今いる場所を素晴らしい場所に

自分を見失わないために、立ち止まる

公開日:2024.10.01

僧侶・枡野俊明さんの「自分を見失わない知恵」 を読んで考える「自分なりにやりきれた」と思える人生とは?

不測の事態に直面して

大腸がん検診で要精密検査という結果が出て、先日大腸カメラによる検査を受けました。このような不測の事態に直面すると、忘れていた健康のありがたさや、いのちの尊さを思います。 

検査当日、長い待ち時間にスマホでハルメク365を見ていたら、僧侶・枡野俊明さんの「自分を見失わない知恵」のこんな一文が目にとまりました。 

『毎日「自問自答」をして、次の日を迎えることを積み重ね、今できることから始めてみる。その結果として人のためになり、自分のためにもなる。今日も、明日も、自分としては「やりきれたな」と思える人生が一番幸せではないでしょうか

まずは半歩足を前に

わたしは今、自分が望んだ生き方ができているかな……と、ここ数年を振り返ってみました。 

50歳から自由に、思うままに過ごした時間も、いつの間にかもうじき3年。ふと来し方を振り返ってみたら、うっすらではありますが、道のようなものができていた。そんな感じがしています。

やりたいことをして、やりたくないことはしない。ようやく、自分の中にオリジナルのものさしができつつある、といったところでしょうか? 

仕事を始めて毎日充実はしているけれど、自由な時間は減り、それなのに、やりたいことはどんどん増えて、いくつも同時進行、どれも中途半端で時間が全然足りません。「やりきれたな」とはいえない現状に、ただ、ただ、焦る。 

病院から帰宅後、わたしが一番にしたことは、スケジュール帳と、やりたいことリストをじっくり見直すことでした。

枡野俊明さんの言葉をお借りするならば、「まずは半歩足を前に」。わたしの半歩は、現状を見直すこと。何もやっていないじゃないか! と突っ込まれそうですが。

週2日仕事をはじめてからは、仕事日を中心に予定を立てていますが、仕事のない日の過ごし方があまりにも適当で、何もしないまま過ぎていく日がたくさんありました。

やりたいことリストは、あれこれとチャレンジをして達成できたこともありますが、やりかけて途中になっていること、リストに書いたけれど、今は興味が薄れてしまったものもあります。すぐにできそうなことをいくつかピックアップして取り組むことに。

わたしの直近の大きな予定は、続けてきた四国八十八ヶ所巡礼を無事終えた結願のお礼に行く10月の高野山参りです。

巡礼を始めたときから、結願したら高野山へお礼参りに行き、写経を奉納するのが目標でした。そのために、奉納用の写経用紙を取り寄せましたが、そのまま放置していました。まずこれを仕上げなければ。 

こんなふうに優先順位をつけて、年内をめどに、今あるいくつかの目標をひとつずつ、最後までやりきっていくことに専念したいと思います。 

今いる場所こそが素晴らしい

仏教には「大地黄金」という言葉があるそうです。今いる場所こそが素晴らしい場所という意味です。

人は、ここではないどこかに、もっと素晴らしい場所があるはずだと追い求めてしまうけれど、「黄金に輝く大地」は、自分の心の中にある、というお話に、深い感銘を受けました。 

やりかけのまま数年放置している刺し子作品​​​​​も仕上げたい

後日、大腸カメラの検査結果は「異常なし」でした。健康ってありがたい。この秋は、日常を丁寧に過ごしてみたいと思います。 

■もっと知りたい■

由岐谷 万

24年間、専業主婦、3人の子ども(すでに成人)の母。50歳という節目の年だった2022年、母親業を卒業。これからは誰のためでもない、自分のための時間を気負わず、無理せず、しなやかに生きたい。そんな私のささやかなチャレンジの日々を、みなさまとシェアできれば…。
 

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    検査結果が異状なしでよかったですね。色々自分の足元を見ながら、今できることを頑張っている「気」になってはいますが…自信がないです。自分のアンテナをしっかり張り巡 ... らして、できることからボチボチと・・・です。 ライターの翠です。

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