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- 二代目橘家文蔵 二十三回忌追善落語会
二代目橘家文蔵 二十三回忌追善落語会は、急きょ開演時間を1時間早めての開催となりました。当初先代の映像は15分程度との事でしたが、全編上映となったためです。
「抜け雀」二代目橘家文蔵
渋谷ユーロライブ(映画館)のスクリーンに先代橘家文蔵師匠の秘蔵映像が映し出され、その懐かしいお顔に、もう23回忌かと思い、思わず胸がつまりました。
ご存命なら84歳、今ご健在でもおかしくないお年です。
文蔵師は、たくさんの噺家さんに、稽古をつけられたそうです。
ちなみに、文蔵さんが二つ目の頃「竹の水仙」を演じたところ、聴いていた審査員の三遊亭 圓生師匠が「三井の大黒」を教えるから、代わりに「竹の水仙」を教えて欲しいと頼んだそうです。
あの昭和の名人三遊亭 圓生師にそう言わせた二つ目の文蔵師は、いかにすごいかが分かります。
優しく分かりやすい語り口で、マクラの中に伏線を引き、人の良い宿の主人や、気の強い女将さんやら、横柄な態度の客を演じます。やがて無一文の客が屏風に描いた雀が評判となり、宿が大繁盛するという噺の運びの素晴らしさ、伏線も最後に回収されて、見事な一席でした。
座談
文蔵師匠ゆかりの師匠方(春風亭 一朝・林家 正雀・柳家 喬太郎・柳亭 左龍)が、トークで師匠を偲びます。
柳家小三治師や古今亭志ん朝師のここでしか聞けないエピソードまで飛び出し、大笑いでした。
「飴売り卯助」三代目橘家文蔵
![座談](https://halmek.co.jp/media/uploads/04e7abb84a7f0e7bd330c7dad6326d0e1697609611.0224.jpg)
松本清張の短編集『無宿人別帳』より第9話「左の腕」を、先代の文蔵師匠が作者松本清張に許しを得て、落語化したものが「飴売り卯助」です。
師匠の残したノートと録音を基に、当代の文蔵師が再構築し、2019年暮れにネタおろしをしました。ドスの利いた演技で、文蔵師のキャラクターに合った演目です。
深川の裏長屋で、子ども相手に飴売りをして、17歳の娘と二人で細々と暮らす老人卯助は、その過去をひた隠しにしています。ある日、板前の銀次が松葉屋という料理屋に、娘と二人で奉公できるという話を持ってきたことから、噺の幕開けとなります。
料理屋の女将にも気に入られ、娘は女中として、卯助は掃除や下足番として働き始め、穏やかな日々となりますが、思わぬ人物の登場から歯車が狂い始めます。
三代目は、実直な老人から、卯助の本性をドスの利いた演技で表現し、やがて卯助の正体を知り、怯える盗賊や、震える目明しの姿に、笑いを誘います。緊迫したシーンがわずかに和み、やがて卯助の独白で悲しみがじんわりと迫ります。
亡き師匠の演目を練り上げて、自分のものとしたこの一席は、今後三代目の代表作となることでしょう。私は3回聴いていますが、その度に胸に迫るものがあり、今回も秀逸な高座でした。
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