暑さを乗り切る体づくり!熱中症を遠ざけるためにできる4つのこと

暑さを乗り切る体づくり!熱中症を遠ざけるためにできる4つのこと

公開日:2025年07月24日

暑さを乗り切る体づくり!熱中症を遠ざけるためにできる4つのこと

猛暑日が続くと心配なのが熱中症。熱中症は、環境だけでなく体調も大きく影響することがわかっています。暑さを和らげる工夫や、高温多湿な環境を乗り切る体づくりを心掛けて、夏の危険な暑さを乗り切っていきましょう。

 

夏に気をつけたい熱中症

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まもなく8月。晴れの日が多くなり、1年でもっとも暑い時期を迎えます。この暑さで気をつけなくてはいけないのが熱中症。熱中症とは、高温多湿な環境下で、発汗による体温調整などがうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態のこと。屋外だけでなく室内でも発症し、立ちくらみや頭痛、体温の上昇、けいれんなどさまざまな症状を起こします。

5〜9月の間に約10万人が熱中症で搬送

近年の猛暑で、熱中症で搬送される人は増加傾向にあります。総務省の発表によると、2024年(令和6年)5月から9月にかけての熱中症による搬送者数は約9万7578人で、前年(2023年)に比べて6111人増加しました。

乳幼児や18歳未満は前年よりも若干減少したものの、高齢者(満65歳以上)は前年比5793人増の5万5966人、成人(18歳以上65歳未満)は1312人増の3万2222人が搬送されており、熱中症は高齢者だけでなく一般の人にとっても注意が必要です。

熱中症のリスクを下げるには、熱中症を引き起こす要因を知り、暑さに負けない体づくりに取り組むことが大切です。

熱中症の3大要因とは?

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熱中症を引き起こす要因は大きく3つ考えられます。

■環境……外気温・室内温度が高い、湿度が高い、日差しが強い、風が弱い・室内の風通しが悪いなど
■行動……激しい運動、水分補給が足りていない
■からだ……寝不足や二日酔いによる体調不良、低栄養状態など

この3つの要因を遠ざける工夫を取り入れることで、熱中症にかかるリスクを減らしていけます。効果的なアクションを取り入れて、暑い夏を乗り切っていきましょう。

暑さを乗り切る体づくり4つの対策

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熱中症リスクを下げるために取り入れたい具体的なアクションを4つ紹介します。普段から意識して、暑さによる健康被害を防ぎましょう。

1.我慢せずに冷房を使う

過度の節電や、「暑いけれどこれくらいなら大丈夫」と冷房を控えすぎると、熱中症リスクが高まります。夏は我慢せずに、エアコンや扇風機を使って室温を適度に下げましょう。

室温の目安は28度と言われますが、これは冷房の設定温度のことではないので注意を。外気温や湿度、「西日が入る」などの環境によって、冷房の設定を28度にしても、室内が28度にならないこともあります。部屋には温度計を設置して、その数値で室温を確認することが大切。

ただし、冷やしすぎると逆に外と部屋の寒暖差で体調を崩しやすいので、過度な冷却は控えるように気をつけ、必要に応じて冷房の設定温度を調整しましょう。

2.喉が渇く前にこまめな水分補給を

喉が渇いていなくても、あまり活動していない日であっても、夏はこまめに水分をとりましょう。適度な塩分・ミネラルや糖分を含む清涼飲料水なら、汗で失われた塩分やエネルギーの補給にもつながります。ミネラルを補給できる麦茶類も水分補給に適していますが、汗をかいた後はタブレットなどで塩分も合わせて補給するよう心掛けましょう。

日常生活で摂取する水分のうち、飲み物から摂取すべき量の目安は1日1.2Lとされています。とはいえ、運動などでたくさん汗をかいたときは、発汗量に見合った十分な水分摂取(発汗前の体重減少量の7〜8割程度が目安とされています)を心掛けましょう。

3.運動や入浴で汗をかき、体を暑さに慣れさせる

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無理のない範囲で汗をかく習慣をつけておくと、徐々に体が暑さに慣れていきます。日差しが弱まった夕方の帰宅時にひと駅分歩く、湯船にお湯をはって浸かる、ヨガやストレッチで程よく体を動かすなどして、汗をかくことに慣れていきましょう。

汗を上手にかけるようになれば、体温調整がうまく働くようになり、熱中症リスクを遠ざけられます。ただ、一度暑さに慣れたと思っても、数日暑さから遠ざかるとその効果はなくなってしまいます。継続的に暑さの中で汗をかくことを意識して過ごしましょう。

4.夏の栄養補給につながる食べ物を取り入れる

暑くなると食欲が落ちたり、さっぱりしたものしか食べられなくなる傾向があります。そうなると、低栄養状態になり、体力不足から熱中症や夏バテも起こしやすくなります。

暑さに打ち勝つ体力をつけるには、しっかりと栄養補給をすることが大切。栄養価の高い食べ物や、糖質をエネルギーに変えて疲労回復効果をもたらすビタミンB1、塩分などミネラルの吸収をサポートするクエン酸を意識的に取り入れていきましょう。

  • ビタミンB1を含む食べ物……豚肉や赤身肉、大豆製品など
  • クエン酸を含む食べ物……梅干し、レモン、お酢など
  • 栄養価の高い食べ物……なす、オクラ、ピーマン・パプリカ、ズッキーニ、モロヘイヤなど旬の夏野菜

栄養価が高く、エネルギー源としても優秀なはちみつに注目

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手軽に取れる栄養価の高い食べ物として、はちみつもおすすめです。

はちみつはビタミン、ミネラル、アミノ酸など栄養素を多く含んでいるので、夏の栄養補給にぴったり。また、はちみつの主成分である果糖とブドウ糖は、体内で分解する必要のない「単糖類」という糖質なので、素早くエネルギーに変わり、効率よく元気をチャージできます。

疲労回復効果のあるビタミンB1やクエン酸と一緒に取ると、暑さに打ち勝つ効果がパワーアップ。水分補給のドリンクに、手づくりのはちみつレモンドリンクを取り入れるなどすれば、天然由来の豊富な栄養素と、レモンに含まれるクエン酸の働きで、おいしく夏の体をサポートできます。

他にも、いつもの梅干しやお酢をはちみつ入りのものに変えてみたり、レモンのはちみつ漬けを料理に使ってみるなどしてはちみつを取り入れてみるのもおすすめ。暑さで食欲があまり湧かないというときも、はちみつを少し舐めるだけでも栄養が補給できます。

また、はちみつを温かい牛乳に溶かしたはちみつミルクを朝晩飲むことで、睡眠の質が改善するという研究報告もあり、暑くて寝苦しい夜に試してみるのも良いかも知れません。

涼しく過ごす工夫や水分補給、栄養補給に役立つ食べ物などを普段から取り入れて、暑すぎる夏を元気に乗り切っていきましょう!

■取材協力:山田養蜂場
 

 

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