ファッションデザイナー・横森美奈子さんに教わる

50代からの体型が素敵に変わるファッションテク!

公開日:2021.08.16

更新日:2023.12.19

ファッションデザイナーとして第一線で活躍しながら、女性たちを素敵に見せるためのアドバイスを発信し続ける横森美奈子さん。幅広い年代からの厚い支持を集める横森さんに、年齢を重ねて変化する体を美しく見せる簡単テクニックを伺いました。

バランスを変えるだけで下半身を体型カバーできる

バランスを変えるだけで下半身を体型カバーできる

「自分の体に自信がない」とおっしゃる方は多いですが、体形にコンプレックスのない女性なんて、ほとんどいません。ましてや年齢を重ねると、若い頃とはお腹や背中のお肉のつき方が変わってくるので、悩みが出てくるのは当然です。

日本人女性は、上半身よりも下半身が大きい人が多い傾向があります。でもその体のサイズ通りに服を選んでしまうと、上下差をさらに強調することになってしまい、あまりバランスが良く見えません。

必要なのは、「上の分量を大きくゆったりと見せ、その対比で下を小さく見せる」こと。それによって、全身のバランスがよりよく見えるようになります。

自分のサイズを決めつけないで!「ジャストサイズ信仰」から脱出を

これまでたくさんの方にファッションのアドバイスをしてきましたが、みなさん、サイズに対して「私はM」とか決めつけてしまう傾向がとても強いですね。特に私世代の女性は、体にフィットする細身サイズが流行した時代を経ているので、「ジャストサイズ信仰」から抜け出せない方も多くいらっしゃいます。

でも、今の自分にジャストサイズで選ぶと、二の腕やおなか、お尻など、気になる体のパーツがあらわになり、決してカッコよくは見えていないものです。

私がおすすめするのは、「体が入るサイズ」ではなく、「体のサイズ+約20%前後のゆとり」があるものを選ぶこと。そうすることで体のラインがほどよくカバーでき、自然とスタイルがよく見える。今の時代の流行にも合っています。

自分のサイズを決めつけないで!「ジャストサイズ信仰」から脱出を

体のサイズ+約20%前後のゆとり

上は、157㎝の女性が同じワンピースの「M」と「L」を着比べてみたところ。「+約20%前後のゆとり」をもたせるなら、この女性のサイズは「L」が適切です。でも「M」も、体が入らないわけではありません。

ただ「M」を着たときは生地がはりつき気味で、「L」を着たときに比べて体のラインがあらわになっているのがわかります。特に横から見ると、おなかやお尻のラインがはっきり出ていますよね。「L」を着ることで、気になるポイントがカバーされ、スラッとした印象になる。全体にゆとりが生まれ、そのゆるい感じが”着やせ感”につながるのです。

縦ラインを作るとグッとスタイルよく見える

縦ラインを作るとグッとスタイルよく見える

さらに着こなし方でも、スタイルよく見せることができます。例えば、こちらは先ほどと同じワンピースの色違い。前が開くデザインなので、インナーを入れてファスナーを胸下までおろせば、縦のラインが生まれてほっそりと見えます。

袖口を折り返して手首の細さを強調するのも、スッキリとカッコよく見せるポイントです。

スカーフなどで襟元にポイントをもってくる

また、スカーフなどで襟元にポイントをもってくるのも、ハイポイント効果で背を高く見せます。スカーフは顔の近くで巻くと小顔効果が。首元の左右の肌を少し見せると、抜け感が出ます。

どれもこのワンピースに限らず、ご自身の手持ちの服でも生かせるテクニック。ちょっとした着方のコツを生かして、今すぐ、自分に自信が持てるスタイルを手に入れましょう!

横森美奈子
よこもり・みなこ 1949(昭和24)年生まれ。BIGIで「MELROSE」等のチーフデザイナーを歴任。2002年「smart pink」ブランドディレクター、13年にはショップチャンネルで「MINAKO★YOKOMORI」を開始。おしゃれに関する本も多数出版。

撮影/日高奈々子 ヘアメイク/木村三喜

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峯積 抄公子

みねづみ・さきこ 2005年入社。高知県出身。「ハルメク おしゃれ」編集部、ファッション部門担当。身長は150cm前後を行ったりきたり。小さい頃から背が低く、整列すると前から2番目までが定位置。裾上げしたデニムの余り布で、ポシェットが作れます。

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