義母の一人旅

「可愛い子には旅をさせよ」の親バージョン~箱根編~

公開日:2022.04.24

以前、夫が子どもに携帯を持たせて旅をさせるという話をしましたが、今回は義母が一人旅をします。迷子や体力的なことなど不安を抱えながらも『はじめてのおつかい』気分でチャレンジ。どんな旅になるのでしょうか。

急に自由な時間ができて……

時間ができると、義母は近くに住む娘の所に泊りに行くのですが、今回は都合が悪く……。ちょっとしょんぼりしている義母に「お母さん、一人で箱根に行って来たら?」と夫が提案。

尻込みするのかと思いきや「いいわね。行ってみたい」と、弾んだ声で行く気満々です。

あまりにうれしそうな表情に、夫はすぐに小田急のロマンスカーの時間、料金など調べて、分かりやすく義母に指示をしました。

成城学園前駅からロマンスカーに乗って

成城学園前駅からロマンスカーに乗って

楽しいイベントへのエネルギーは毎回すごいのですが、今回もうれしい気持ちを抑えられずに発車時刻よりもかなり早めに家を出ました。

私たち夫婦もバイクで出かけてしまったので、到着した先で義母を案じていると……。

LINEでロマンスカーに無事乗れたことの報告があり、一安心。義母は結婚してから車での移動ばかりで、電車に一人で乗った経験がまったくなかったのです。

ロマンスカーは指定席なので、3Dを30と間違えて座席探しのハプニングで焦ったそうです。道中は周りの雰囲気に溶け込みながら、お茶を飲みつつ、窓を通過する春の風景を存分に楽しみました。

旅先で知り合う人の優しさに感激

旅先で知り合う人の優しさに感激

乗り物の乗り換えは3回ありましたが、分からないときは地元の公共の方が丁寧に教えてくれたそう。観光名所での説明は、親切な旅行者に声をかけたりかけられたりと、ふれあいをうれしそうに話します。

念願のロープーウェイに乗り込むと、室内からはるか彼方まで余すことなく眺めながら、興奮状態はマックスに。空中からの景色は想像以上に新鮮、だって何度も目にしたことのある富士山が今までで一番大きく見えたのですから。

知り合った人たちとのショットが一枚もなく、『一期一会』の素敵な思い出写真を逃してしまったのを残念がっていました。

旅先で知り合う人の優しさに感激

義母は18時過ぎに帰宅すると、お土産の黒卵を出しながら、今日の出来事をとめどなくうれしそうに話し続けるのでした。驚いたのはもう既に次の旅行の計画を立てていたことです。

ふと21年後の自分と重ね合わせると、まだまだ楽しい思い出はたくさん作れそうですね。そのためにも筋トレ、脳トレは必須。

高齢者女一人旅は大成功でした。
 

■もっと知りたい■

蒲池 香寿代

大分県生まれ。小学校の時に恩師の先生との日記を機に何かしら記録することが習慣になっていました。結婚後は家計簿日記と運動不足解消の体操が日課になっています。元気なうちに念願のキャンピングカーで日本全国を横断するのが夢です。

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