内臓脂肪と皮下脂肪、違いを知って無理なく減量!

専門家監修│体脂肪率を落とす方法&注意するポイント

公開日:2022/06/02

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体脂肪率を効率よく落とすにはどうしたらいい?体脂肪率は一度ついたら落ちにくい「皮下脂肪」とつきやすいが燃焼しやすい「内臓脂肪」があります。体脂肪率を落とす方法と、ダイエットの注意点を専門家監修のもと詳しく解説します。

専門家監修│体脂肪率を落とす方法&注意するポイント

体脂肪とは?

体脂肪とは?

体の中にある脂肪には「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2つがあり、これらを合わせたものを「体脂肪」といいます。

そして、体重に占める体脂肪の割合をパーセンテージで表したものが「体脂肪率」です。

体脂肪は、人間の身体機能を正常に維持するためには欠かせない、大切なものです。「エネルギーを蓄積しておく」「体温を維持する」「細胞膜などを構成する」「外部の衝撃から臓器を守る」など、人間が生きていく上で重要な役割を担っています。

しかし、体脂肪が増え過ぎたり、低過ぎたりすると体に悪影響が起こります。そのため、適正な体脂肪率にすることが大切です。

なお、ダイエットでは、体脂肪率と同じように「BMI」も注目されます。BMIは身長と体重から算出する体格指数のこと。ダイエット中は、体脂肪率と合わせてこのBMIも活用するといいでしょう。

内臓脂肪

内臓脂肪とは、胃や腸など内臓の周囲に付いた脂肪のことです。内臓脂肪が蓄積されると、お腹がぽっこり出るという特徴があります。

しかし、内臓脂肪は付いているか付いていないかがわかりにくいことがあり、一見痩せて見える人でも内臓脂肪が蓄積されていることがあります。

これを「隠れ肥満」といい、隠れ肥満の人は見た目は太っていなくても、体脂肪率が高くなります。隠れ肥満は、運動不足の人や、偏った食生活の人、糖分や高カロリーのものをよく食べる人がなりやすいといわれています。

内臓脂肪の多い隠れ肥満は、高血圧や高血糖、糖尿病の発症リスクが高くなります。

内臓脂肪は付きやすいものの、減らしやすいため、バランスのいい食事や運動を取り入れることで落としていくことができるでしょう。

皮下脂肪

皮下脂肪とは、皮下組織に蓄積する脂肪のことです。お腹まわり、お尻、太もも、二の腕など動かさない部分に付きやすく、体温維持や、外部刺激から内臓や体を守るクッションの役割を果たしています。

女性は、男性よりも皮下脂肪が付きやすい傾向にあります。皮下脂肪は内臓脂肪とは違い、一度付くとなかなか落ちないことが特徴です。

女性の体脂肪率の標準値・理想値

体脂肪率は高過ぎても低過ぎてもよくないため、「体脂肪率を落としたい」と考えた場合は、適正な体脂肪率を把握する必要があります。体脂肪率の標準値は、年齢や性別によっても違いがあります。

タニタが公開する体脂肪率判定表によれば、40〜59歳の女性の場合は22〜35%、60歳以上の女性の場合は23〜36%が体脂肪率の標準値であり、健康な肉体を維持するための理想値です。

体脂肪率別の女性の見た目

隠れ肥満の場合など、痩せて見える人でも体脂肪率が高い場合があり、見た目から正確な体脂肪率を判断することはできません。

しかし、ある程度であれば体脂肪率を予測可能です。以下は、体脂肪率と見た目の目安です。

  • 体脂肪率20%以下……痩せ型
  • 体脂肪率20〜25%……やや痩せ型
  • 体脂肪率25〜30%……標準体型
  • 体脂肪率35%以上……中度肥満
  • 体脂肪率40%以上……重度肥満
  • 体脂肪率50%以上……健康を害する恐れがあり、手術が必要になる可能性もある肥満

体脂肪率を落とす2通りの方法

体脂肪率を落とす2通りの方法

ここからは、体脂肪率を落とす方法を「内臓脂肪を落とす方法」と「皮下脂肪を落とす方法」に分けてご紹介します。

内臓脂肪を落とす方法

内臓脂肪は、これまでの食生活など生活習慣によって付いたと考えられます。食事を見直しつつ、運動を取り入れることで落とすことができるでしょう。

食べ過ぎない

過剰なエネルギーがあると、内臓脂肪が蓄積されます。摂取カロリーが増えると、余分なカロリーが体に留まることになってしまうため、食べ過ぎに注意しましょう。

脂質だけでなく、アルコールの飲み過ぎや糖質の食べ過ぎも、内臓脂肪を増やすことにつながります。脂質も糖質も体には欠かせない栄養素ですが、取り過ぎは体脂肪を増加させてしまうため注意しましょう。

