公開日:2020/01/28
口もと美容スペシャリストである、歯科医師の石井さとこさんに、美しい口もとを保つためのオーラルケアの基礎知識を伺いました。今回は、朝の習慣に取り入れたい「口ゆすぎ」のやり方について学びます。
あなたは1日に何回歯を磨いていますか?
「朝と夜の1日2回は必ず、歯磨きをしましょう。でも、おすすめは1日4回で、朝に2回、ランチタイム、夜で1回ずつ磨くといいです」と話すのは、歯科医師でありホワイトホワイト院長の石井さとこさんです。
1日4回歯を磨いた方がいい理由は、歯磨きの時間帯によって歯磨きの目的が変わるためだそう。
「夜は、口の中の再生が行われる一方で、カラカラに乾いて菌が繁殖しやすい状況になります。睡眠中に口の中の菌を育てないようにするために、歯ブラシの他、フロスや歯間ブラシなどのすべてのツールを使って、その日の汚れを極力落とすようにしましょう」と石井さん。
寝始めてから3時間ほどは成長ホルモンが分泌されるゴールデンタイムとされています。肌だけでなく口の中もこの時間に再生され、バランスを整えるそう。
しかし、 寝ている間に、唾液分泌量は50%まで減って菌が繁殖してしまいます。そのことを覚えておいて、しっかり夜は汚れを落としましょう。
「朝は口腔環境の改善が目的です。夜中に菌が口内に増えて、起きたときには便10gと同じ菌が口の中にある状態になります」と石井さん。
そのため起きてすぐ、そのまま飲食をすると、便10gもの菌をそのまま体の中に入れてしまうということに!
「それを防ぐために、朝は起きてすぐにしっかり歯を磨きましょう。朝ごはんの後には、また”ちょい磨き”をするともっといいですね」
朝ごはんの後に1回だけ磨いていた人は、朝の歯磨き習慣を2回に見直してみましょう。
歯磨きをする前に、ぜひやってほしいと石井さんがおすすめするのが、「口ゆすぎ」です。20mlくらいの人肌程度のぬるま湯で、グチュグチュと音がするぐらい口の中のあらゆる方向に舌も絡めながら30秒ぐらいゆすぎます。
「歯磨きをするとき、いきなり口に歯ブラシを入れて磨いても、歯の汚れはきちんと落ちません。汚れは幾重にも重なっており、先に口ゆすぎをすると一番上にある大きな汚れが落ちるので、細かい汚れが落としやすくなります」
さらに、口ゆすぎをすることで、うれしいことも。
「口を大きく動かすので、唾液も出やすくなる上に、口まわりのたるみ予防にも効果的です」(石井さん)
1 キャップ1杯ぐらいのぬるま湯(20ml)を口に含ませ、口の中を回すように10秒ゆすぎます。
2 ドラム洗濯機のように、口の中全体でジュクジュクと音が出るくらい、20秒回します。
朝起きてすぐや、ランチ後に歯磨きの時間がないときに行いましょう。歯磨き前に大きな汚れが取れる上に、口まわりの筋肉が鍛えられ、顔のエクササイズ代わりになります。また舌の汚れも落ちます。
「今日から歯磨きは、口ゆすぎから始める習慣をつけましょう」(石井さん)
石井さとこ(いしいさとこ)さんのプロフィール
口もと美容スペシャリスト、「ホワイトホワイト」院長。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者。女性歯科医師ならではの、歯と体を美しく保つための食事や、歯が美しく見える口もとメイクについてのアドバイスに定評がある。2005年~2012年まで、ミス·ユニバース·ジャパン ナショナルディレクターからの要請で、オフィシャルサプライヤーとしてプロデュースに参加。女優·モデル·タレント·アナウンサーなど、多数のビューティーセレブからの信頼も厚い。
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