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- 眼科医が教える「疲れ目ケア」で睡眠の質も改善!
眼は、乾燥と疲労によりダメージを受けやすい箇所。眼科専門医の平松類さんによると、眼の疲れは睡眠の質とも関係しているそう。疲れ取り特集第4回は、平松さん直伝「疲れ目ケア」。このスッキリ感を、ぜひ体験してみてください。
平松類(ひらまつ・るい)さんのプロフィール
眼科専門医、二本松眼科副院長。YouTube「眼科医平松類」にて情報発信を行う。『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる!ガボール・アイ』(SBクリエイティブ刊)他著書多数。
眼の疲労は肩こりや脳疲労につながることも
「眼は体の中で唯一、むき出しの臓器です。皮膚に守られていないため乾燥しやすく、さらに加齢によって血流が悪化すると、慢性的に潤いが不足します。乾燥を放っておくと眼の疲れの大きな要因である、ドライアイを引き起こします」と眼科専門医の平松類さん。
眼の血流が悪くなると、まぶたのマイボーム腺から脂の分泌が減るため乾燥は悪化し、見えづらくなったものを見ようと眼の筋肉を酷使するので、眼の疲れは蓄積します。こうした眼の疲労は肩こりや脳疲労を引き起こすことも。
改善策は「眼を温めて血流を良くする」「質のいい涙で潤いを与える」の2つ。まずは蒸したタオルなどを眼の上に置き温めましょう。血液がスムーズに流れると眼の疲労感は軽減されてスッキリ。
さらに血流が良くなることで、水分にふたをするための質のいい脂が分泌されて、質のいい涙となり潤いが与えられます。「質のいい脂は、オメガ3系不飽和脂肪酸が豊富に含まれている魚など食材からも摂取できます」
眼の疲れは“睡眠の質”とも関係しています。光は心の状態と深い関係があり、人間はスマホのブルーライトなど人工的な光を見ると、気持ちがたかぶって脳が興奮状態に。眼にも負担がかかり疲労します。こうした光は朝昼浴びる分にはいいのですが、夜に浴びると脳が「朝だ」と勘違いをして睡眠が浅くなるのです。「夜は、寝る30分前にはスマホを置きましょう」
疲れ目ケア1:温かいタオルを眼の上に置く
眼は加齢による血流の悪化や乾燥により疲れがたまっています。疲れを取るには眼を温めることが第一。夜、寝る前に電子レンジで約10秒加熱した蒸しタオルを眼の上に40秒置いて眼を温めましょう。
疲れ目ケア2:眼のまわりをやさしくなでる
眼を温めた次はマッサージです。こうすることで眼のまわりの血流が良くなり質の良い涙が出るようになり、結果、眼の疲れが改善されます。手指を広げて眉から頬骨まで眼のまわりを囲うように置き、10秒軽くなでましょう。
疲れ目ケア3:疲労を感じたらツボ押しで緊張を解く
メールのチェックや根を詰めた作業、近くを見ることが続くと、緊張により眼は疲れます。こうしたときは眼精疲労に効くツボを押して休ませましょう。眉毛の内側の端の部分にある「攅竹(さんちく)」や眼の下の「承泣(しょうきゅう)」などを優しく押しましょう。
疲れ目ケア4:2m以上遠くを30秒以上眺める
画面が点滅するものを目の前にすると、脳は「情報を見逃さないように」眼に対して指令を出し、瞬きの回数が減ります。でも瞬きは眼にとっては貴重な休息。減った休息時間を挽回するために、スマホを1時間使ったら遠くを眺めて眼をリラックスさせることが大切です。2m先の景色を30秒以上眺めましょう。
疲れ目ケア5:眠る時は足元に間接照明を
眠るときはいきなり照明を消すのではなく、間接照明をつけて体をリラックスした状態にすると質のいい睡眠につながります。
その際、体の真上に位置するシーリングライトの豆電球は、まぶたを閉じていても光を感じて眼は疲れます。足元などできるだけ眼から遠い場所に明かりをつけましょう。
疲れ目ケア6:スマホは眼から30cm以上離す
スマホなど近くの物にピントをずっと合わせると、目の筋肉を酷使します。スマホは文字の大きさを最大限にして手元から30cm以上離すことがカギ。
また、スマホの光は交感神経を刺激しやすいので、明るさを初期設定の7~8割に抑えることが大切です。
次回は、ひざ裏を伸ばす「5秒ストレッチ」をお伝えします。
取材・文=児玉志穂(編集部)、イラストレーション=古谷充子
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年3月号を再編集、掲載しています。
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