有酸素運動で脂肪を燃焼する

内臓脂肪を減らしたい場合には、有酸素運動がおすすめです。有酸素運動にはウォーキング、ランニング、スイミング、サイクリング、エアロビクスなどがあります。

誰でも簡単に取り入れられ、続けやすいのがウォーキングです。少し息が上がる程度のスピードで歩くと、内臓脂肪が燃焼しやすくなります。運動不足の人は最初は無理をせず、自分のペースで行うといいでしょう。

なお、ウォーキングは正しい方法で行うことが大切。正しい歩き方を知って、脂肪燃焼につなげましょう。

忙しくてウォーキングの時間が取れない人は、移動の時に自転車ではなく徒歩で移動する、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使うなど、ちょっとしたことで運動を取り入れることでも、日常の運動量を増やせます。

皮下脂肪を落とす方法

皮下脂肪は生活習慣病への影響は少ないものの、じわじわと少しずつ蓄積し、一度つくとなかなか落ちにくいのが特徴です。女性は更年期になると太りやすくなるため、皮下脂肪をつけないよう、食事や運動を工夫しましょう。

タンパク質と食物繊維をしっかり取る

体脂肪率を落とすためには、脂肪を燃焼しやすい体づくりをする必要があります。そのためには、まずは食事のバランスを整えることが大切です。食事を抜いたり、食事の量を極端に減らすと、体が飢餓状態になってしまい、逆に脂肪をため込みやすくなってしまいます。

決まった時間に食べるようにして、満腹ではなく腹八分目で済ませるのがポイントです。

さまざまな食材をバランスよく摂取することを意識しつつ、筋肉のもとになるタンパク質(肉、魚、豆など)は積極的に摂取しましょう。

また、食物繊維は脂肪や糖の吸収を穏やかにしてくれるため、食物繊維を多く含む海藻類やきのこ類、野菜を取るのがおすすめです。

無酸素運動(筋トレ)で筋肉量を増やす

効率よく脂肪を燃やすためには、筋肉量をアップさせる必要があります。筋肉が増えると、基礎代謝が上がり、エネルギーを消費しやすい体になります。

自宅でも簡単にできる筋トレとしては、スクワットがおすすめです。スクワットであれば特別な道具が必要なく、「トイレに立ったときはスクワットをする」など、習慣化しやすいでしょう。

体脂肪率を落とすときに気をつけたいポイント

体脂肪率を落とすときに気をつけたいポイント

ここからは、体脂肪率を落とすときに気をつけたいポイントをご紹介します。

よく噛んで食べる

早食いは食べ過ぎにつながります。「ひと口につき30回」を目安によく噛んで食べるようにすると、満腹中枢が刺激されることで満足感が出て、食べ過ぎを防げるでしょう。

また、よく噛むと唾液がたくさん分泌されるので、消化もよくなります。

糖質・脂質の取り過ぎに注意

糖質や脂質は、取り過ぎると体に脂肪として蓄積されてしまい、その結果、体脂肪率が増加します。また、これらの取り過ぎは糖尿病、動脈硬化、脳梗塞、脳出血を引き起こす原因にもなるため、取り過ぎに注意しましょう。

1日の摂取カロリーを計算する

1日に消費するカロリーよりも摂取カロリーが超えてしまうと、基本的にダイエットはうまく進みません。糖質、脂質を気をつけると共に、1日の摂取カロリーも把握し、消費カロリーを超えないように注意しましょう。

脂質が一番カロリーの高い栄養素なので、低脂質の食事にすると自然にカロリーは下がります。

水分を1日2リットル以上飲む

1日の水分量が足りていない方がとても多いです。基礎代謝を上げるためには筋肉をつける必要がありますが、筋肉に水分は必要不可欠になりますので、基礎代謝を上げるために水分はしっかり確保しましょう。

