのに、よいしょ!と家の中に入れ、5月の連休に、庭に出します。そうすると、毎年、カエルもやって来てくれます。
私は夏場、この水鉢を眺めるのが大好き。みなさまも、ほっと一息つきながら、暑い時期も元気にお過ごしください。
今月のお茶うけ: わらびもち
夏場も食べやすいわらびもちは、山菜のわらびの根が原料でとてもヘルシー。
お客様が来てからさっと作れるほど手軽です。球状だと見た目も楽しく、おすすめです。
【作り方・レシピ】
- 氷水を入れたボウルを用意する。
- 鍋にわらび粉100gを入れ、水350mLを少しずつ入れる。
- 中火にかけ、だまがなくなり透明になるまで、木べらでよく練る。
- わらび粉がすくえるほど固まったら、生クリームを絞る絞り袋に入れ、ピンポン球ほどの玉を作って押し出し、氷水を入れたボウルに入れる。
- 鍋に黒糖100g、水50mLを入れて火にかけ、黒蜜を作り、冷ます。
- わらびもちが冷えたら器に盛り、黒蜜をかけて完成。
執筆者プロフィール:横山タカ子さん
よこやま・たかこ 1948(昭和23)年、長野県大町市生まれ。長野の郷土食の知恵を生かした家庭料理や保存食を提案。NHK「きょうの料理」などテレビ・ラジオで活躍。年に300日は着物で暮らし、古きよき生活の知恵を取り入れたライフスタイルも人気を集めている。著書に『四季に寄り添い 暮らしかさねて』(信濃毎日新聞社刊)など。
撮影=小林キユウ 構成=野田有香(編集部)
※この記事は雑誌「ハルメク」2020年8月号に掲載したものを再編集しています。
■もっと知りたい■
- 7月:梅雨から夏の元気のもと、カリカリ小梅
- 8月:夏の窓辺 ガーゼを染めて涼やかに
- 9月:初秋の頃は、果実酒を楽しんで
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