年齢なんて関係ない!映画監督・俳優として今も活躍中

5月31日、クリント・イーストウッドは92歳

公開日:2022.05.15

5月31日は、アメリカの映画監督兼俳優クリント・イーストウッドの92歳の誕生日です。高齢になっても毎年のように新作映画を発表している彼は、私の好きな監督のひとりです。

俳優イーストウッド

俳優イーストウッド
左上『運び屋』右上『ミリオンダラーベイビー』左下『インビクタス』右下『3時17分パリ行き』

テレビ俳優だったイーストウッドが多くの人に知られるようになったのは、黒澤明の映画『用心棒』を翻案したマカロニウエスタン『荒野の用心棒』がきっかけです。

この作品は1965年日本公開ですが、アメリカは1967年公開というのが、当時の彼の立場をあらわしていますね。

こののち、カウボーイ、刑事、兵士、泥棒などさまざまな役で多くの映画に主演。

なかでも、型破りの刑事に扮した『ダーティーハリー』のシリーズは大ヒットしました。

俳優イーストウッド
『ダーティーハリー2』

今でもイーストウッド=『ダーティーハリー』のイメージをお持ちのかたは多いようですが、年齢を重ねてからの、家族との関係に悩む父親や、平凡でも筋の通った生き方をしている男などの渋いクリントもいいですよ。

俳優イーストウッド
『人生の特等席』大リーグの老スカウト役

監督イーストウッド

監督イーストウッド
左『父親たちの星条旗』 右『硫黄島からの手紙』
第二次世界大戦中の硫黄島の戦いを描いた作品。日米それぞれの視点から描いている。日本人が作れなかったのが悔しい。

1971年に映画監督を始めて以来、精力的に作品を送り出しており、アカデミー賞の作品賞や監督賞をはじめ多くの賞を受賞しています。

アクション、スポーツ、政治、戦争、音楽などあらゆる分野で、私にとっては「イーストウッド作品にはずれなし」です。

話の伏線をきれいに回収していて見ていて心地よく、ひとつの作品の中にいくつもの背景やテーマが見えてくる所に魅力を感じています。

監督イーストウッド
『ジャージーボーイズ』ミュージカルの映画化

たとえば、女性ボクサーと老トレーナー(イーストウッド出演)を描いた『ミリオンダラーベイビー』は、ボクシングを扱った映画でありながら、人と人との絆や尊厳死についても考えさせられてしまいます。

些細なことですが、イーストウッドがスニーカーの外箱を手紙入れに使っていたシーンがあって、私は漫画単行本を入れているので(ピッタリですよ!)、「アメリカ人だって何かの物入れにしたくなるよね」と妙にうれしかったです。

老いを感じさせないイーストウッド。お誕生日おめでとうございます!

この先いつまでも新作を作り続けてください。私もついていけるように、感性を衰えさせないようがんばります。

『アメリカンスナイパー』イラク戦争中の伝説のスナイパーを描く
『ヒアアフター』(あの世の意)公開後間もなく東日本大震災が発生し、作中の津波のシーンがリアルなために、公開中止になりました。今後もテレビ放映は難しいと思います。

今回の作品
(すべてクリント・イーストウッド関連作品なので名前は省略いたします。年代は制作年)

『運び屋』 監督兼主演 2018年 アメリカ
『ミリオンダラーベイビー』 監督兼主演 2004年 アメリカ
『インビクタス』 監督 2009年 アメリカ
『15時17分、パリ行き』 監督 2018年 アメリカ
『荒野の用心棒』 主演 セルジオ・レオーネ監督 1964年 イタリア
『ダーティーハリー』 主演 ドン・シーゲル監督 1972年 アメリカ
『ダーティーハリー2』 主演 テッド・ポスト監督 1974年 アメリカ ※シリーズは5作まであり
『人生の特等席』 主演 ロバート・ロレンツ監督 2012年 アメリカ
『父親たちの星条旗』 監督 2006年 アメリカ
『硫黄島からの手紙』 監督 2006年 アメリカ
『アメリカンスナイパー』 監督 2014年 アメリカ
『ジャージーボーイズ』 監督 2013年 アメリカ
『ヒアアフター』 監督 2010年  アメリカ

 

■もっと知りたい■

K・やすな

漫画、アニメ、映画鑑賞、読書が趣味の自称「オタクな主婦」。子どものころは考古学者か漫画家志望。美術館めぐりや街歩きも好きだが、基本的に単独行動。なぜか、どこへ行っても道を尋ねられる。好きな花はカワラナデシコ。

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