実家の断捨離 その1~売れない食器
実家の断捨離はじめました

公開日:2023年11月17日

いつかはやらなきゃいけないなら、はじめてみよう

実家の断捨離 その1~売れない食器

家じまいを経験した友人に尋ねると、とにかく大変だったと異口同音に話します。二世帯住宅なので完全に「しまう」必要はないかもしれないけど、少しずつ片付けようと軽い気持ちではじめてしまいました。

「拾ってくることはあっても、捨てることはない!」

昭和一桁生まれの母の口からは、毎日のようにこの言葉が出ます。

物のない時代を過ごし、無駄にしない、大切にする、もったいないという思いが深く刷り込まれているのは理解できます。

しかし、家の建て替え以外では引っ越しをせず、捨てるということに罪悪感のようなものを抱きながら60年以上も同じ家に住み続けた結果……。

私にとってはある意味不快で、時にはイライラの原因となり、重くのしかかっていました。

そうだ断捨離しよう!

そうだ断捨離しよう!

私以外の友人たちはみな、故郷に実家があり、休暇のたびに帰省し、限られた時間で終わらせなければならなかったと言いますが、私の場合は二世帯住宅で実家とは壁一枚隔てた状態。いつでも行き来ができますし、仕事も辞めて時間だけはたっぷりあります。

「トラック何台分の不用品を一気に処分する費用もかなりの負担」とのことでしたが、一気にやるからコストもかかるわけです。

メルカリやリサイクルショップに出す、売れないものはごみとして少しずつ捨てていこう。それならウン十万と言われる処分費用もそこまでかからないだろう。

そう考えたら、私は結構恵まれているかもしれない。これはもうやるっきゃないでしょう!

ということで、母が骨折し、長期で入院しているのをよいことに、家の中を片付けようと決めました。

「そうだ断捨離しよう!」
この状態を目指したい

「まず隗より始めよ」

やると決めたからには、結果を出したいと思うものですが、最初から広く手をつけてしまうと、収拾がつかなくなることは自分でもわかっていましたので、まずは一か所。

そしてそこも細分化して、少しずつ、少しずつ。目に見えてすぐに変化がわからなくてもよしとして作業を進めました。

キッチンではお鍋と蓋がバラバラになっていたので、まずはそれらを正しく組み合わせることから取り掛からなければなりませんでした。結果として、なぜか蓋が余ってしまいました……。

食器棚の片付けでは、ひびが入っていたり、ふちが欠けたりしているもの、ソーサーしかないものや、企業名が入っているようなものは迷わず処分。金属の調理用道具などは、もう使うこともないだろうと思いながらも、なぜか処分することができず、床下収納へ移動させました。

こうしてキッチンを少しずつ片付けていたのですが、昔使っていた食器や引き出物などで頂いて、そのまま箱に入ったまましまいこんでいた大皿やサラダボウルなどが、次から次へと出てきました。

昔使っていた食器は、子どもの頃にこのお皿でケーキを食べた時の特別感のようなものが甦り、よく言えば今はやりの昭和レトロ的な絵柄に懐かしさも相まって、捨てるのはもったいないなと感じはじめてしまいました。

捨てるのではなくリサイクルショップへ持っていこう。誰かに使ってもらえたら、まだ使えるものを捨てたという罪悪感も薄らぐだろうと思ったのです。

まず隗よりはじめよ
なぜかお鍋の蓋が余っている

世の中そんなに甘くない

近所にリサイクルショップなんてあったかな?

探してみれば歩いて行ける範囲にリサイクルショップはありました。何度か下見をしたりして、お店の雰囲気もよく、オーナーさんとも話をして、なんとなくよい感じだったので、こちらのお店にお願いすることに。

後日厳重に梱包して、台車に乗せて持ちこんでみました。

すると食器は未使用品に限られ、新品であってもデザインが古かったりして、受け入れていただけないものもあり、持ち込んだものの半分はそのまま持ち帰るということになりました。

意気揚々と台車を押して来たのに、本当は空になっているはずの台車に引き取ってもらえなかった品物を載せての帰路はしんどかったです……。

そして後日退院してきた母が、きれいに片付いたキッチンを見て、予想もしていなかった一言を私に告げたのです(つづく)。

■もっと知りたい■

堀井 あん
堀井 あん

バツイチ、子なしの独り身。母の世話のために勤めを辞めて実家に戻りました。還暦を目前にして、あれこれ考え始めた今日この頃。きっと同じようなことで笑ったり泣いたりしているだろうと思われるハルメク読者の皆さんと繋がれるといいなと思っています。Instagram

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