シワ・シミ・変形…老け手の悩みを丸ごと改善#2
関節の痛み・変形…ヘバーデン結節の症状をケア
関節の痛み・変形…ヘバーデン結節の症状をケア
公開日:2024年05月27日
教えてくれた人:池上亮介(いけがみ・りょうすけ)さん
1958(昭和33)年、岡山県生まれ。広島大学医学部卒業。池上整形外科院長。「手外科専門医」として手指の痛み・変形の治療や手術を数多く手掛ける。『痛み・こわばり・変形を自分で改善! よくわかるへバーデン結節』(ナツメ社刊)監修。
手指の痛み・変形の背景にあるヘバーデン結節
手外科専門医の池上さんによると、50代以上の女性を中心に約350万人もの患者がいるというヘバーデン結節。下のイラストはへバーデン結節の主な症状です。どの指にも起こる可能性があり、痛みを放置すると関節の変形の悪化にもつながるため、早めの対処が必要です。

ヘバーデン結節の主な症状:
- 第1関節の痛み
- 第1関節の赤み、はれ、変形
- 手のこわばり
ハルメク世代に多い手の病気には、第2関節が変形するブシャール結節、親指の付け根の関節が痛む母指CM関節症などもあります。いずれも悪化を防ぐには、痛みを我慢せず早く対策することが大切です。
ヘバーデン結節の痛み・変形を軽減するには?
ヘバーデン結節からくる関節の痛みや変形を軽減するセルフケアについて、池上さんに伺いました。
「まずは手指のこわばりをほぐして血行をよくすることです。関節を支える腱やじん帯の修復力が高まり、痛みや変形を抑えることにつながります。もう一つは、痛みを“なだめる”神経(下図)を活性化すること。
この『下行性疼痛(とうつう)抑制系神経』は、リラックス状態のときに働きが高まるため、マッサージやツボ押しなどで心身の緊張をとると、関節の痛みもやわらぎます」(池上さん)

痛みが末梢神経に伝わって脊髄を通り脳に届くと、その痛みを抑える“なだめ役”の神経も働き出します。この神経は心身をリラックスさせるとより活性化します。
ヘバーデン結節の症状をやわらげる“手指のほぐし方”
へバーデン結節の症状をやわらげるコツは、手指を中心に筋肉の緊張をほぐし、“なだめ役”の神経を活性化させること。この2つのポイントを押さえ、特に効果的で取り入れやすいケアを池上さんに聞きました!
朝のこわばりにも! 手の温浴グーパー
手をお湯につけて温めながら軽くマッサージすることで、手のこわばりや痛みが軽くなり、全身がリラックスします。「気持ちいい」と感じる力加減や回数で行うのが大切です!

1.深めの洗面器に42℃程度のお湯を張り、手を入れて温めます。血液のめぐりがよくなってきたら、自然な力でゆっくりグーパーを繰り返します。

2.痛む関節を、指の背側と腹側からやさしく挟み、なでるようにゆっくりもみます。次に関節を左右から挟み、同じようにマッサージします。
ながらでできる!ゴルフボールツボ押し
手のひらにはツボが多く、自律神経を整えたり、気分を落ち着けたりする効果のあるツボも。ゴルフボールを両手のひらで挟んでコロコロ転がすと、これらをまんべんなく刺激でき、手の血流もアップします。テレビを見ながらでも簡単!
正しいテーピング法で痛みと変形を食い止める
へバーデン結節は、発症初期に安静を守ることで痛みや変形を最小限に抑えられます。症状の出始めや、痛みが強い間は、伸縮性のないサージカルテープなどを巻き、関節の動きを制限しましょう。

1.症状のある関節の上下3cmくらいの範囲を目安に、下からテープを巻きます。きつく巻くとうっ血するので、ややゆるめに。

2.巻き終えたら、テープの全体を指で軽く押さえるようにして定着させます。テープはドラッグストアや薬局などで購入可。
最終回では、ヘバーデン結節の症状をやわらげるために意識したい生活習慣を紹介します。
取材・文=新井理紗(ハルメク編集部)、イラストレーション=中村知史、撮影=ハルメク365編集部
※この記事は、雑誌「ハルメク」2023年10月号を再編集しています




