放送大学は甘くない
2022.08.192021年07月24日
28年の会社人生をリセット(12)
50代から日々是挑戦 ~シャンソンとの出会い~
2020年3月、28年勤めた会社を早期退職した私。50代に入ってからの「初めて」は、転職だけではありませんでした。今回はシャンソンデビュー!? のお話です。
華麗で未知なる世界との出会い
シャンソンと聞いてイメージするのは、越路吹雪、美輪明宏、平野レミくらい? というほど、シャンソンとは無縁の生活でした。
というより「シャンソンってもっと大人向けでしょ?」と思い込んでいたのですが、実は十分楽しんでよい年齢だったみたいです(笑)。今の会社の副社長がシャンソン歌手でもあったというご縁から、聴く方専門のシャンソンデビューを果たしました。
初めてライブに足を踏み入れた時は、歌詞の「行かないで」「忘れないで」「待ってる」「抱きしめて」といった、情感たっぷりフレーズの連続にドギマギ。
どちらかというと「去る者は追わず」的な生き方をしてきた私(笑)。もはやフランスの演歌を思わせる、自分とは真逆? な女性像が浮かび、ちょっとしたカルチャーショックでした(笑)。
シャンソンの多様性
シャンソンとは、フランス語で「歌」を意味し、いわゆる現地の流行歌を指すそうです。そのテーマは、男女の愛憎だけでなく、平和を願う類の歌も多いようですが、いずれにしろ曲調に何ともいえない「艶」と「情感」を帯びています。
歌い手側もベテラン揃いですが、みなさん、その煌びやかな衣装と同じくらい輝いていて、年齢をまったく感じさせません。一方、ピアノにヴァイオリン、アコーディオン、時にフルートなど、生演奏を楽しませてくれる奏者には30代の若手も。観客も含めると、年齢や性別の垣根を超えた一体感に包まれるのも、シャンソンライブの魅力かもしれません。
先日はシャンソンの紅白と称されるイベント、「パリ祭」を観覧してきました。出演者は演歌界からボサノバ、元宝塚にミュージカル出身者など、多様な部門からの錚々(そうそう)たる顔ぶれで、シャンソンの奥行きを感じます。個人的には、ボサノバの小野リサさんが歌う「愛の讃歌」が新鮮で、特に胸に響きました。
フランスの風が吹いてきた?
思えば、私が住むのは「東京のプチパリ」とよばれる街。数多くのフレンチレストランやカフェ、著名なフランスの語学学校もあり、石畳の風情と日仏の文化が融合する地です。
今期の大河ドラマ「青天を衝け」では、幕末の使節団がサムライスタイルでパリ万博を訪れるシーンが放映されました。あの時代に、パリの凱旋門や開かれた西欧文化に出会い、フランス語を学ぶってどんな気持ちだったのでしょう?
大学時代の第二外国語は、やっぱりフランス語にすればよかったかな? と思うほど、私の周りにちょっとしたフランスの風が吹きはじめました(笑)。
まだまだ緊急事態宣言が続く東京。今は規模を縮小しながら、徹底した人数制限や営業時間の短縮、アクリルボードによる感染対策を施しつつのライブが、こじんまりと開催されています。
本来の活気を取り戻したライブの雰囲気を味わえる日が、そしていつしか本場のフランス・パリを再訪できる機会が、ひたすら待ち遠しいです。
■もっと知りたい■