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- 7月:梅雨から夏の元気のもと、カリカリ小梅
料理研究家・横山タカ子さんの季節のしつらいをお届けする連載企画。今回のテーマは「カリカリ小梅」。梅の季節、横山タカ子さんは大忙し。青い小梅、中くらいの梅、大きな黄熟梅と、穫れた順に梅酒や梅干しなどを、どんどん漬けていくのだそうです。
信州ではおなじみ、色鮮やかな「カリカリ小梅」
そろそろ梅の季節ですね。青い小梅が出回り始めたら、私が作るものの一つに、信州ではおなじみ「カリカリ小梅」があります。
私は軟らかい梅干しも漬けますが、この辺りではみなさん、硬い食感のカリカリ小梅を漬けるんです。面白いのは、どれくらいカリカリに漬けられたか、各家庭で自慢し合うの(笑)。
信州ではそれくらいなじみのあるもので、梅雨から夏のお昼の定番は、カリカリ小梅のおにぎりなんです。朝食用にご飯を炊いて、残ったご飯にカリカリ小梅を細かく刻んで混ぜておにぎりにすれば、抗菌効果でご飯が悪くなりにくいのです。
お弁当に入れるにもぴったりで、ピクニックなど外に持ち出しても大丈夫。梅雨時から夏にかけて、私たちの元気のもと、必需品です。
今年の夏も暑くなりそうですね。みなさま、夏バテしないよう、お元気でお過ごしください。
今月のお茶うけ:カリカリ小梅のおにぎり
カリカリ小梅は冷蔵庫保存で、約1年もちます。細かく刻んでご飯に混ぜて握れば、おにぎりの完成です。
【作り方・レシピ】カリカリ小梅の漬け方
- 青い小梅1kgをボウルに入れ、塩180gでもむ。
- 梅に透明感が出てきたら、酢1カップを入れて重しをのせ、一昼夜漬ける。
- 梅を漬けた酢汁を少し取って、赤ジソ300gをもみ、きつく絞り、アクを捨てる。この赤ジソのアク取りを2回繰り返す。
- 煮沸消毒した保存瓶に、漬けていた小梅、赤ジソを交互に入れ、お好みで砂糖100gを加え、梅を漬けていた酢汁をすべて入れる。冷蔵庫で2週間ほど漬けておけば出来上がり。
執筆者プロフィール:横山タカ子さん
よこやま・たかこ 1948(昭和23)年、長野県大町市生まれ。長野の郷土食の知恵を生かした家庭料理や保存食を提案。NHK「きょうの料理」などテレビ・ラジオで活躍。年に300日は着物で暮らし、古きよき生活の知恵を取り入れたライフスタイルも人気を集めている。著書に『四季に寄り添い 暮らしかさねて』(信濃毎日新聞社刊)など。
撮影=小林キユウ 構成=野田有香(ハルメク編集部)
※この記事は雑誌「ハルメク」2020年7月号に掲載したものを再編集しています。
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