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仕事に大わらわ
71歳、教員。日々、若い教員に交じりフルタイムで学校に勤務しています。
この年齢で仕事があるのは本当にありがたいことです。何しろ暇な日なんて私には無関係で、朝7時から夕方7時ごろまで仕事に追いまくられています。
学校の仕事、教員とは授業だけしているわけにはいきません。当然授業もありながら、いろいろな仕事を掛け持ちしながら同時進行なのです。
清掃に関する仕事を分担したり、給食に関する仕事を担ったり、生徒会関係の諸々を担ったり、行事の担当、体育祭、合唱祭……。
授業時間が終わるとそこから担当する仕事が始まります。
メールの確認、返信、全校に流す書類、日程をすり合わせたり、毎月の配布物を管理したり、職員会議用の議案を記入したり、通達を出したり……。
そのほかに職員会議、生徒会の集まりの下打ち合わせ、そして本番、学年部会、出席の確認・記入・PCへの入力。保健室で休んだ生徒がやはり回復せずに早退するときは家族に連絡、待機、付き添い。そのあとで次回の授業の準備ができる時間になります。その前に、集めたワークシートなどの検印、名簿に記入なども。
好きな仕事でもストレスはたまる
基本的に仕事は好きです。苦痛と思ったこともありません。朝起きてから仕事に行きたくないとは思ったことはありません。
しかし、いくら仕事が好きでも日々時間に追われてやることが山盛りの生活は、自然とストレスを感じることになります。
首筋が凝ったり、頭が痛くなったり、採点が続くと腕が痛んできたり、喉がガラガラになったり……。何しろ600人以上の授業をしているのですから仕方がありません。
時間を追い抜き、バッタバッタと仕事を片付ける日々。若い教員と同じ仕事をするのですから体も疲れを感じてきます。
月に一度、日帰り温泉で「あかすり」と「オイルマッサージ」、月に2回の筋膜リリースのケアは手が抜けません。収入の1割や2割は体のケアにかけなくてはとも思います。
時間が心を追い抜いてしまう
アメリカインディアンのお話ですが、白人の奴隷とされ働き続けたある日、今まで素直に働いてきたインディアンたちが全く働かずに膝を抱えて座り込んだそうです。
訳を聴くと「我々は忙しく仕事をして、時間を走り抜けてきたが、気が付くと心はまだゆっくり歩いているのでここで座って心が追い付いてくるのを待っているのだ」と言ったそうです。
このお話は私にはすっと腑に落ちる言葉です。
時々、忙しすぎて心が置いてけぼりになっているのです。私はこの状態がストレスなのではないだろうかと思っているのです。
心が追い付くのを待つ
わたし流の「心が追い付くのを待つ」方法です。
小一時間自転車を走らせる。仕事場とは逆方向に向かって走る。
水が流れている河原で座り、水鳥を見ながらただ水音に神経を集中させる。
空を見上げて風の姿を探す(木の葉の揺れ方、飛ぶ鳥の上昇気流の乗り方などから風を感じるのです)。
お菓子やジュースでお腹も満たしながら、とりとめもなく心に浮かぶことを追いかける。
旅先の景色だったり、家族の顔を思い浮かべ、静かに祈りに似た思いで心を自由にする。
もっとほかの行動もありそうですが、私は電車の見える線路わきの川べりのベンチに座りボーっとします。
しばらくすると「心」が追い付いてきます。
さぁ、そうしたらもう大丈夫。明日からどんな仕事でも乗り越えられる。
「よっしゃぁ~」と掛け声をかけて立ち上がる。
そうすると今まで見ていた空の色が少し透明感を持って見えてきます。
風の色も感じることができるようになります。
どうぞ、お疲れの皆さんもぜひ、「心」が追い付くのを待ってあげませんか。
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