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- 『ハリー&メーガン』イギリスのにわか知識を仕入れる
王室に興味があるわけでもない私ですが、話題になっているのでNetflix(ネットフリックス)『ハリー&メーガン』を鑑賞。そもそもなぜ、イギリス王室は世界から注目されるのか。疑問も持ちませんでしたが、調べてみて意外なことを挙げてみました。
英連邦(コモンウェルス)とエリザベス女王
イギリスは4つの国の集まりですが、それをまとめているのが王室です。
また自国だけでなく、英連邦の長1*(56か国で構成されている国家連合体)であり、うち15か国はイギリス国王を元首としています。
昨年(2022年)エリザベス女王が崩御された際、世界中から愛された、と報道がありました。実際に女王は英連邦の国に何度も訪問し、つなぎとめることに尽力してきたことを考えると、その愛はこつこつと地盤を固めてきたものと想像できます。
王室のSNSも話題となりましたが、70年という長きにわたり時代に即して柔軟に対応してきたエリザベス女王。関連のドキュメントや『ザ・クラウン』2*の視聴率が上がるなど人気はとどまることはありません。
『ザ・クラウン』に関しては兄弟間の差、スキャンダラスな結婚、離婚といった家族の問題がぎゅっと詰まっている上に、時代が変わっても、これはあの件と似ている・・・・・・というようなことが起こるので、ついつい見てしまいます。その私たちの行き過ぎた興味が、悪質なパパラッチを生み出してしまうわけですが。
メーガン妃は英連邦の希望の星だった?
『ハリー&メーガン』では、英連邦の1つであるアフリカおよび大西洋の島で歓迎を受けるメーガン妃の姿がありました。
あるジャーナリストは「連邦の25億人は大半が黒人と褐色人種、それらの人たちに似ている女性が現れた」とメーガン妃は連邦のつながりを強化できうる女性とし、希望と捉えていたようです。ハリー王子の思いも同じでした。
元々ハリー王子と出会う前から慈善活動に熱心だったというメーガン妃。二人が結婚したことで充実した公務ができると期待されていた、そしてお二人もやる気だったことを考えると残念な気がします。
「私たちは注視されているんだから、私たちの視点でも見てもらおう」
なにかと批判が多いメーガン妃ですが、ドキュメンタリーでは明るくて正直なメーガン妃がクローズアップされており、親しみが持てるような作りになっています。
ただ、結婚式に自らスピーチしたと話すメーガン妃(ハリー王子との出会い、決意など)。新聞社の訴訟準備に取りかかり、パソコンを見つめるメーガン妃。いずれも今までの王室の花嫁とは異なるもので、反感を持つ人がいることも想像できます。
私が感心したのは、メーガン妃がこのドキュメンタリーを作った意図について「私たちは注視されているんだから、私たちの視点でも見てもらおう」と答えていたところ。
メーガン妃は現代的でエネルギーがある女性、よっておかしいと感じたことはおかしいと言う、その上でこの人生を二人で引き受けるという意思が感じられるところでした。
旧来の考え方との対立ということになるのでしょうか。今後も注目してしまいます。
1*イギリスの植民地だった国々が、加盟している連合体。現在は対等な関係でつながりを持つ。カナダ、オーストラリアなど大統領が存在しない国はエリザベス女王を元首としていた(現在はチャールズ3世)。
2*『ザ・クラウン』Netflix アメリカ合衆国とイギリス合作。英国女王エリザベス2世の人生を中心にロイヤルファミリーの人間関係、政治情勢、歴史までを含んだテレビドラマシリーズ。
■作品詳細
- 『ハリー&メーガン』:エピソード6
- Netflix
◆参考文献
『池上彰の世界の見方 イギリスとEU: 揺れる連合王国』
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