また、水分をしっかり摂ることによって、排尿の機会が増え、その際に体の中に溜まっている古い水分が排出され、体の中がきれいな状態が保たれ、むくみもとれていきます。

水分を摂りすぎて排出できずに溜まってしまうと、それもむくみの原因になりますので、注意してください。

体の大きさによって摂る水分量は変わってきますので、下記計算式に当てはめて水分量を確認してみてください。

体重(kg)×  40(ml)=1日に必要な水分量

便秘にならないような食生活を意識する

ダイエットを進めていくと、便秘になりやすくなってきます。

便秘になると脂肪燃焼のために食事制限や運動を頑張っても、分解された脂肪が体内に溜まった状態になってしまい、ダイエットが進まなくなってしまいます。

低脂質の食事はカロリーが下がるので、とても良いのですが、過度に脂質を抑えてしまうのも便秘の原因に繋がります。

良質な油は便の潤滑油となるので、魚、ナッツ、アボカド、オリーブオイルなどの良質な油の摂取するようにしましょう。

また、食物繊維不足、水分不足も便秘の原因となりますので、不足しないように注意しましょう。

アルコールの取り過ぎに気をつける

アルコールを飲むと、おつまみに高カロリーのものが欲しくなります。酔うとついつい食べ過ぎてしまうこともあり、また、アルコールはそれ自体にもカロリーがあるため、飲み過ぎにはくれぐれも注意しましょう。

食べる順番を工夫する

体脂肪率を落としたいときは、食事のときに食べる順番を工夫するのもおすすめです。

まずは食物繊維を含むおかずから食べて、炭水化物はその後に食べるようにすると、急激な血糖値の上昇を抑えられ、脂肪がたまってしまうのを予防できます。

食事のタイミングに気をつける

余分な脂肪をため込まないために、食事のタイミングに気をつけましょう。

朝ごはんを抜くと昼に食べ過ぎてしまいやすくなり、血糖値の乱れや脂肪の蓄積につながります。

また、起きてから1時間以内に朝食を食べるようにして、昼食までの間に空腹の時間ができるようにすると、痩せるために必要な成長ホルモンが分泌されます。昼食の時間は、朝食を食べてから5~6時間後がいいでしょう。

夕食は18~19時に取るのが望ましいですが、難しい場合は21時までに取るようにしましょう。

体脂肪を大幅に落とし過ぎない

体脂肪は、落とし過ぎると免疫力の低下など健康にさまざまな悪影響が出ます。

特に女性の場合、骨粗鬆症リスクが高まる、生理不順になるなど体に悪影響があるため、体脂肪を落とし過ぎないように注意してください。

無理な食事制限はしない

ダイエットのため、体脂肪率を落とすためだからといって、無理な食事制限をするのはNG。リバウンドしてしまう可能性があり、体調を崩してしまうことにもつながりかねません。

健康的に体脂肪率を落とすためには、バランスのいい食事と運動が大切です。

運動時間は2時間以内に留める

体脂肪率を減らすために、たくさん運動しようと考えている人もいるかもしれません。しかし、2時間以上運動すると、筋肉が分解されやすくなるといわれています。

筋肉が減ると基礎代謝が落ち、脂肪が燃えにくい体になってしまいます。運動は一度に長時間行うより、毎日の習慣にするようにすると、無理なく取り入れられます。

しっかり睡眠を取る

睡眠不足になると、体脂肪を分解する成長ホルモン、食欲増進を促すグレリン、代謝や食欲抑制を担うレプチンなどのバランスが崩れてしまいます。そのため、しっかり睡眠を取ることが大切です。

人によって最適な睡眠時間は異なりますが、目安として1日6〜8時間ほどは睡眠時間を取るといいでしょう。

体脂肪率は無理なく健康的に落とすことが大切

健康的に体脂肪率を落とすのであれば、栄養バランスの整った食事や、適度な運動の習慣化によって、無理なく行うことが大切です。

体脂肪率は低ければいいというわけではなく、低過ぎても高過ぎても体に悪影響が起こります。ダイエットする場合は、まずは自分の身長や年齢、性別に合った体脂肪率の適正値を知り、適正値の範囲で目指す体脂肪率を決めて減量を行うといいでしょう。

監修者プロフィール:株式会社アウトライン代表 小林広和さん

小林広和さん

資格:NSCA-CPT認定パーソナルトレーナー
女性専用パーソナルジムOUTLINE(アウトライン)代表。東証マザーズ上場パーソナルジムで8店舗の立ち上げを担当後、現在女性専用パーソナルジムのアウトラインを全国26店舗経営、ダイエット特化チャンネルのYouTubeチャンネル「アウトラインジム」を運営中。

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