- ハルメク365トップ
- 暮らし
- ラク家事
- 発酵食で免疫力アップ!人気「酢の物」レシピ
整腸作用、美肌効果、免疫力アップ……さまざまな健康効果で注目を集める「発酵食」。この特集では、発酵食文化が根付く信州で郷土食を研究する、料理研究家・横山タカ子さんおすすめの簡単「発酵レシピ」を紹介します。今回は人気の酢の物レシピです。
しょうゆ、みそも立派な発酵食!材料と熟成がポイント
横山タカ子さんが暮らす長野県は、長寿県として知られています。厚生労働省の都道府県別の平均寿命の調査(2017年度)でも、長野県は女性がトップ(87.67歳)、男性は第2位(81.75歳)に輝きました。
この“長寿県”の背景には、食文化が大きく影響しているといわれています。中でも、注目されているのが、信州の郷土食によく取り入れられている「発酵食」です。作物の採れない寒い期間が長い長野県では、発酵食を使った保存食作りが、家庭で広く行われてきたそうです。
「発酵食と聞くと、ヨーグルトや納豆などを思い浮かべる人も多いかも知れませんが、普段から使っているみそやしょうゆ、酢などの調味料も、大豆などの原材料を発酵させて作った立派な発酵食です」と横山さん。
横山さんの発酵レシピも、しょうゆ、みりんなど基本の調味料を使うからこそ、よけいな添加物が入っていない“本物”を選びます。
「米酢は材料が米だけ、みりんは“みりん風調味料”ではなく“本醸造”のものを使うのがおすすめ。いい材料を使い、きちんと熟成させてあることがポイントです。料理の出来具合も、作った後の発酵の仕方も変わってきます」
「一汁四菜」の献立を一日一食取るのが理想
料理に使う調味料選び同様、食べ方についても横山さん流のこだわりが。汁物とご飯(できれば玄米)に酢の物、煮物か炒め煮、主菜に漬物をプラスしたこの「一汁四菜」の献立を一日一食でも取り入れることが、バランスよい食生活のために大事だといいます。
さらに、最初の一巡は決まった順番で箸をつけていくのがポイント。まず酢の物を食べて血糖値を緩やかに上げ、野菜たっぷりの温かな汁物で胃を温めます。続いて玄米をよくかんで食べると、満腹中枢が満たされるため、食べ過ぎ防止になります。
横山さんおすすめ!“発酵”一汁四菜の食べ方
1番目:酢の物
酢は中性脂肪を減らし、血圧・血糖値を下げる効果あり。
2番目:みそ汁
野菜や海藻など具だくさんで食物繊維を摂取。
3番目:玄米
胚芽を残した五分づき米がミネラルたっぷりで◎。
4番目:煮物・炒め煮
肉や魚、油揚げなどだしの出る材料を加えるのがコツ。
5番目:主菜
肉・魚は1食60gが目安。蒸し物がヘルシー。
6番目:漬物
野菜が多く取れて常備しておくと便利。
発酵食の健康効果について理解を深めたところで、いよいよ横山さんの発酵レシピをご紹介します!
