消化器内科医が教える老化を防ぐ食べ物#4

「老けない人」の腸内環境を整える二つの食習慣とは

公開日:2023.01.16

更新日:2023.09.14

50代を過ぎると特に気になる肌のくすみ。加齢のせいだけでなく、腸内環境の乱れが原因の一つになることも。そんな腸内環境を食事を通して改善する方法を、消化器内科医で美腸・美肌評論家の工藤あきさんに教えてもらいます。

そのくすみ、便秘が原因かも?食生活だけで改善!

そのくすみ、便秘が原因かも?

「この頃ずいぶん肌荒れが気になるなぁ」と悩んでいるとしたら、根本的な原因は腸の不調にあるかもしれません。その例として、特にわかりやすいのが便秘です。特にシニア女性は便秘に悩まされることが多いのではないでしょうか。

そもそも便秘とは、医学的には「本来体外に出すべき便を十分な量かつ快適に排出できない状態」と定義され、あくまで状態であって「疾患名」ではありません。健康な人では、通常1日1回程度の排便がありますが、便秘の場合は排便の回数が数日に1回程度に減ります。

ただ、排便の習慣は個人差も大きいため、毎日便通があっても排便が困難だと感じている人もいます。便通の頻度ではなく、「排便が困難」「お腹が張って苦しい」などの症状を伴う状態を「便秘症」と呼びます。

では、そんな便秘症が、なぜ肌に悪影響を与えるのでしょうか?

便秘症がなぜ肌に悪影響を与える?

体の外に排出される便は食べ物のカスで固形というイメージですが、実は健康な便の約80%は水分です。そして残りの20%のうち、7割くらいが生きたままの腸内細菌やはがれ落ちた腸の粘膜です。

これらを何日も腸の中にため込んでしまうと、腐敗して腸内に悪玉菌が増え、有害物質がたまってしまいます。それが大腸で吸収され、血液にのって全身を巡り、さまざまな悪さをするのです。

その一つが肌への悪影響。慢性の便秘によって肌荒れやニキビができやすくなることは、医学的にも検証されています。そして、便秘が改善すると、お肌の調子も良くなる人が多いことも事実です。

このように、便秘症によって肌にダメージが出ている場合、いくら肌の外側からケアをしても、なかなか治らない可能性が大きく、肌の内側、つまり「食事」の見直しが欠かせません。

もちろん、症状の程度によっては便秘の治療薬を併用することもありますが、薬だけに頼るのではなく、時間をかけて食生活から改善していくことが大切だと考えています。

1日1杯の習慣で便秘を解消!大人の肌荒れを撃退

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