以前よりも、たくましくなった母

80歳の母。ひとり暮らし一年生

公開日:2023.12.10

これまで、ひとり暮らしなどしたことがなかった母。父が亡くなり、大丈夫かな、寂しくないかな、と心配していたのですが……。そんなことは杞憂でした。ひとり暮らしになって変化したこと、父がいなければ何もできなかった母の成長ぶりを書きました。

水道代が半分に

父がいた頃は「やれ汗をかいた」「下着が汚れた」と言っては、しょっちゅう着替えていたので、一日に何回も洗濯機を回していました。

おまけに認知症になってから、父は日に何度もうがいをするように。蛇口はひねるけど、しめることは忘れているので、うがいをしている間、水はじゃーじゃー出しっぱなし。

なので、多い時は、水道代がひと月で2万円を超えたこともありました。

それが、亡くなってから一気に半分に減ったので、水道屋さんが「何かありましたか?」と実家に聞きに来たぐらいです。

「(使っている量が)増えたのならわかるけど、減ったんだからそんな何度も聞きに来なくてもいいのにねぇ」と母も笑っていました。

一人の食事にも慣れてきた

父が亡くなってから、一番心配したことは、食事面です。

父がいたときは、喉に詰まらせないよう、食事中ずっと見ていなくてはいけませんでした。食べたら食べたで、すぐに片付けないと父が不機嫌になるので、気忙しくてゆっくり食べられませんでした。

しかも、麺類は喉に詰まるからダメ、鍋は父が食べ方を忘れてしまったから作れない、など作るモノも限られていました。

一人になったら、その反動で好きなモノばかり食べるかも、あるいは、面倒くさくなって作らないかもしれない、と思ったのです。

案の定、最初は「お昼、何食べる?」と聞くと、手軽に食べられる「パン」と答えることが多かったのですが……。

最近はおかずを作り置きしたり、余った分はアレンジ調理をしたりと、一人でもちゃんと作って食べています。

電動ノコギリまで使えるように!

父が認知症になるまで、家のことは、ほとんど父がしていました。

母は、電球の交換さえできない人だったので、最初はわたしに教えてもらいながら、家のこと(家電の手入れやちょっとしたDIYなど)を覚えていきました。

そして、今や、電動ノコギリを使いこなせるようになるまでに、成長!

電動ノコギリまで使えるように

近頃は、荒れ放題になっている祖母(母の実家)の庭をキレイにするため、電動ノコギリを使って、ばんばん枝を切り落としています。

「もう80歳になるんだし、あまり無茶をしないように」とわたしが注意するぐらい、なんでも自分でするようになりました。

いくつになっても、その気になればできるようになるんですね(笑)。

■もっと知りたい■

家事代行会社に勤務。整理収納アドバイザー。夫と夫の母、子ども3人、ねこ2匹と同居。2022年、6年間、介護していた父を亡くしました。介護が一段落したので、片付け、掃除以外に、夢中になれる趣味を模索中。

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