<オンライン>大人女性のための投資デビュー講座
2024.12.162024年12月20日
【新連載】貯まる人になるための「大人のマネー学」1
50代の平均貯金額は?「貯まる人」と「貯まらない人」の分かれ道はココ!
「いくらあれば老後は安心?」「子どもの教育費はあとどれくらいかかる?」「年金はいつから受給すべき?」――。何かとお金の不安がつきまとう50代女性のためのマネー連載がスタート! ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんが、損しないために身に付けておくべきお金の基礎知識をわかりやすく解説していきます。
深田晶恵さんプロフィール
ふかた・あきえ
1967年生まれ。外資系電機メーカーを退職後、1996年にFP資格を取得。98年にファイナンシャルプランナーとして独立。現在は独立系FP会社「生活設計塾クルー」のメンバーとして、個人向けコンサルティングを中心に、メディアや講演活動を通じてマネー情報を発信中。モットーは「すぐに実行できるアドバイスをする」ことを心がけること。講演会や新刊など最新情報はこちら
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まずは現実を知っておこう!50代の平均貯金額をチェック
みなさん、こんにちは!今回からお金のコラムを担当するファイナンシャルプランナーの深田晶恵です。個人の方のお金の相談を受けたり、メディアを通じでマネー情報を発信したりする仕事をしています。
HALMEK upユーザーのみなさんに「役に立つ」お金の情報を「わかりやすく伝える」というミッションを編集部より受け、この連載をスタートします。
初回は、世間の「平均貯蓄額」について取り上げます。
他人の懐事情って気になりますよね。
総務省の2023年の家計調査によると、50代の平均貯蓄額は1705万円。他の世代は、例えば40代は1208万円、60代は2432万円です(平均貯蓄額は二人以上の世帯)。
年代が上がるごとに、貯蓄額が増えています。老後資金を貯めているのがデータからもわかるのが興味深いですね。
さて、みなさんのご家庭は、平均額より上でしたか?それとも下ですか?
そもそも「平均額」は気にすべきなのか、気にしなくてもいいのか、どちらなのでしょうか。
私は、金額そのものは気にしなくてもいいと思います。「50代」といっても、50歳と59歳ではほぼ10歳の差があるので、金額に差が出て当然です。
でも、「平均より下」だった場合、世間の人はちゃんと貯蓄しているという事実は目を背けず、直視した方がいいでしょう。
なぜかというと、老後資金作りにラストスパートをかけられるのは60歳くらいまでだから。今の企業の制度では、60歳以降も再雇用で働き続けることはできても、給料は大幅にダウンします。私はこれを「収入ダウンの崖」と呼んでいます。
意外と知らない、定年時に突きつけられる「収入ダウンの壁」
意外に思うかもしれませんが、会社勤めをしている男性は、「収入ダウンの崖」に直面することを知らないまま60歳定年を迎える人が少なくないのです。再雇用の契約直前に人事部から「あなたの年収はこれです」と金額を見せられて、驚くとともにショックを受けたという声をよく耳にします。
夫自身が「収入ダウンの崖」を知らないのですから、妻はなおさらです。60歳以降、収入が大幅に下がると、貯めるのが難しくなります。ですから、50代は貯蓄を増やすラストチャンスの時期と覚えておいてください。
「貯まる人」と「貯まらない人」の違いって何?
これまでFPとして多くの方のマネー相談を受けてきた中で、お金が貯まる人、貯まらない人の違いは、収入の多寡にはあまり関係がないということを実感しています。
貯まる人と、そうではない人の違いは、生活習慣にあります。そのことをみなさんに知ってもらいたいので、連載初回からちょっと厳しい現実の話をすることにしました。
それぞれ、どんな生活習慣の違いがあるのか、見てみましょう。
【貯まる人の生活習慣】
□毎月、積立貯蓄をしている
□ATMの時間外手数料など無駄な手数料を極力支払わないようにしている
□家計の見直しを先送りにしない
【貯まらない人の生活習慣】
□「残ったら貯蓄しよう」と考えて、積立をしていない
□「ごほうび支出」「ストレス解消支出」が多い(外食、洋服、カフェなど)
□「何とかなるさ」と思っている
みなさんは、どの項目にチェックが入ったでしょうか。貯まる人の要素は、生まれつきのものではなく、あくまで生活習慣です。これから身につけることは十分に可能ですよ!
この連載では、貯まる女になるため秘訣を伝授していきます。お金の話は知れば、知るほど「このままではいけない」と危機感が募ります。でも、危機感は貯まる女になるための最大のエッセンスになります。
次回は「今年こそ、貯まる女になる!」をテーマにお話しします。どうぞお楽しみに。
文=深田晶恵