【シリーズ|彼女の生き様】阿川佐和子#5

永遠の「小学1年生マインド」で70代を過ごしたい

永遠の「小学1年生マインド」で70代を過ごしたい

公開日:2023年10月10日

50代以上の女性に寄り添う
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永遠の「小学1年生マインド」で70代を過ごしたい

キレイと言われるのは無理でも、 魅力的と言ってもらえる。 なんだか知らないけど楽しそうに生きてるね と言ってもらえる人でありたいです

年をとるのは、経験という「乗り越える力」を得ること

今年(2023年)11月で70歳になります。もう70歳か!と驚きつつ、人生あと10年かな、部屋を片付けなきゃ、と(笑)

年をとるにつれ、楽になっている自分がいるように思います。それは “経験値”が増えたからなのかな。賢くなるとか、立派になるといったこととは別かもしれませんが、「あのときに比べたら」と、今と過去を比べることができるようになったのは大きいですね。

初めて風邪を引いたときは、死ぬかもしれないと思うほどつらかったけど、次に風邪をひいたら、「前回も同じ季節に引いたな」と学習して、「あのときよりはラクだ」って思える。

風邪に限らず、何かつらいことが起こっても、「あの頃よりはマシ」とか、「今回はあのときよりひどいかもしれないけど、必ず時が解決してくれる。だって、これまでも解決してきたから」と考えられる。たぶん大丈夫、つらい間は布団にもぐり込んで、解決の日を待とう、と。

生きていればさまざまな問題が起きますが、それは神様から与えられた試練なんだと。その経験が自分にどう作用するのかを悟り、納得したときにどう生かすかが、試練を乗り越える力になるんだろうなと思えるようになりました。

年をとるって、アンデルセンの『人魚姫』の物語に似ていると思うんです。王子様に恋した人魚姫が人間になりたくて、歩けるようになる代わりに美しい声を失う。私たちも経験値を増やす分だけ、若い頃のような美しさを失っていく。白髪は増えるし、シワやシミは増えるし、皮膚もたるんでいって、容姿の衰えは避けられない。

本当はね、さっき撮ってもらったアップの顔写真も使ってほしくはないの。だって、“ばあさん顔”だと思うから(笑)...