下肢静脈瘤が確実に改善する、医療機関の選び方と正しい治療法・心得
2025.03.16
公開日:2025年03月16日
今日からできる!「下肢静脈瘤」の予防&悪化を防ぐセルフケア
下肢静脈瘤の予防や悪化防止のためにまず始めてほしいのが、セルフケア。運動やマッサージ、弾性ストッキングの着用などで、むくみやだるさなどの症状が軽くなります。
教えてくれた人:齋藤陽(さいとう・あきら)さん
東京・品川区の目黒外科院長。日本大学医学部卒業。同大第二外科、国立病院機構災害医療センター心臓血管外科などを経て、2017年に下肢静脈瘤を専門に治療する目黒外科を開院。外科専門医、脈管専門医。著書に『専門医が教える 世界一わかりやすい下肢静脈瘤の治療と予防』(医学通信社刊)。
下肢静脈瘤は「動いて」改善!おすすめ4つ
脚は心臓から最も遠く、また重力に逆らって血液を心臓へと送っています。このとき血液を下から上に持ち上げる働きをしているのが、脚の筋肉です。
「ふくらはぎなどの筋肉が収縮すると静脈も同時に圧迫され、血液が押し上げられます。歯磨き粉を絞り出すのと同じ理屈ですね。これを“筋肉のポンプ作用”といいます」と話すのは、下肢静脈瘤の治療を数多く手掛けている目黒外科院長の齋藤陽さん。
このポンプ作用を得るのに効果的なのが、運動やマッサージです。
もう一つ、ちょっと意外ですが、血液を押し上げる働きをしているのが呼吸だといいます。「実は、息を吸うと血液も一緒に上半身へと吸い上げられるのです。“吸う”を意識した深呼吸も、脚の静脈の血行をよくするのに効果的ですよ」(齋藤さん)
そこで齋藤さんに、下肢静脈瘤を「動いて」改善する方法を教えてもらいました。
1.1時間に1回!「背伸び深呼吸」
つま先立ちで背伸びをしながら、スーッと大きく息を吸いましょう。「ふくらはぎが収縮して静脈が圧迫され、同時に呼吸による脚の血液の吸い上げ効果も期待できます。1時間に1回程度やるといいですね」と齋藤さん。
2.眠る前に「手足ぶらぶら体操」
あおむけになって両脚と両手を上げ、ぶらぶら揺らしましょう。脚にたまった血液が心臓に戻っていきます。1セット...