まずご紹介する「酢の物」は、消化を促して血糖値を抑える健康効果抜群の食材です。酢は野菜や海藻と相性がよいのが特徴。副菜にすれば、さっぱりたくさん食べられます。
シャキシャキの食感が際立つ!白菜とリンゴのマリネ
材料(2人分)
白菜 …… 3枚
リンゴ …… 1/4個
なたね油 …… 大さじ1
酢 …… 大さじ2
塩 …… 小さじ1
黒コショウ …… 少々
作り方・レシピ
1.白菜は3cm角で四角く切り、リンゴは3mm程度のいちょう切りにする。
2.白菜とリンゴの上になたね油をかけ、酢、塩、黒コショウを混ぜて出来上がり。時間を
置かずにすぐ食べられる。日持ちは冷蔵で3~4日。
酢が苦手な人にもおすすめ!ニンジンの酢の物
材料(2人分)
ニンジン …… 1本
塩 …… ニンジンに対して2%
ハチミツ …… 小さじ1
酢 …… 大さじ2
作り方・レシピ
1.千切りしたニンジンに塩をふり、しばらく置いておき、水気を絞る。
2.ハチミツと酢を入れて混ぜ、完成。日持ちは冷蔵で約1週間。
炊飯器でふっくらできる!大豆の酢漬け
材料(2人分)
大豆 …… 200g
熱湯 …… 600ml
酢 …… 大さじ1
しょうゆ …… 大さじ1
みりん …… 大さじ1
昆布 …… 5×10cm
ニボシ(食べるニボシ) …… 15g
作り方・レシピ
1.大豆を洗って水を切り、炊飯器に入れ、熱湯を注ぐ。「保温」ボタンを押して6~7時間置く(「炊飯」ボタンを押さないよう、注意)。
2.炊飯器から鍋に大豆を水ごとあけて沸騰させれば、ゆで大豆が完成。
3.完成したゆで大豆から200g分を測って取り分け、酢、しょうゆ、みりんをかけ回す。
※残ったゆで大豆は冷凍し、約1週間保存可能。煮物などに活用できます。
4.昆布を大豆と同じくらいの大きさに切って3に加え、ニボシも入れる。
5.4をガラスかホウロウの保存容器に入れ、時々かき混ぜて味をなじませる。すぐ食べられるが、一晩置くとより味がなじむ。日持ちは冷蔵で約1週間。
以上、簡単・人気の酢の物レシピでした。次回は「漬物」レシピを紹介します。
■教えてくれた人
横山タカ子さん
よこやま・たかこ 料理研究家。1948(昭和23)年、長野県大町市生まれ。長野市在住。信州の郷土食を研究し、身近な素材で簡単に作れる発酵レシピが人気。自宅には「数日停電が続いても生き抜ける」というほど漬物をはじめとした保存食のストックがある。主な著書に『作って楽しむ 信州の保存食』(信濃毎日新聞社刊)、『健康おかず 作りおき』(主婦と生活社刊)など。
取材・文=野田有香、小林美香(ともにハルメク編集部) 撮影=小林キユウ
※この記事は2019年4月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。
■もっと知りたい■
- しょうゆ糀、甘糀…横山タカ子さんの発酵食レシピ
- 乳酸菌で免疫力アップ!アレンジ自在の「漬物」レシピ
- 発酵の力でうま味&栄養価がアップ!「主菜」レシピ
- 1品プラスのおかずに便利!「煮物・炒め物」レシピ
- 横山タカ子さんの「信州・四季の手遊び」連載をチェック!
- 簡単おいしい鯖缶レシピ!保存食にもおすすめ
横山タカ子さんがおすすめするハルメクの鯖缶を販売中!
もっと、横山タカ子さんを知りたい方へ
雑誌「ハルメク」
女性誌売り上げNo.1の生活実用情報誌。前向きに明るく生きるために、本当に価値ある情報をお届けします。健康、料理、おしゃれ、お金、著名人のインタビューなど幅広い情報が満載。人気連載の「きくち体操」「きものリフォーム」も。年間定期購読誌で、自宅に直接配送します。雑誌ハルメクサイトはこちら
-
子に遺すべき資産は?
「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは -
突然の我慢できない尿意
実は多くのハルメク世代が悩んでいる「尿トラブル」…中には上手に対策をしている人も!気軽にできる対策って? -
個人情報管理できてる?
銀行口座・保険・クレジットカードなど、「デジタルの情報」をきちんと管理できていますか?煩雑にしていると思わぬ落とし穴が… -
お金の管理が簡単に!
三井住友銀行アプリに「シンプルモード」が新登場!スマホ操作が苦手な人でも簡単に使える便利機能が満載です! -
認知症セルフチェック
「もの忘れが増えた」「名前が思い出せない」という症状に心当たりがある方は要注意!それ、「認知機能のレベル低下」が原因かもしれません… -
健気な姿がかわいい!
「思わず笑顔になる」と巷で話題の「永遠の2歳児・ニコボ」!ハルメク世代の2人に、ニコボとの生活にハマる理由をお聞きしました! -
生前親に●●聞き忘れると
老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは… -
50代~お金の増やし方
将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか? -
60日で英語が話せる!
英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは? -
今なら無料でお試し!
将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます! -
おひとり様の備えはOK?
この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生! -
50代から1日1分脳トレ
認知機能を衰えさせないためには、早い時期から「脳を活性化」させることが大切。脳トレ効果がグッとアップするコツって?