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- 芭蕉もびっくり332年後の桜の季節
私が住んでいる町、岐阜県大垣市には松尾芭蕉の紀行文『奥の細道』の最終地点があり、ここを流れる水門川の両側には150本ほどの桜があります。美しい桜とともに、この地のご紹介をしたいと思います。
松尾芭蕉の紀行文「奥の細道」の最終地点
私が住んでいる町、大垣には松尾芭蕉の紀行文「奥の細道」の最終地点があり、ここを流れる水門川の両側には150本ほどの桜があり、川面にせり出した満開の桜は華やかでコロナ渦で沈んでいる今、満開の桜に元気をもらっている人が多いのでしょう。 花見の人、写真を撮る人など大勢の人が訪れ、人物を入れない写真を撮ることは、この時期はできません。 私の自宅からだと車で10分程度なので、その気になれば早起きをしてくればと思ったのですが、朝でもやはり混んでいました。
私は人とちょっと違い、川面や係留している船の屋根などに桜の花びらがたまっている様子がとても風流で好きです。満開の後はその様子を再度見にきます。
5か月2400kmに及ぶ旅を終えた芭蕉は、この地に2週間滞在し、1689年の秋(332年前)、船町港から「蛤のふたみに別行秋ぞ」(はまぐりのふたみにわかれゆくあきぞ)と句を詠み、揖斐川をへて三重県桑名に向かいました。
ここでなぜ蛤(はまぐり)かと思われるかも知れませんが、蛤は桑名の名物で、貝の時雨などで有名な佃煮の老舗「貝新」も桑名にあります。桑名に向かう芭蕉が俳句の友との別れを、蛤が二つになるのに例え句に詠んだのでしょう。
その桑名から芭蕉はなおもその年の式年遷宮が行われる伊勢へ向かったといいますから、芭蕉さん(このとき45歳)とても健脚だったのでしょう。その5年後、50歳にて最後の句「旅に病んで夢は枯野をかけめぐる」を残し世を去りました。
アニメーション映画「聲(こえ)の形」のモデルとなった場所
アニメ映画「聲の形」の作者、大今良時さん(女性)はこの町の出身です。映画の中にはここ船町あたりと思われる景色が随所に描かれています。映画を見ていると「ああここなんだな」と思う場所がよく出てきて、作者もきっとこの場所が大好きなんだとわかります。
また、日本画家の、故守屋多々志さんもこの船町あたりの景色をよく描いています。彼の生家はこの船町港跡から歩いて2~3分のところに今もあり、みそたまり製造所の生家に今は誰も住んでいませんが、貴重な建造物として残っています。
銀行の奥に見える建て物を右手に進んだ先に守屋多々志さんの生家があります。古い家の前には文字が少し消えかかっていますが屋号「守屋孫八」とあります。船町港跡から少し北に歩くと「守屋多々志美術館」があります。
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