失業から1年。セカンドキャリアへの道(終)
2024.04.032024年03月18日
会社員卒業。自分らしく、どう生きる?(22)
63歳。コンサルタント、デビュー
40年間会社勤めをし、62歳でリタイアすることに。フリーランスになり、ついに、クライアントから正式なお仕事の依頼がきました。今まで企業の中にいたので、コンサルティングの経験はなく、全くの初仕事です。
自分の名刺がない
コンサルティングの依頼は、前回のセミナーからではなく、エージェントの別担当者からの案件。クライアントの会社に出向き、対面でのミーティングになりました。
さあ、大変です。会社員時代と違い、名刺がないのです。
エージェントから「基本テレワークで、在宅でOKなお仕事が多い」と言われていたので、油断しておりました。
慌てて、会社名っぽいロゴをデザインして、名刺を作ることにしました。
フリーランスのため、会社名も組織名もないので、「ウェルエイジングアドバイザー」という怪しい肩書を作りました。
ウェルエイジングとは、上手に年齢を重ねる「健康長寿」のような意味で、シニアのヘルスケア・マーケティングを得意領域としていることのアピールです。
本来なら、もっと業種に特化したデザインのほうがいいのでしょうが、バリバリの現役ではないので、ゆるい感じの趣味の延長のような個人名刺にしました。
そうすると初対面の女性陣から、「猫が好きなんですか」「シナモンは猫の名前ですか」と、会話のきっかけができ、結果オーライです。
スーツが入らない
もう一つの大問題は、当日着ていくスーツでした。
カジュアルファッションで6年ほど通勤していたため、以前持っていたスーツが着れなくなっていました。
コロナ禍で太り、がんばったご褒美で太り、すっかりポッコリお腹になってスカートが入りません。
正月太りダイエット大作戦も、ぎっくり腰による運動禁止で、体重も戻ってしまいました。
やむなく、なんとか着れるジャケットと、ウエストゴム入りのユニクロのパンツでごまかすことに……。
そしてとどめは、ノートパソコンがないのです。
私のパソコンは、デザイン用に大きめサイズのデスクトップ。仕事用のノートパソコンは、会社から貸与されるので持っていませんでした。
会議室でのミーティングは、紙のノートではなくノートパソコンでメモを取り、紙資料の配布ではなく、画面で資料を共有するのが主流です。
仕事がコンスタントに入るのであれば、ノートパソコンを経費で買いますが、今回のご依頼は単発なので赤字になってしまいます。
しかたないので資料を紙にプリントアウトして、プレゼンはエージェントの方にノートパソコンをお借りすることにしました。
コンサルタント、デビュー
一回目のミーティングでは、クライアントのマーケティングの課題を伺い、方向性や先方が欲しいアウトプットのイメージを確認しました。
ミーティングには、エージェントの担当者が同行してくれるので、フォローしてもらえますしチームで働いている感じで安心です。
しかも今回のクライアントは、前職でお取引があった会社で、私が先方にとってのお客様の立場でした。
クライアントの課題が、いかにしてお客様に買ってもらうかなので、自分の過去の経験や視点が活かせ、なんとかなりそうな案件です。
久々のお仕事、とても楽しかったです。
自分の得意分野だけでいいので、会社のように上司から無理難題を押し付けられません。
今後、クライアントから無茶な要望はあるかもしれませんが、受けなければいいだけなので、自分のペースで好きに働けるっていいですね。
年金もあるし、自分のスキルを活かせる楽しいお仕事をチョイスしようと思います。
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