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素朴な疑問しょうゆの作り方は?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
収穫の秋、食欲の秋がやってきました! さんまの塩焼き、きのこの天ぷら、ごろごろ野菜の煮物……新鮮な食材であればあるほど、しょうゆでシンプルに食べたくなりますよね。我が家もこの時期はしょうゆの出番が多くなります。そこで改めて、しょうゆについて調べてみたいと思います。
しょうゆの作り方
しょうゆは大豆、小麦、塩に麹を混ぜて発酵させた調味料の総称です。材料はシンプルですが、職人技と微生物の働きによる発酵によって、独特のうま味と深みを作り出しています。
- 原材料の加工
しょうゆの主な材料は、うま味の基となる「大豆」、香りと甘みの基となる「小麦」、雑菌から守り、醸造するために必要な「塩」の3つ。まず、大豆は蒸して、小麦は炒って細かく砕き、軟らかくします。
- 麹づくり
加工した大豆と小麦に種麹を混ぜ、温度と湿度が管理された「室(むろ)」に置きます。およそ3日間かけて麹菌を繁殖させ、酵素を生み出します。これは、しょうゆの出来映えを左右する重要な工程です。
- 発酵・熟成
できた麹と塩水を合わせて「もろみ(諸味)」を作ります。もろみをかき混ぜて、乳酸菌や酵母菌の動きを活発にし、うま味を引き出します。これは、しょうゆ作りの中でも最も長期に及ぶ工程で、半年から3年ほど発酵・熟成させます。
- 圧搾、ビン詰
もろみを布に入れ、ゆっくり圧力をかけて搾り、その後、殺菌と香りを引き立てるために熱を加えます。最後にビン詰めをして完成です。
時間と手間をじっくりかけることで、しょうゆ独特のうま味が引き出されるのですね。
しょうゆの有名な産地4つ
かつては全国どこでもしょうゆづくりが行われていましたが、材料が手に入りやすかったり、仕込みに適した気候だったりといくつかの理由で、しょうゆの生産が盛んになった町があります。地域によって味や仕込み方が違っているので、いろんなしょうゆを使い分けて楽しむのもいいですよね。ここでは、全国的に有名なしょうゆの産地をご紹介しましょう。
全国一のしょうゆの生産量を誇る「千葉県野田・銚子」
千葉県は、キッコーマンやヤマサ醤油、ヒゲタ醤油など、大手しょうゆメーカー3社が本拠地を構え、全国一の出荷数(しょうゆ情報センター『醤油の統計資料 2019年実績』より)を誇るしょうゆの本場。
江戸川と利根川が流れる千葉は水運に恵まれ、原料が手に入りやすかったことや、江戸の町までしょうゆを出荷しやすかったことから、一大産地としてしょうゆづくりが発展しました。千葉でつくられるしょうゆのほとんどは、関東圏で広く親しまれている「濃い口しょうゆ」です。
うす口しょうゆ発祥の地「兵庫県・たつの」
一方、関西で親しまれている「うす口しょうゆ」は兵庫県で誕生したとされています。たつの市には、うす口しょうゆの最大手・「ヒガシマル醤油」が本社を構えています。
揖保川が流れるたつのエリアは、うす口しょうゆに適した鉄分が少ない軟水や、播州平野の大豆や赤穂の塩などの原材料が容易に入手できるなど、恵まれた環境からしょうゆ作りが盛んに。揖保川は、京都、大阪、神戸などへの流通経路としても利用されていました。
ちなみに、「揖保乃糸」をはじめとする素麺の産地としても有名です。
伝統的な木桶仕込み「小豆島」
瀬戸内を行き交う船の中継地点で、明治時代には400軒もの醤油蔵がありました。今も20軒ほどの蔵元が協力し合って生産しています。おいしさを生み出す乳酸菌や酵母菌に最適な環境の木桶で仕込む、伝統的なしょうゆづくりが特徴です。
発酵王国が盛んな「愛知県」
しょうゆの生産全国4位(しょうゆ情報センター『醤油の統計資料 2019年実績』より)の愛知県は、しょうゆ、みそ、お酢、みりんなどの発酵調味料づくりが盛んな土地柄。特に、しょうゆの中で最も黒い「たまりじょうゆ」と、最も色が薄い「白しょうゆ」という正反対なしょうゆが同じ地域でつくられている、とっても珍しいエリア。八丁みそもそうですが、独自の進化を遂げた個性的な調味料が豊富ですね。
しょうゆメーカーが最多「九州」
甘い味が特徴的な九州エリアのしょうゆ。甘味料やブレンド方法などがそれぞれ異なり、各メーカーのオリジナリティーが楽しめます。
中でもしょうゆメーカーが多数ある福岡県。また、甘さが特に際立つのが鹿児島県のしょうゆで、さらっとしたものやとろみのあるものもあります。
大豆や小麦などの材料が手に入りやすく、大消費地へ水路で運べることが、有名な産地の共通点。そして、その土地ならではの味も受け継がれています。いつもと違うしょうゆを探してみるのも一興ですね。
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参照:職人醤油
イラスト:飛田冬子
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